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試合詳細レポート

2005

キリンカップサッカー2005
第1戦 5月22日 日本代表×ペルー代表

 勝負の6月に向けて、日本代表が動き出した。5月15日を最後にJ1リーグ戦が中断され、代表選手は17日から合宿に入った。そして5月22日、<キリンカップサッカー2005>の第1戦でペルーと対戦したのである。
 ペルーとは99年の<キリンカップサッカー>でも顔を合わせており、0−0の引き分けを演じた。6年ぶりの来日となった南米の古豪を、日本は新潟スタジアム〈ビッグスワン〉に迎えた。ビッグスワンでの国際Aマッチは過去2勝1敗で、03年9月のセネガル戦(0−1の敗戦)以来である。
 日本のメンバーは、Jリーグでプレーする選手を中心に構成された。海外からは小野伸二と高原直泰も今大会に招集されているが、ペルーとの第1戦を前に合流できたのは、プレミアシップが終了した稲本潤一だけだった。
一方、右手人さし指の骨折が癒えた川口能活が、2月の朝鮮民主主義人民共和国戦以来の代表復帰を果たした。

 最初のチャンスは9分。遠藤保仁から小笠原満男とつながり、ボールは左サイドの三都主アレサンドロへ。ライナー性のクロスを玉田圭司が左足ダイレクトで合わせたが、シュートはワクを捕らえることができなかった。
 直後の10分には、加地亮の負傷で右アウトサイドに入った三浦淳宏が、鮮やかなサイドチェンジを見せる。これをオーバーラップした三都主がダイレクトで落とし、小笠原がペナルティエリア外左から左足でシュートする。ゴールには至らなかったが、連動性のあるプレーがペルー守備陣を翻弄した場面だった。
 とはいえ、ペルーを圧倒するまでには至らなかった。その要因としてあげられるのは、6月3日のバーレーン戦から逆算してコンディションを整えているため、ペルー戦にピークを合わせていないことだった。さらにDFラインや中盤での危ないパス回しが、チームの勢いを阻害していた面もあった。「疲れもたまっていたし、動きも重かった」と、三都主も話している。
 そんななかでチームを引っ張ったのが、スタメンでは最年長の三浦淳だ。「攻撃の場面では積極的な姿勢を見せられたと思う」という言葉どおり、タテへ抜けるドリブルと内側へ切り込む突破を使い分けて、攻撃の可能性を拡げていった。27分には2人のDFの間をすり抜けてファウルを誘発し、31分にはタテへの突破からラストパスを供給した。39分には強烈な右足ミドルを見舞って、相手GKを慌てさせている。
 30分の決定機にも、三浦淳が絡んでいる。相手DFのクリアを拾った遠藤のシュートは、ゴール左へわずかに逸れた。この場面のきっかけが、三浦淳のロングスローだった。
 日本4本、ペルー2本というシュート数が示すように、前半は動きの少ない展開だった。しかし後半に入ると、日本のアグレッシブさがペルーを追い込んでいく。

 後半キックオフから46秒、福西崇史、鈴木隆行とつなぎ、右サイドを攻め上がった三浦淳が低くて速いクロスを中央へ。相手GKに処理されたが、スピーディな攻めに得点の予感が漂う。
 4分後、遠藤のパスを受けた三都主が、ゴール前へクロスを入れる。鈴木のヘディングシュートはゴールマウスを捕らえられなかったが、決定的な場面である。
 53分、またも鈴木がビッグスワンを沸かせる。相手のバックパスをカットした小笠原がドリブルで持ち込み、右サイドからフォローする鈴木へ。フリーの鈴木は右足でシュートを放ったが、ボールは左ポストをかすめるようにゴールラインを割った。
 ここでジーコ監督は、玉田に代えて大黒将志を投入する。日本に傾きつつある試合の流れを、一気に引き寄せるための交代だった。
 大黒は期待に応えた。59分、福西のスルーパスからDFの背後をとり、左サイドから抜け出す。トラップが流れてシュートには持ち込めなかったが、彼らしい動き出しの速さが出た場面だった。「常にボールに絡むことができていた。いままで以上に彼の良さが出ていたのではないか」と、試合後のジーコ監督も評価していた。
 大黒は61分にも福西のスルーパスに反応し、相手DFのファウルを誘った。その直接FKは、小笠原がゴール右を鋭く襲った。
 67分、DFのクリアを拾った遠藤が、ゴール正面から右足ボレーを放つ。76分には小笠原のFKを、大黒がニアサイドで合わせる。69分の稲本、79分の本山雅志の投入も、日本の攻勢をさらに加速させていた。
 しかし、得点を奪うことはできない。逆に後半ロスタイムの94分、警戒していたカウンターから決勝点を奪われてしまう。

 試合後の選手たちに、悲壮感はなかった。「負けたからといって、チームの方向性が変わるわけではない」と、キャプテンの宮本恒靖は言う。この試合での確認と修正は、そのままバーレーン戦につながっていく。敗戦を客観的に受けとめて分析することが、いまのチームには必要なのだ。「今日負けたことで、チームに危機感が生まれてくればいいと思う」と、川口も話している。
 いずれにせよ、27日のUAE戦がさらに重要になったのはたしか。ジーコ監督が初めてのタイトルを獲得した昨年と同じように、<キリンカップサッカー>で勢いをつかむことを期待したい。

[文: 戸塚啓]

試合データ

■5月22日 新潟スタジアム ビッグスワン
日本代表 [0ー1] ペルー代表

日本代表選手集合写真 説明イラスト  1) MF 福西崇史
 2) DF 田中誠
 3) FW 鈴木隆行
 4) DF 坪井慶介
 5) MF 遠藤保仁
 6) GK 川口能活
 7) MF 三都主アレサンドロ
 8) MF 小笠原満男
 9) MF 三浦淳宏
10) FW 玉田圭司
11) DF 宮本恒靖
  • 日本代表選手集合写真
  • 説明イラスト
  •  1) MF 福西崇史
     2) DF 田中誠
     3) FW 鈴木隆行
     4) DF 坪井慶介
     5) MF 遠藤保仁
     6) GK 川口能活
     7) MF 三都主アレサンドロ
     8) MF 小笠原満男
     9) MF 三浦淳宏
    10) FW 玉田圭司
    11) DF 宮本恒靖

2005/05/22 @新潟・新潟スタジアム ビッグスワン
写真提供/(c)Jリーグフォト

<代表監督> ジーコ

<出場選手>

■5月22日/新潟スタジアム ビッグスワン
日本代表 (0) 0
ペルー代表 (0) 1 <パサージョ>
日本    
GK 川口
DF 田中 宮本 坪井
MF 三浦 遠藤 福西(稲本) 三都主 小笠原
FW 鈴木(本山) 玉田(大黒)
ペルー    
GK フローレス
DF ポルティージャ グアダルーペ ビジャルタ  テネマス(セバスコ)
MF バサラル  ラローサ(イスモデス) ロバトン(チロケ)  メンドサ
FW モスト(バサージョ) アルバ(サラス)

*月日/場所
 国名(前半得点)総得点<得点者>
*メンバー(交代メンバー)

<リーフレット・ポスター>

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