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旅の取材記
文化と伝統を伝える、イングランドの“ひとてま”。

最後に訪れたのはサリー州に住むローズマリーさんのお宅。食に対してこだわりのあるナチュラリストのローズマリーさんからは、イングランドのクリスマスの伝統菓子であるミンスパイの作り方を教わりました。

レーズン、ドライカシス、オレンジピール。たっぷりのドライフルーツを、マーマレードとブランデーに漬けて1週間混ぜ合わせた「ミンスミート」をパイ生地で包んで焼くミンスパイ。本来はスーエットと呼ばれる牛脂を入れるのですが、ベジタリアンの娘さんのためにローズマリーさんのお宅では入れずにマーマレードで代用しています。

ローズマリーさんは毎年クリスマスが近づくと、ミンスミートから手作りをしてミンスパイを焼きますが、イングランドの多くの家庭ではお店で売られているものを買ってきて済ませてしまうのだそう。ミンスパイを食べる習慣は残りながらも、各家庭で手作りする習慣がなくなっていることについて「伝統的な料理やお菓子の作り方を、母から子どもへと伝えていく機会がなくなっている。これは非常に残念なこと」とローズマリーさんは語っていました。
イングランドで出会った、文化と伝統を伝えるドライフルーツのおいしさの知恵。紅茶とドライフルーツを使った伝統菓子を楽しむ習慣とおいしさの知恵が、これからも受け継がれていきますように。そう願いながら、私たちも日本の伝統と文化をちゃんと受け継いでいかなくてはと感じた旅でした。

イングランドの知恵から
インスピレーションを
受けて生まれた商品
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