試合詳細レポート

2025

東京都 / 東京スタジアム 2025.10.14

日本代表

3

0

3

ブラジル代表

2

2

0

前 半

後 半

東京都 / 東京スタジアム 2025.10.14

日本代表

3

0

3

ブラジル代表

2

2

0

前 半

後 半

鮮やかな逆転劇!! ブラジルを破る歴史的勝利!!

シュート数は互角も2点のビハインドを負う

これまで数多くの熱闘が繰り広げられてきた『キリンチャレンジカップ』で、日本サッカーの新たな扉が開かれた。

10月14日、『キリンチャレンジカップ2025』が東京スタジアム(東京都)を舞台に開催され、SAMURAI BLUE(サッカー日本代表)がブラジル代表を迎え撃った。ブラジルとは22年6月の『キリンチャレンジカップ2022』以来の対戦となる。

直前のパラグアイ戦から中3日でこの日を迎え、森保監督はスタメンを4人入れ替えた。前回と同じ3-4-2-1のフォーメーションで、GKは鈴木彩艶(パルマ・カルチョ/イタリア)が2試合連続で先発する。3バックは渡辺剛(フェイエノールト/オランダ)、谷口彰悟(シントトロイデンVV/ベルギー)、鈴木淳之介(FCコペンハーゲン/デンマーク)の並びだ。渡辺と鈴木(淳)は2試合連続の先発で、谷口はほぼ1年ぶりの出場である。

ダブルボランチは右に佐野海舟(マインツ05/ドイツ)、左に鎌田大地(クリスタル・パレス/イングランド)が入る。右ウイングバックは堂安律(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)で、左ウイングバックは中村敬斗(スタッド・ランス/フランス)だ。佐野、堂安、中村はパラグアイ戦に続いての先発だが、堂安は右シャドーから右ウイングバックへポジションが変わっている。鎌田はパラグアイ戦に途中出場した。

2シャドーは右に久保建英(レアル・ソシエダード/スペイン)、左に南野拓実(ASモナコ/フランス)だ。久保は今回の活動では初出場で、南野は2試合連続でゲーム主将を務める。1トップには、直前の試合で同点弾を決めた上田綺世(フェイエノールト/オランダ)が立つ。

キックオフの前には、8月に永眠された釜本邦茂さんへの黙とうが捧げられた。日本サッカー界に強烈な足跡を記した故人を、両チームの選手・スタッフと4万4920人の観衆がしのんだ。

その後、19時35分に試合が動き出した。

序盤は日本が相手ゴールに迫った。中村が何度かドリブルで仕掛け、相手DF陣を揺さぶった。22分には堂安が右サイド深くまで侵入し、同サイドでパスを受けた南野が右足で狙う。枠をとらえられなかったシュートに上田が反応したものの、惜しくもゴール左へ逸れた。

26分には左サイドを崩され、先制点を許してしまう。32分には右サイドを破られ、至近距離から決められた。

日本は久保が積極的に仕掛け、右サイド深くまで切れ込む場面もあった。40分にはペナルティエリア内で相手DFと交錯する。しかし、主審の笛はならなかった。

前半のシュート数は3対4で、相手ゴールへ迫った回数にも大きな開きはなかった。しかし、0対2で終了する。

南野!中村!上田!スタジアム熱狂の3ゴール

後半開始とともに、日本は守り方を変える。守備時は5-4-1でミドルブロックを敷いた前半から一転して、前線からのハイプレスでボールホルダーに圧力をかけていく。これが、試合の流れを一変させた。

52分、敵陣での連動したプレスで相手CBのパスミスを誘い、ペナルティエリア内から南野が蹴りこんで1点差とする。背番号8の得点は、24年11月のインドネシア戦以来だ。通算では25得点となり、大迫勇也に並んで歴代9位タイとなった。

ブラジルが失点直後に3人の選手を交代させたものの、日本は試合の主導権を握る。62分には左サイドからカゼミロの侵入を許したもの、至近距離からのシュートをGK鈴木(彩)がキャッチする。

その直後に2点目を奪う。54分から途中出場していた右シャドーの伊東純也(KRCヘンク/ベルギー)が、堂安の縦パスを受けて右サイドを突破する。タイミングをはかってゴール前へクロスを供給すると、ファーサイドから詰めた中村が右足ボレーで合わせる。ゴールマウスへ飛んだ一撃は相手DFのクリアミスを誘発し、日本は同点に追いついた(記録は中村の得点)。

70分、GK鈴木(彩)のゴールキックを上田が相手DFと競る。このボールはDFにクリアされるが、セカンドボールに反応した伊東が右サイドからクロスを入れる。ファーポスト際に飛び込んだ上田が頭で合わせると、競り合ったDFに当たってバーを叩く。惜しくも得点とはならなかったが、日本は左CKを得る。

その直後、東京スタジアムが大歓声に包まれる。伊東のCKから、上田がヘディングシュートを決めたのだ。

3対2、ついに日本が一歩前に出た!

残り時間は15分以上ある。守りへ意識を傾けるには、まだ少し早い。74分、森保監督は上田、南野、中村を下げ、町野修斗(ボルシア・メンヘングラートバッハ/ドイツ)、田中碧(リーズ・ユナイテッド/イングランド)、相馬勇紀(FC町田ゼルビア)が送り出される。町野は1トップに、相馬は左ウイングバックに入る。田中は左ボランチに立ち、鎌田が左シャドーへポジションを上げた。ブラジルも同じタイミングが3枚替えをしてきた。サッカー王国が、攻撃のギアを上げてくる。

直後の76分、相馬が左サイドからカットインして右足で狙う。町野は前線から激しくボールをチェイスし、田中は中盤のバランスを保ちながらボール際で激しくプレーする。3人の投入でプレー強度と運動量を保ちながら、日本はブラジルの攻撃を跳ね返していく。

85分、森保監督が残り2枚の交代カードを切る。堂安と鎌田が下がり、望月ヘンリー海輝(FC町田ゼルビア)と小川航基(NECナイメヘン/オランダ)がピッチへ飛び出す。小川が3-4-2-1の頂点に立ち、町野が伊東と並んで左シャドーに入った。望月は右ウイングバックを務める。

選手を入れ替えながら、日本は最後まで攻撃の姿勢を保つ。87分、伊東が左サイドから敵陣深くに侵入し、望月が右足シュートを放つ。DFにブロックされた跳ね返りは、田中が右足で枠内へ持っていった。

6分のアディショナルタイムに突入しても、日本は5-4-1のブロックをしっかりと保つ。局面で激しくバトルする。前半から1対1で奮闘してきた3バックの谷口、渡辺、鈴木(淳)、ダブルボランチの佐野らが、高い集中力でブラジルに付け入るスキを与えない。

ベンチでは途中交代した選手、出場のなかった選手、それにスタッフが、立ち上がって戦況を見守り、ピッチに立つ11人を鼓舞する。チーム一丸となって戦っている。

90+6分にはリシャルリソンのシュートがゴールマウスをとらえるが、GK鈴木(彩)しっかりとキャッチする。

そして──。

歓喜を告げるホイッスルが、秋の夜空に響き渡った。

試合後の記者会見に臨んだ森保監督は、「前半は厳しい戦いでしたが、選手たちが切れずに戦い続けてくれました」と切り出した。前半と後半で戦い方を変えたことについては、「みんなが建設的で、後半どう修正したらいいのか、冷静にコミュニケーションを取って、コーチ陣もより明確な役割を伝えてくれました」と、ハーフタイムのロッカールームの様子を明かした。そのうえで、「チームが集中力を切らさず、前半からしっかり修正して戦えたことが、試合を引っくり返すことにつながりました」とまとめた。

11月にも『キリンチャレンジカップ2025』が開催され、14日にガーナ代表と、18日にボリビア代表と対戦する。森保監督は勝利の余韻に浸ることなく、「今日の勝利で得た自信と、今日の勝利で対戦国の我々へのマークが厳しくなることへの警戒心を持って、前進していかなければいけない」と今後を見据えた。

[文: 戸塚啓]
※本文中の選手名やチーム名の表記、時間などは、日本サッカー協会様の発表に準じています。

試合データ

■10月14日 東京都 / 東京スタジアム
日本代表 [3-2] ブラジル代表

日本代表選手集合写真
  • 日本代表選手集合写真

写真提供/©JFA 2025年10月14日キリンチャレンジカップ2025 対ブラジル代表戦 先発メンバー

<代表監督>森保 一

<出場選手>

■10月14日 東京都/東京スタジアム
日本代表 (0)3 <南野拓実 中村敬斗 上田綺世>
 ブラジル代表 (1)1 <パウロ・エンリケ ガブリエウ・マルチネッリ>
日本
GK 鈴木彩艶
DF 谷口 渡辺 鈴木淳之介
MF/FW 南野(田中) 鎌田(小川) 堂安(望月) 上田(町野) 中村(相馬) 佐野 久保(伊東)
ブラジル
GK ウーゴ・ソウザ
DF ファブリシオ・ブルーノ  パウロ・エンリケ カルロス・アウグスト(カイオ・エンリケ) ルーカス・ベラウド
MF/FW カゼミロ ルーカス・パケタ(リシャルリソン) ブルーノ・ギマランイス(ジョエリントン) ビニシウス・ジュニオール(マテウス・クーニャ) ルイス・エンリケ(エステバン) ガブリエウ・マルチネッリ(ロドリゴ)

*月日/場所
 国名(前半得点)総得点<得点者>
*メンバー(交代メンバー)

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