COLUMN ワインを楽しむコツ
体に優しくヘルシーに♪ ワインと薬膳おつまみを楽しもう!

年末年始は、美味しいワインと料理に囲まれる楽しいシーズン。ワインと料理を楽しむのが大好き! という人でも、連日のごちそうが続いて胃腸もお疲れモードって方も多いのでは。
体をいたわりつつ、美味しくワインをいただきたい! そんな願いを叶えちゃいましょう!
今回のコラムは、『薬膳教室 心味』主宰 瀧本靖子先生に、簡単に活用できる薬膳とワインの楽しみ方のコツを教えていただきました。美味しくてためになる情報満載です!
弊社から瀧本靖子先生に依頼をし、いただいたコメントを編集して掲載しています。
薬膳ビギナーにおすすめ♪ 季節に合わせて、食材をセレクトしてみよう!
「薬膳」って言葉はよく聞くけど、なんだか難しそう…。いいえ、薬膳は身近な食材から始めることができるんです。
薬膳とは中国医学の理論に基づき、季節の素材なども取り入れて作る、今の自分に合う食事のこと。薬膳の最大のポイントは、その人の現在の体調、体質を知り、生活スタイルに合った食事によって心身をととのえることができること。
一人ひとりに合わせたオーダーメイド料理であり、普段使っている食材を組み合わせて、気軽に作れる料理なのです。

薬膳では食材にそれぞれ「作用」や「働き」があると考えます。
例えば海老やニラは「体を温める」、カニやセロリは「体を冷やす」、くるみや黒豆には「老化防止の働きがあり」、赤ワインや紅花には「血の流れをスムーズにする働きがある」、と言った具合です。
そこで「薬膳をいつもの食事に簡単に取り入れてみたい!」といった方には、まずは寒い冬は体を温める海老やかぶ、ニラを選んで料理を作ったり、暑い夏場であれば体を冷やすセロリやきゅうり、トマトを使った料理を作ることがおすすめです。
とはいえ、こういった食材の働きは、その人の体質や年齢、生活環境によって感じ方、現れ方に個人差があります。冷えが強い人、弱い人、敏感な人、感じにくい人、若い人、年配の方…、人それぞれ現れ方が違うのです。
薬膳料理を作ることで、徐々に自分自身の体質を詳しく知ることができるよい機会になるかもしれませんね。
薬膳の達人がおすすめする、ワインの楽しみ方♪
食事の時間をよりおいしく、楽しくする要素のひとつに、お酒があります。
「健康を保つためには、アルコールは飲まない方がいいのでは?」という考えもあるかと思いますが、適量のお酒は料理をさらに美味しくし、心身の緊張を和らげ、リラックスをもたらし生活に潤いを与えてくれます。
このリラックス効果が、ストレスが原因で起こる病気の予防にも役立っていると考えられます。
ワインを飲むときのポイント!

薬膳では、適量のお酒は体を温め、冷えからくる不調を改善したり、血のめぐりをよくしたりする作用があると言われています。
ワインを飲むときは体に潤いを与えるような食材を使った料理と一緒にいただくのがポイントです。
たとえばホウレンソウなどの葉野菜、レバー、にんじん、貝類、卵、ごまなどを積極的に食べるのがおすすめです。
もし二日酔いになってしまったら?
薬膳では二日酔いになってしまった状態を、体内に余分な熱や水分がある状態と捉えます。
アルコールを汗や尿として体外に排出するため、余分な熱や水分を追い出す作用のある食材、きゅうりやトマト、大豆や小豆のような豆類を食べたり、体の熱を冷ますためにしじみやあさり、消化を促進し、熱を冷ます大根を使った料理などがおすすめです。
ワインの色別おすすめ「薬膳食材&レシピ」はコレ!
白ワイン

冬場にぴったりなコクのある白ワインがもつ、バター、生クリームのようなまろやかさ、栗、イモ類、ナッツ類など、ちょっとホクホクした風味に合う料理をセレクトしました。
白ワイン×サーモン
サーモンのミルフィーユプディング
サーモンは体に気力を与え、栄養を補い、胃腸からしっかりと温め働きを高める作用があるといわれる食材です。体の中から温まることで食欲も増して、おいしく食事がいただけますね!
ロゼワイン

白ワインの爽やかさと赤ワインのコクをいいとこどりで味わえるロゼワイン。どんな料理にも合わせやすいのが特徴です。ワインの色と料理の色を一緒にすれば、見た目も楽しいマリアージュの完成です!
ロゼワイン×海老
魚介たっぷり鍋焼きうどん
海老は体を温めてくれる働きがあるので、体に冷えを感じたときに食べたい食材です。たっぷりの魚介が入ったトマトベース「鍋焼きうどん」なら季節のお野菜をたっぷり入れて、体もココロもあったまっちゃいましょう!
赤ワイン

赤ワインは果実感と渋みのバランスがお肉類と好相性! 赤ワインに負けないしっかりと輪郭のある味付けのレシピがおすすめです。
赤ワイン×ラム肉
BBQテイスト★ラムチョップ
普段食べている肉の種類の中で、最も体を温めるといわれているラム肉。ガツンとパンチのあるスパイスを加えて、さらに気力を全身に巡らせましょう!
薬膳MIXスパイスをいつもの料理に取り入れてみる!
普段の食事に薬膳MIXスパイスを使ってみませんか? 肉、魚のどちらにも相性抜群!スパイシーな風味は、ワインにもぴったり寄り添い美味しくいただけます!
ほとんどのスパイス類は体を温め、胃腸の働きを高めます。適度に取り入れれば、胃腸の働きが順調になります。
薬膳MIXスパイス:パプリカパウダー、五香粉、チリペッパー、シナモンパウダー、ジンジャーパウダー、クローブパウダー、コリアンダーパウダー、陳皮パウダーなど何でもOK。
※陳皮とは、ミカン皮を乾燥させたもの。
※五香粉とは、山椒、クローブ、桂皮など、5種類のスパイスをミックスした中国を代表するスパイス。
海老の薬膳スパイス焼き

材料(4人分)
- 海老:8尾
- 塩、オリーブオイル、薬膳スパイス※:適量
※陳皮パウダーやお手持ちの粉末のスパイス類、五香粉など
※お好みでレモンを添える。
作り方
- 海老は殻をむいて、軽く塩を振り、串に刺します。
- 粉末の陳皮、スパイス類を海老にまぶします。
- フライパンにオリーブオイルを少々ひいて2の海老を焼き途中で蓋をして中まで火を通します。
アレンジ
塩、胡椒をした鶏肉に、粉末の陳皮、様々なスパイス類をまぶして焼いても美味しく作れます。
ワインのある食事とはとても楽しい時間です。「楽しい×おいしい」を重ねていけば、もっと「幸せ」につながると思いませんか?
ぜひ、薬膳料理を食べて体を健康に保ち、ワインを一緒に飲むことで心身ともにハッピーになってくださいね!

