COLUMN ワインを楽しむコツ
魚料理と相性バツグン! "さかなワイン"のススメ

「肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワイン」というのは有名。でも、一口に「白ワイン」と言っても、何を選んでいいか困った経験はありませんか? そこで、今回はお魚に合う"さかなワイン"を一瞬で見抜く方法をご紹介。これさえ知っていれば、いつもの魚料理が何倍もおいしくなること間違いなし!
"さかなワイン"の特徴は、「すっきり」「さっぱり」
ブドウ品種に産地、数ある白ワインの中から魚料理にぴったりのワインを見つけ出すのは至難の業? いいえ、そんなことはありません。
ズバリ、お魚に合うワインとは、「すっきり」「さっぱり」タイプ。たとえば、焼き魚にはレモンやスダチが添えられていますよね。それは、柑橘系の酸味をかけて、魚の淡白な味わいを引き立てるため。ここでピンときた人は、ワイン選びの素質あり!
そう、その役割をワインに置き換えてみればいいんです。だから、「すっきり」「さっぱり」。爽やかでフレッシュな酸味が基調のフルーティなワインを選べば、魚の生臭さを感じることもありません!
"さかなワイン"を見分ける4つのポイント

では、お店に並ぶ白ワインの中から「すっきり」「さっぱり」の味わいを選ぶにはどうすればいいでしょう。そのポイントは4つあります。
ポイント1 ビジュアルで選ぶ
「見た目でわかるの?」と思うかもしれませんが、意外に簡単。ワインボトルの形・色、ワインの液色など、見た目からいろんな情報を読み取ることができます。
一部例外もありますが、ボトルの形はストンとまっすぐな「ボルドースタイル」、ボトルの色は「無色透明」、ワインの色は「ペールグリーン~淡いレモンイエロー(とにかく淡い)」をまずは選んでみて!
ポイント2 裏ラベルの味わい表記で選ぶ
次に、ワインボトルの裏に貼ってある裏ラベルをチェック! 味わいの表現の中に「いきいきした」「フレッシュ」「爽やか」「きりっと」「すっきり」「軽やか」「みずみずしい」という言葉が2つ以上あったら選んでOK!
ただし、選んだボトルに「果実味たっぷり」「コク」「濃厚」「リッチ」「トロピカルフルーツ」という言葉があったら、合わせる魚料理はオリーブオイルやバターを使ったリッチなタイプにしたほうがベターです。
ポイント3 産地で選ぶ
さらに、世界各地のワインはその土地の食文化と結びついているので、海岸部のワイン産地でつくられたワインを選ぶと魚料理に合う可能性が高い!
たとえば、フランスの中でも海岸沿いに位置するボルドー地方、ニュージーランドの南島に位置するマールボロには、ソーヴィニヨン・ブランというブドウ品種を使った"さかなワイン"があります。ほかにも、イタリア、スペイン、オーストラリアなど、世界地図に思いを馳せながら、ワインラバーならではの選び方をしてみては?
ポイント4 日本ワイン、国産ワインを選ぶ

お魚を使った和食なら、日本ワインがテッパン!
素材の味わいを重視した和食には、穏やかな味わいの日本ワインがぴったり。特に日本を代表する白ワイン品種「甲州」の香りの中には、ハッサク、ザボンといった和柑橘の香りが含まれています。レモンやスダチ、柚子を添える感覚で、焼き魚やお刺身に甲州ワインはいかが?
また、日本の食卓シーンに合う味わいに仕上げた国産ワイン(※)もおすすめです。
※原料のブドウが日本産・外国産にかかわらず、日本で製造されたワインのこと。
それでも迷ったときの"さかなワイン"Q&A
Q. 魚料理に赤ワインやロゼワインはダメなの?
A. そんなことはありません。魚の色に合わせて同系色のワインを選ぶのもアリ。たとえば、赤身のマグロならロゼワインやライトボディの赤ワイン、サーモンならロゼワインがよく合います
ただし、タンニンのしっかりした赤ワイン(ミディアムボディ~フルボディ)を選んだ場合、鮮魚を合わせると金属的な味がすることもあるので要注意。これはワインに含まれる「鉄イオン」が原因といわれ、鉄イオンと魚の脂質(特に過酸化脂質)が反応することで、独特な生臭さが生まれるというレポートもあります。
Q. もし生臭さを感じたらどうすればいいの?
A. 生臭さを感じたら、調味料でちょっとアレンジ! たとえば、お刺身にオリーブオイルやゴマ油を垂らすと、オイルのマスキング効果で生臭さが消え、ワインに寄り添う風味になるのでおすすめです。
料理とワインは二人三脚。足りないものを補い合う組み合わせを考えると、息の合った名コンビに! まずは4つのポイントをガイドに魚料理のベストパートナーを探してみませんか?
