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試合詳細レポート

2010

キリンチャレンジカップ2010
2月2日 日本代表×ベネズエラ代表

  ワールドカップイヤーの国内初戦は、『キリンチャレンジカップ2010』で幕を開けた。九州石油ドームにベネズエラ代表を迎えての一戦が、2月2日に行なわれたのである。
  2010FIFAワールドカップ南アフリカまでに、『キリンチャレンジカップ』は3試合が予定されている。Jリーグ開幕以降はリーグ戦と並行してチームを強化していく日本代表にとって、国内で世界の強豪と対戦できる今大会はきわめて重要な機会となる。そのファーストステップというのが、ベネズエラ代表戦の位置づけだ。
  1月6日にAFCアジアカップ2011カタール予選のイエメン代表戦を消化した日本代表だが、3-2で勝利したこの試合には主力選手が出場していない。国内クラブ所属の精鋭が顔を揃えた『キリンチャレンジカップ』は、実質的な2010年の初戦と言ってもいいものだ。
  試合前から多くの注目を集めたゲームだった。岡田武史監督が招集したメンバーには、実に3年7か月ぶりの復帰となる小笠原満男(鹿島アントラーズ)が含まれていたのである。さらに2001年以来のJリーグ復帰を果たした稲本潤一(川崎フロンターレ)、イエメン戦でハットトリックを成し遂げた平山相太(FC東京)らもリストアップされている。期待が高まらないはずはなかった。
  九州石油ドームで日本代表のゲームが開催されるのは、今回で5度目となる。過去には『キリンチャレンジカップ』が3度、『キリンカップサッカー』が1度行なわれ、3勝1分けの負け知らずだ。日本代表にとっては、相性のいいスタジアムなのだ。昨秋は懸念されたピッチコンディションも素晴らしい。好ゲームの条件は整っている。
  日本代表のキックオフで動き出したゲームは、序盤から目の離せない展開となる。遠藤保仁(ガンバ大阪)と稲本がダブルボランチを形成し、中村憲剛(川崎フロンターレ)と小笠原が攻撃的なMFを務める日本代表は、中盤での優位性を生かして高いボールポゼッションを記していく。ベネズエラ代表のプレッシャーに慣れるまでに少し時間を要したが、ゲームの主導権は日本代表の手のなかにあった。
  初シュートは16分だった。ゴール正面で中村憲の横パスを受けた小笠原が、ペナルティエリア外から右足を振り抜く。ゴール右スミを狙った一撃が、相手GKを鋭く襲った。その3分後には、中村憲が左足ミドルを浴びせる。惜しくもゴール左へ逸れたが、チーム全体の得点への意欲が伝わってくるシーンだ。
  33分には決定機をつかむ。小笠原のコントロールされた縦パスから、岡崎慎司(清水エスパルス)が相手DFラインの背後を突く。ペナルティエリア右からのシュートはGKに弾かれるが、こぼれ球に大久保嘉人(ヴィッセル神戸)が反応する。ピッチに足をとられた大久保はシュートへ持ち込めなかったが、2トップの俊敏な動きが相手守備陣を脅かした。
  直後の36分には、右サイドバックの徳永悠平(FC東京)が、遠藤のスルーパスに呼応して右サイドを駆け上がる。岡田監督が強調するニアゾーンヘ、グラウンダーのクロスが供給された。60.8パーセントというボール支配率を記録した日本代表は、しっかりとゲームをコントロールしながらハーフタイムを迎えた。
  後半の口火を切ったのは、48分の大久保の右足ミドルだ。左サイドから内側へ切り込み、迷わず放たれた一撃は、わずかにゴール左へ逸れた。
  日本代表らしいパスワークが、フィニッシュにつながったのは50分である。遠藤-小笠原-稲本とパスがつながり、小笠原がリターンパスをフィニッシュへ結びつける。ゴール正面からの低く鋭い弾道のシュートは、惜しくもGKの正面を突いてしまった。
  59分、岡田監督が交代のカードを切る。徳永から駒野友一(ジュビロ磐田)と、中村憲から平山へのスイッチだ。2トップは岡崎と平山となり、大久保がFWから左サイドのMFへポジションを移す。平山の高さが加わった前線は相手への威圧感を増し、大久保は長友佑都(FC東京)とともに左サイドを切り崩す。指揮官のベンチワークが、攻撃を活性化させた。
  スタジアムが大きく沸いたのは72分だ。左サイドを突破した大久保のクロスを、ゴール前でフリーになった岡崎が頭で合わせる。しかし、シュートはワクをとらえることができない。
  75分、岡田監督が再び動く。小笠原を下げて金崎夢生(名古屋グランパス)が起用され、岡崎が退いて佐藤寿人(サンフレッチェ広島)が登場する。金崎はイエメン戦に続いての出場で、佐藤はお馴染みとなってきた残り15分からの“ジョーカー”だ。さらに84分、左足をひねってしまった大久保に代わり、香川真司(セレッソ大阪)がピッチに立つ。
  時間の経過とともに選手たちはゲーム感覚を取り戻し、コンビネーションもスムーズになっていった。惜しくも得点をあげることはできなかったが、ベネズエラ代表のディフェンスが素晴らしかったことには触れなければならないだろう。後半ロスタイムには平山が得意のヘディングシュートを放つなど、日本代表は最後までアグレッシブな姿勢を貫いた。試合後の岡田監督も、「相手が素晴らしいプレッシャーをかけてくれて、いい試合ができた」との評価を下している。
  勝利を目指しながら新戦力を見極め、目前に迫った東アジアサッカー選手権2010への準備を進める。ベネズエラ代表との『キリンチャレンジカップ』でいくつもの成果をあげた日本代表は、FIFAワールドカップへ確かな歩みを見せたのだった。

[文: 戸塚啓]

試合データ

■2月2日 九州石油ドーム
日本代表 [0ー0] ベネズエラ代表

日本代表選手集合写真 説明イラスト  1) GK 楢 正剛
 2) DF 田中 マルクス闘莉王
 3) DF 徳永 悠平
 4) MF 稲本 潤一
 5) DF 中澤 佑二
 6) DF 小笠原 満男
 7) DF 長友 佑都
 8) MF 遠藤 保仁
 9) FW 岡崎 慎司
10) MF 中村 憲剛
11) MF 大久保嘉人
  • 日本代表選手集合写真
  • 説明イラスト
  •  1) GK 楢 正剛
     2) DF 田中 マルクス闘莉王
     3) DF 徳永 悠平
     4) MF 稲本 潤一
     5) DF 中澤 佑二
     6) DF 小笠原 満男
     7) DF 長友 佑都
     8) MF 遠藤 保仁
     9) FW 岡崎 慎司
    10) MF 中村 憲剛
    11) MF 大久保嘉人

写真提供/(c)Jリーグフォト

<代表監督> 岡田武史

<出場選手>

■2月2日/九州石油ドーム
日本代表 (0) 0  
ベネズエラ代表 (0) 0
日本    
GK
DF 中澤 田中 徳永(駒野) 長友
MF 小笠原(金崎) 遠藤 稲本 中村憲(平山) 大久保(香川)
FW 岡崎(佐藤)
ベネズエラ    
GK レオナルド・モラレス
DF ジオバニー・ロメロ ホセ・マヌエル・レイ
ガブリエル・シチェロ カルロス・サラサール
MF アレハンドロ・ゲラ(ヘスス・ゴメス)
フランクリン・ルセナ(グレンディー・ペロソ)
ジャコモ・ディ・ジョルジ アグネル・フローレス(フアン・フエンマジョル)
FW アレハンドロ・モレノ(エデル・ファリアス)
フェルナンド・アリスティギエタ(アレクサンデル・ロンドン)

*月日/場所
 国名(前半得点)総得点<得点者>
*メンバー(交代メンバー)

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