KNOWLEDGE これでバッチリ! ワインの基礎知識
スパークリングワイン

発泡性のあるワインのことをスパークリングワインと呼びます。一度発酵が終わった白ワインを瓶詰めにし、糖分と酵母を加えて瓶の中で再び発酵させて、炭酸ガスを生じさせる「シャンパーニュ方式」や、タンク内で二次発酵を行う「シャルマー方式」など、いくつかの製法があります。
また、産地や原料で呼び方が違うのも特徴です。
スパークリングワインの主な種類
スパークリングワインは、産地や原料、製法などで呼び方が違います。すべてが「シャンパン」ではないので注意しましょう。
| 国 | スパークリングワインの呼び名 | 代表的なスパークリングワイン | |
|---|---|---|---|
| フランス | クレマン ヴァン・ムスー |
シャンパーニュ | フランスのシャンパーニュ地方で、シュンパーニュ方式を用い、AOC法(フランスのワイン法最上級の格付け)の規定を満たしたもののみが、シャンパーニュを名乗ることができます。 |
| イタリア | スプマンテ | アスティ プロセッコ |
イタリアで製造されるスパークリングワインをスプマンテと呼びます。イタリア語で「発泡性の」を意味します。 |
| スペイン | エスプモーソ | カバ | カバは産地とブドウ品種が規定され瓶内二次発酵により造られます。カタルーニャ地方のカタラン語で「洞窟」を意味し、瓶内二次発酵が地下の洞窟で行われることからこの名前がつきました。 |
| ドイツ | シャウムヴァイン | ゼクト | ドイツで瓶内二次発酵により造られたスパークリングワインをゼクトと呼びます。 |
スパークリングワインの飲み頃温度
スパークリングワインは基本的には、しっかり冷やして楽しみましょう。複雑味のあるタイプは、少しだけ高めの温度の方が美味しく感じられることもあります。

| 氷水で冷やす場合 |
|---|
| 20〜30分 |
| 家庭用冷蔵庫で冷やす場合 |
| 4〜5時間 |
スパークリングワインと相性のよい料理
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|---|---|---|
| 相性 | スパークリングワイン(白)は、サッパリした素材から脂のある食材まで幅広く合います。 | スパークリングワイン(ロゼ)は、赤ワインのように、脂がしっかりある素材や濃厚なソースにも合わせられます。 |
| 調味料 |
ハーブ |
トマトソース |
| 食材 |
シーフード |
シーフード |
| 和食 |
天ぷら |
ちらし寿司 |
| 中華 |
シューマイ |
春巻き |
| 洋食 |
ポテトフライ |
コロッケ |
スパークリングワインの醸造・製法
シャンパーニュの製法で一般のワインと大きく違うところは、アサンブラージュ(混合)という工程です。種類の違うワインを混合して、Cuveeというワインを造り、毎年均一な香味を維持します。さらに、瓶内での第二次発酵によって炭酸ガスが発生し、これがワインに溶け込んで独特の泡をもつ発泡酒となります。これが「シャンパーニュ製法」、通称「シャンパーニュ方式」です。
| 圧搾 | 最初に圧搾した10樽は「La Cuvee(一番搾り)」と呼ばれ、果実味が豊富で透明度が高い果汁になります。 |
|---|---|
| 発酵 | 発酵は通常の白ワインと同様に行われます。 |
| 混合 | 最初のオリ引きの後、畑・年度・種類の違うワインを混合します(アッサンブラージュ)。この調合が、ワインメーカーの秘伝技術となります。その後、ワインを再び濾過し、ショ糖とシャンパーニュ酵母を混ぜた液体を加えて瓶詰めします。 |
| 第二次発酵 | 地下のカーヴに寝かせたワインは瓶内でゆっくりと発酵し、アルコールと炭酸ガスと、オリを生成します。炭酸ガスは瓶内でワインの中に溶け込んで、2~3年で複雑で繊細な泡となります。 |
| 動瓶・オリ抜き | 冷凍槽に瓶のネック部分だけを浸して、オリの部分を凍らせて抜栓すると、中のガス圧で凍った部分だけが飛び出し、オリが除去できます。 |
| リキュール添加・栓打ち | オリを除いた分量、同じタイプのワイン原酒の古酒、ショ糖、コニャック、甘味づけのリキュールを加えます。このときのショ糖の量によって、シャンパーニュのタイプ(辛口~甘口)が決まります。最後にコルク栓をして、出来上がりです。 |











