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旅の取材記
ドライフルーツと紅茶のおいしさを、みんなが知っている国。
イングランドを訪れました。
イングランド 〜イングランド中央部〜

ふだん「イギリス」として親しまれている「グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国」。首都・ロンドンは『霧の都』と呼ばれ、お天気の良い日の方が少ないと言われるイングランド。私たちが訪れていた間も、雨が多くふっていました。

今回、訪れたのはロンドンと、ロンドン近郊のイングランド中央部に位置するオックスフォード州、サリー州、そしてケント州。これらの州は、ロンドンからほど近い場所にあるにもかかわらず、都会の喧噪からかけ離れた、緑があふれる閑静な高級住宅街でした。
昔に建てられた家に少しずつ手を加え、自分たちに続く世代も使えるようにと、大事に使って暮らしていくことを尊ぶイングランドの人々。その暮らし方を象徴するように、どの住宅街にも歴史を感じさせる家が立ち並んでいました。そんな風景から、この国の人々が長い間つちかわれてきた伝統に誇りを持ち、大切に守っていることが伝わってきました。

受け継がれる、ティータイム文化とこだわり。

最初に訪れたのはオックスフォード州にある、イングランドの上流階級に属しているというシンクレアさんのお宅。1700年代に建てられた邸宅、ヴィクトリア時代(1837年~1901年)に作られた家具、上品かつ独特な言葉遣い…上流階級の暮らしを垣間みながら、貴族のティータイムについて伺いました。ひとくちに「ティータイム」といっても、いただく時間帯によってはその呼び名が違ってくるのだそう。それぞれの「ティータイム」に合わせた紅茶のいれ方があり、一緒にいただくものや楽しみ方も時間帯によって変わってくることを教えてくれました。

朝起きてすぐ、執事がベッドルームまで運んでくる「アーリーモーニングティー」。朝食と一緒にいただく「ブレックファーストティー」。
日本でもその名前が知られている「アフタヌーンティー」は、高い階級の人々が午後3時頃にスコーンやケーキなどの軽食とともにいただくもの。庶民が午後5~6時頃に、ハムやサンドイッチなどの食事と一緒に夕食代わりにいただく「ハイ・ティー」。

シンクレアさんが子どもだった頃は、1日に何回もティータイムが設けられていたそうです。そして意外だったのは、紅茶の濃さへのこだわり。
茶葉の種類ではなく、いただく時間帯によって紅茶の濃さを変えることにこだわりがあったのだそう。 貴族や上流階級のたしなみであった「アフタヌーンティー」をいただく習慣は、今ではあまり残っていないようです。けれども1日に何度も紅茶を飲む習慣は、階級を問わず各家庭に今も残っています。そして一般的に飲まれているのが、濃く出した紅茶にたっぷりのミルクを注いでいただく「ストロング・ミルクティー」。スタイルは変わりながらも、紅茶をいただく時間を楽しむ気持ちと、“濃さ”へのこだわりは、しっかりと受け継がれていることを知りました。

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