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旅の取材記
フルーツスープとの、意外な出会い。

いろいろな料理を体験するうちに、私たちは意外なおいしさのスープに出会いました。フルーツスープです。フルーツを原料にしているのに、デザートではなく、メインディッシュをおいしくいただくための前菜。しかも、甘すぎるんじゃないかな?と思っていた私たちの予想を裏切る、とてもさっぱりとした、はじめて味わうおいしさでした。

レストランでは、夏場に冷製スープとして登場しますが、果物が豊富に実るハンガリーの家庭では、サワーチェリーや桃、木いちご、プラム、アプリコットなど、果樹園で採れた季節の果物でスープを作り、夏は冷やして、冬はあたたかいままで、一年中フルーツスープを楽しむのだそうです。日本の味噌汁のように、お母さんの味があるフルーツスープ。そのおいしさの秘密を探しに、家庭のキッチンにおじゃましました。

煮こむと、果実の味がスープにしみこむのよ。

ブダペストから、ドナウ川沿いをクルマで走ること約1時間。ヴァーツという町に暮らす、75歳のジョフィアおばあちゃんは、カロチャ刺繍のエプロン姿で私たちを迎えてくれました。娘のマリーさんと、孫のマルティーさんとの3人暮らし。料理の腕前はヴァーツでも有名で、毎日手作りのお菓子も作っています。

キッチンの奥にある貯蔵庫には、夏に裏庭の果樹園で採れた果物を砂糖で煮つめたジャムのビンや、お菓子などが保存されていました。大きな冷凍庫の中には、木いちごやプラムが、どっさりと冷凍保存されています。

フルーツスープの作り方を教わりました。果物に砂糖とスパイスを加えて煮こみ、サワークリームなどの乳製品を加えて、小麦粉でとろみをつけるのが基本的な作り方。あのさっぱりとしたおいしさの秘密は、煮こんだ果物と乳製品を組み合わせることだったのです。

「子どもたちのおやつに、煮こまないデザートスープも作るけれど、煮こんだほうが果実の味がスープにしみこんでおいしいわよ」。たくさんのおいしいお菓子でもてなしてくれたジョフィアさん。おみやげに、塩スコーンをいただきました。

ハンガリー ブダペストの知恵から
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