COLUMN ワインを楽しむコツ
ワイン&簡単肉料理でおうちビストロ♪

子どもから大人まで、みんなが笑顔になる肉料理! 最近は、「肉女」と呼ばれる肉食派の女性も多く、レストランで出されるお肉メニューに目移りしちゃう人が急増中!
そこで今回のコラムでは、毎日外食はできないけれど、お肉とワインが好きなあなたに、料理研究家の尾田衣子先生に聞いた"ビストロを感じるお肉料理のレシピ"と、"ひと手間でお肉がおいしくなるコツ"をご紹介。お肉モードな女性の心にロックオンしちゃいます!
自宅で料理、お肉をおいしくするポイントは?
近所のスーパーなどで買ったお肉を「おうちビストロ料理」にするには、「下ごしらえ」をひと工夫することが大切。ちょっとしたアイデアで、さらにおいしさアップ!
筋や繊維を切る! たたく!

お肉って、意外に筋が多く、そのまま調理すると縮んで固くなったり、反り返ったりしてしまうもの。筋を攻略するポイントは、赤身と脂肪の境にある筋に包丁で3、4カ所、縦に切れ目を入れるだけ。きれいに焼き上がるのはもちろん、食感もよくなります。
また、ステーキ肉は、めん棒などで均一な厚みになるようにたたくと柔らかく仕上がり、焼きむらも少なくなります。
煮込みやマリネにするときは、フォークで何カ所か刺しておくと、お肉に味が浸み込みやすくなって、ビストロを感じさせる味わいに!
漬け込み調味料でお肉をジューシーに柔らかく!
お肉に塩を振るタイミングは調理する直前でOK! ただし、お肉は調味料なしで焼き始めると、表面が油でコーティングされ、味が浸み込みにくくなってしまいます。あらかじめ下味をつけておくのがポイントです。
タレなどに漬け込んだお肉は、片栗粉や小麦粉をまぶしてから火にかけると、お肉の旨みと水分をギュッと閉じ込め、ジューシーに仕上がるのでおすすめ。さらに漬け込むだけで安いお肉が柔らかく&おいしくなる方法をご紹介します!
- 赤ワインに漬け込む
ワインの酸がお肉の水分を閉じ込めて、パサパサにならない! - すりおろした玉ねぎに漬け込む
15分ほど漬けると、玉ねぎに含まれる酵素がお肉を柔らか~くしてくれます。 - ヨーグルトに漬け込む
乳酸がお肉の繊維をほぐし、生臭さを抑えてまろやかな味わいに♪ - 炭酸に漬け込む
コーラ、炭酸水、スパークリングワインなど。短時間で柔らかくなります!
お肉全般に応用できますので、ぜひ試してみてくださいね♪
簡単フルーツソースでビストロ料理に変身♪
ソースをアレンジして、ビストロ風にしてみませんか? フルーツを使ったソースは酸味と甘みのバランスがよく、見た目も華やかで女性におすすめ! さらにワインを加えると、いろんな種類のワインとも相性バツグンです!

オレンジソース
酸味のバランスがよいオレンジソースは、淡白な味わいのお肉にぴったり! 合わせるワインは、白ワイン、ロゼワイン、スパークリングワイン、赤ワインのうち、軽やかで爽やかな味わいのものを選ぶと、何通りものおいしさを楽しめます。
ソースの作り方
オレンジマーマレード、白ワインを一緒に煮込むか、電子レンジでチンすればでき上がり! オレンジをカットしたものをプラスすれば、さらにリッチな味わいに。
ベリーソース
甘酸っぱい味わいのソースは、肉汁たっぷりの、ちょっと重めのお肉と合わせるのがポイント。お肉にペッパーをきかせると、甘酸っぱい中にスパイシーさが加わり、口の中でおいしさが広がります♪
ライトボディ~ミディアムボディの赤ワイン、ロゼワイン、スパークリングワインまで、幅広く対応します。
ソースの作り方
お好みのベリー系ジャムと赤ワインを一緒に煮込むか、電子レンジでチンすればでき上がり! フレッシュベリー、冷凍ベリーを加えて煮込むと、一層おいしく仕上がります。
ビストロ風盛りつけレッスン♪
器や盛り付けの演出にもこだわれば、あっという間に「おうちビストロ料理」に早変わり。思わずテンションが上がる、オシャレな見た目のポイントは次の5つ!
LESSON1. お肉の切り口を見せる

ステーキなどは、「見て、見て! このおいしそうなお肉!」と自慢げに切り口を上に向けると、食欲をそそる見た目に。さらに、中心を高く、円を描くように重ねて並べると、ボリューム感がアップするだけでなく、プロがつくったように見えるから不思議!
LESSON2. 料理に高さを出す

マッシュポテトや温野菜の上にお肉をのせたり、反対に、お肉の上に野菜を山型に盛りつけたりして高さを出すと、一気にオシャレ感が増します。多少不安定に見えるくらいが実は◎。鶏もも肉のグリルなどは、足の部分を中心に集め、天井にグッと引き上げるように盛りつけるとさらに見栄えが良くなります。
LESSON3. 彩りの添え方もひと工夫
カラフルな温野菜はテッパン。山盛りレタス、ルッコラ、ベビーリーフなど、みずみずしさいっぱいのグリーンを添えて、お肉とサラダのワンプレートにするのもビストロっぽい盛り付け方です。パセリのみじん切りをお皿の縁に無造作に散らすのもおすすめ。さらにアボカド添えで女性のハートをわしづかみに!
LESSON4. 簡単でプロっぽいソースの盛り付け

「ソースをかけるのは難しい…」と思われがちですが、ソースを先にお皿にしいて、その上にお肉をのせれば、スマートなビストロ料理に! また皿のふちに沿ってソースをたらしたり、肉を皿の中心において、上下に向かって大胆にギザギザ(!)と勢いよくかけるのも簡単でおしゃれに見えるテクニックです。
LESSON5. お皿にこだわる
間違いなくビストロ料理に見えるのは、木のプレート! シンプルな塩・コショウのみのステーキ&フライドポテトなどの添え物を木のプレートにのせるだけで、ワインが飲みたくなる雰囲気に! また、小さいフライパンや鋳物の鍋にのせてもオシャレ。大きな白いお皿があれば、お肉&添え物をなるべく真ん中に寄せ、余白を残すと大人ビストロに変身!
ワインが飲みたくなるビストロ風レシピ!
最後に、おうちで簡単にビストロ感を味わえるお肉料理をご紹介。野菜をたっぷり使った、見た目にアガるカラフルさにも大満足♪ しっかりした味付けで、男性ウケも◎。いいな、と思ったら、レッツトライ!
鶏のコンフィ

「コンフィ」とは、鴨肉や鶏肉、豚肉、砂肝などに塩を振り、低い温度でじっくり加熱した料理のこと。ここでは、一度湯にかけた後に焼くことで、中はジューシー、外はカリっと仕上げます。ミディアム~フルボディの赤ワインにピッタリです!
材料
- 鶏の骨付きもも肉:2本
- 玉ねぎ(薄切り):1/2個
- タイム:6枝
- ニンニク(みじん切り):2かけ
- オリーブオイル:500ml程度
- 塩・コショウ:適量
- ズッキーニ(縦5cm棒状):1/3本
- パプリカ(3cm角切り):1/4個
- ヤングコーン(水煮):4本
- ナス(輪切り):1本
作り方
- 鶏肉の表面に塩・コショウを振り、保存用袋に玉ねぎ、タイム、ニンニク、オリーブオイルを入れる。※肉全体がオリーブオイルに浸される位
- 湯を60~70度ほどにし1(保存袋のまま)を入れ、1時間~1時間半、沸騰しない程度に火を入れる。
- 2の肉を取り出し、フライパンで表面をカリッと焼く。
- 3のフライパンに1の漬け込んだオリーブオイルを足し、ズッキーニ、パプリカ、ヤングコーン、ナス、タイムを焼き、塩・コショウを振る。
- 器に3、4を盛り付ける。肉の上にタイムをのせる。
豚フィレ肉のステーキ

豚のフィレ肉は、肉質の柔らかさと、量が少ししかとれないことから、豚肉の中で最上級とされています。しかも、脂が少なくヘルシー♪ 牛ステーキに負けない味わいを、コクのある白ワイン、赤ワインで楽しんで!
材料
- 豚フィレ肉(3cm幅に切る):300g
- ベーコンスライス:4枚
- 白ワイン:80ml
- バター:30g
- レモン汁:1/2個分
- パセリ(みじん切り):大さじ1
- ベビーリーフ:1/2パック
- インゲン(4cm幅):6本
- アスパラガス(4cm幅):4本
- 塩・コショウ:適量
- オリーブオイル:適量
作り方
- 豚フィレ肉の表面に塩・コショウを振り、ベーコンスライスで周りを巻き、タコ糸で巻いて抑える。
- フライパンにオリーブオイルを熱し1を焼く。ベーコンの継ぎ目を焼き固め、残りのベーコン部分、肉の表面に火を入れる。
- 2に白ワインを加え沸騰させ、蓋をして肉に火を入れる。
- 3にバター、レモン汁を加え塩・コショウで味をととのえパセリを混ぜる。
- アスパラガス、インゲンは塩茹でする。
- 器にベビーリーフをのせ5を添え、肉を盛り付ける。ソースをかける。
ワインがすすむ、ビストロ風お肉料理の作り方とコツはいかがでしたか?
お友達へのおもてなしや、週末ののんびりしたワインタイムの参考にしてみてくださいね!
