COLUMN ワインを楽しむコツ
エスニック料理×ワインでアジア気分を楽しもう!

タイ、ベトナムを中心とするアジア飯=エスニック料理が人気です。ガパオライスやパクチーをたっぷりのせたフォーなどにハマっている人も多いのではないでしょうか。
でも、エスニック料理といえばビールと思っていませんか?実は、ワインを合わせるともっと料理との相乗効果が上がるんです!エスニック料理のもつ「酸味と甘みのバランス」「ハーブ感のある爽やかな辛み」「酢っぱ辛さ」などは、ワインとも相性バツグン!
そこで今回は、エスニック料理とワインのマリアージュをご紹介。ムシムシする夏こそ恋しくなる酸っぱさ、ピリッとした辛さ、ハーブ感とぴったりのワインを探しに出かけましょう!
調味料を自分でちょい足し。味付けの最終調整ができるから、ワインとも合わせやすい!

少し前までは専門店で食べることの多かったエスニック料理。でも、最近は、スーパーにも各国の独特の風味のある調味料が並んでいたり、お家で手軽に本格的なアジア飯が再現できるように料理毎にスパイスや調味料がセットされた調味料キットがあったりと、どんどん身近な存在になってきました。
人気の理由のひとつは、「自分好みの味わいに調整できる」こと。基本的に料理の味付けは80%。
もちろんそのままでも食べられるけど、料理の横に添えられているソースや香辛料をプラスして、好みの辛さや酸っぱさ、濃さに仕上げることができるのも魅力のひとつ。
これを応用して、飲んでいるワインの味わいに調節すれば、自分なりのベストマリアージュを発見できちゃう! おいしさも満足度もバッチリです♪
エスニック料理とワインのおいしい関係
野菜や香草をふんだんに使い、ヘルシーかつスパイシーな味わいで私たちの心をわしづかみにするタイ料理やベトナム料理ですが、なぜワインとの相性がいいのかというと、アジア飯の味付けには、酸味、甘味、旨味、辛みなどワインに寄り添う要素が多いから。
「酸っぱい」「スパイシー」「ほのかに甘い」といった味わいがワインの果実味や酸味、さまざまな香りと絶妙にマッチ。このマッチングを一度知ってしまったら、もうやみつきに!
魚醤(ぎょしょう)(タイではナンプラー、ベトナムではヌクマムと呼ばれる旨み・塩味の要素)をはじめ、エスニック料理でよく使われる香辛料や調味料、香菜を並べてみると、ワインとの相性のよさは一目瞭然です。
酸味のあるワイン、甘みのあるワインなど、ワインの味わいに合わせてちょい足ししてみてはいかが?
- 辛み:唐辛子・ショウガ・各種スパイス
- 酸味:レモン・ライム・タマリンド(※コクのある酸味を足すときに使う調味料)
- 甘味:ココナッツミルク(またはオイル)・ピーナッツペースト・はちみつ
- 塩味:魚醤
- 旨味・コク:魚醤・ピーナッツペースト・魚介
- 香り:レモングラス・パクチー・ニンニク・バジル・コブミカン(※グリーンカレーなどによく用いる柑橘系植物の葉)
アジア飯に合うワインのタイプは?
では、反対に、エスニック料理をおいしく引き立てるには、どんなワインを選べばいいのでしょうか?
白ワインなら
香りが豊かなフルーティタイプの白ワインや、ハーブ・柑橘系のニュアンスのある爽やかな白ワインがおすすめです。特にハーブや香辛料の香りに合わせるならフルーティな白が相性バツグン! 生春巻きや春雨など、サラダ感覚で食べられる料理も多いので、まずは白ワインからトライしてみて!
赤ワインなら
果実味のある赤ワインや、ロックスタイルで楽しむサングリアがおすすめです。ナンプラーなど調味料の特有な風味や刺激的なスパイスなど、アジア飯のにぎやかな味わいには赤ワインのロックが相性バッチリ! また、さっぱり食べたいときは、フルーツを入れたサングリアで爽やかさをプラスして楽しんでみるのも◎!
スパークリングワイン・ロゼワインなら
爽やかな泡で料理を包み込むスパークリングワインや、赤・白ワインのいいとこ取りをしたロゼワインは、幅広い料理に合わせられる万能選手。ワイン選びに迷ったらコレ! 特に、魚介の旨みや辛味のある味わいには、ロゼワインや、辛味を洗い流してくれるスパークリングワインがおすすめです。
代表的なアジア飯とワインの相性を大公開!
人気のエスニック料理に合わせてワインをチョイス! 酸味・ピリ辛・甘めの味わいが交差するアジア飯と調和するワインを合わせて、いつもの食卓を一変させてみませんか?
生春巻き・タイ風春雨サラダ

さっぱりとした味わいの生春巻きには、ハーブのニュアンスのある爽やかですっきりしたタイプの白ワインがおすすめです。生春巻きの具材に合わせて、スパークリングワインやロゼワインなどを合わせるのもアリ。
カオマンガイ

茹でた鶏肉とその茹で汁で炊いたご飯を盛りつけ、甘辛味のソースをかけていただくカオマンガイ(海南鶏飯)には、白ワインがぴったり。ヘルシーな鶏肉に合わせるなら爽やかなタイプを、甘辛ソースに合わせるならコクのあるふくよかなタイプの白ワインがおすすめです。
トムヤムクン

エビの旨みとレモングラスの酸味、香辛料の辛味で複雑な味わいに仕上げたトムヤムクンスープには、ロゼスパークリングワインがぴったり。スパークリングワインのはじける泡が、あとに残る辛味を洗い流してくれます。
ガパオライス

野菜&バジルを加えて炒めた鶏ひき肉とご飯、半熟目玉焼きを混ぜながら食べるタイのがっつり丼。爽やかなバジルの香りに合わせるならフルーティで優しい酸味の白ワイン、コクのある鶏肉に合わせるならロゼワインやフルーティな味わいの赤ワインがおすすめ。赤ワインをロックスタイルにすると、さらに相性がUP!
パッタイ

野菜や魚介、肉など、旨みが凝縮されたタイ風焼きそばには、ロックスタイルの赤ワインがおすすめ。特に、フルーティなタイプの赤ワインが好相性♪ パッタイに酸味をプラスすればふくよかなタイプの白ワインも◎
これをかければ、アジア飯に劇的チェンジ!
エスニック料理の定番調味料やライム、香菜を使うだけでも、いつもの料理がアジアンテイストに早変わり! 気軽につくれるおすすめアジアンソースを料理研究家の尾田衣子先生にお聞きしました!
サラダや蒸し魚、チキンやポークステーキ、からあげなど、いつもの料理にプラスして、ワインと一緒に楽しんでみてくださいね!
アジアンソース
下記の材料を全て混ぜ合わせて、出来上がり!
材料
- ナンプラー:大さじ1
- ライム汁:大さじ1
- 砂糖:大さじ1
- パクチー(みじん切り):1/2束
- 赤唐辛子(輪切り):1/3本
エスニック料理ブームが訪れてすでに何度目かの夏を迎えていますが、酢っぱ辛くて、甘くて、香草のきいたエスニック料理のおいしさを何倍にもしてくれるワインで、その魅力をさらに広げてみてはいかが?
アジアっぽい布を使ってテーブルをコーディネートすれば、アジアンリゾートな気分も盛り上がります。
今年の夏は、自分だけのアジアン・パラダイスを求めて、アジア飯とワインのおいしい関係を再発見してみませんか?
