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試合詳細レポート

2005

キリンチャレンジカップ2005
1月29日 日本代表×カザフスタン代表

 ワールドカップ・ドイツ大会アジア最終予選突破へ向けて、日本代表が力強い第一 歩を踏み出した。1月29日、横浜国際総合競技場で行なわれた<キリンチャレンジカップ2005>で、カザフスタン代表を4−0と一蹴したのである。

 1月16日から宮崎と横浜でトレーニングを積んできたとはいえ、この試合は05年シーズン最初の国際試合である。Jリーグのクラブなら、まだ始動したばかりの時期だ。真剣勝負を戦うことへの難しさはつきまとう。
 しかし、そうした不安はキックオフ直後にして一掃される。開始5分、小笠原満男がふんわりとゴール前へあげたボールを、玉田圭司がDFと競り合ったうえで支配下に置き、そのまま右足で突き刺したのである。
「若い選手がどれぐらい戦えるか」をテストするはずだったカザフスタンのティモフェーエフ監督の思惑は、これであっさりと崩れてしまった。弱冠18歳の選手も出場していた平均年齢23・7歳のチームは、チーム全体が下がり気味となってしまい、日本の選手たちに危険なスペースを提供することになる。
 ただでさえ技術や個人戦術で上回る日本が、これで勢いに乗らないはずがない。自陣での危険なパスミスを連発するカザフスタンとは対照的に、イージースミスの少ない日本はリズムよくボールをつなぎ、両サイドからプレッシャーをかけていく。選手のフィジカルコンディションも予想以上に高いレベルにあり、動き出しの速さや球際の強さでもカザフスタンを圧倒した。ワールドカップ予選にかける、意識の高さの表れなのだろう。
 追加点は11分だった。三都主アレサンドロの左CKが、ゴール前の松田直樹へわたる。宮本恒靖のケガで出場機会を得た松田は、胸トラップから左足でゴール右スミへ蹴り込んだのだ。国際Aマッチ40試合目の出場で決めた、彼にとっての代表初ゴールである。
「早い時間帯の先制点によって、チームが落ち着きを得ることができた」とジーコ監督は振り返ったが、もはや試合の主導権は完全に日本が掌握することとなる。
 23分の3点目は、日本が得意とするリスタートからだった。玉田へのファウルで得た右サイドからのFKを、三都主がゴール前へ供給する。飛びこんだ鈴木隆行と福西崇史はボールにコンタクトできなかったが、彼らと競り合ったDFもクリアできず、GKも処理できない。ボールはそのままゴール左スミのネットを揺らした。

 試合後の三都主は「入っちゃったという感じでした」と謙遜したが、コースと精度が高かったのは間違いない。彼の左足が今後も武器になることが、改めて証明された場面だった。

「前半はまったくいいところがなかった」とティモフェーエフ監督が認めたように、カザフスタンはその後もファウルでしか日本の動きを止められない。29分の小笠原の際どいシュート、33分の福西の決定的なヘティングシュートは、いずれも2トップへのファウルで得た直接FKからだった。
 チャンスはリスタートだけではない。流れのなかからも決定機を作り出した。
 とくに鋭い動きを見せたのが、右アウトサイドの加地だろう。1月中旬の宮垣合宿から仕上がりの速さをアピールしていた彼は、アグレッシブなプレーでタッチライン際を制圧した。「まあまあ、ですね」と試合後の加地に納得の表情はなかったが、さらなる攻撃の拡がりを印象づけたと言える。
 後半開始とともに、ジーコ監督は内転筋に違和感を訴えた福西に代えて阿部勇樹を投入する。アテネ五輪にも出場した23歳のボランチは、これが国際Aマッチデビュー戦だ。
 60分の4点目は、その阿部が起点となった。遠藤からパスを受けた阿部が、フィールド中央から小笠原へタテパスを通す。トラップと同時にターンした小笠原は、左サイドの玉田へラストパスを通す。フリーで走り込んだ田は、得意の左足で逆サイドネットを鮮やかに射止めた。「結果を出したのは良かったけれど、まだまだ消える時間があった」と、玉田はどこまでも貪欲だ。ストライカーとしての自覚を感じさせるその姿勢がまた、チームにとっては頼もしい。
 77分には、昨年のJリーグで日本人最多得点をあげた大黒将志が、鈴木に代わって投入される。国際Aマッチのデビュー戦にも「緊張はしなかった」ということで、短い出場時間のなかでもスタンドを沸かせた。

 試合前のミーティングで、ジーコ監督は「合宿中の親善試合ではなく、勝ち点3のかかったゲームと思ってやってほしい」と選手たちにリクエストしたという。果たして試合では、指揮官の期待以上のパフォーマンスが発揮された。
「コンディションはまだ100パーセントではない。でも、選手みんながいまできることをしっかりやっていた」と、GK川口能活は手応えを言葉にする。試合後のティモフェーエフ監督も「日本のスピードについていけない状態だった。勝つと思ってここへ来たわけではないが、日本の勝利は当然だった」と脱帽するしかなかった。

 4日後の2月2日には、埼玉スタジアム2002に舞台を移して、再び<キリンチャレンジカップ2005>が開催される。北朝鮮戦前の最後のテストマッチとなるシリア戦が、これまで以上に楽しみになってきた。

[文: 戸塚啓]

試合データ

■1月29日 横浜国際総合競技場
日本代表 [4ー0] カザフスタン代表

日本代表選手集合写真 説明イラスト  1) MF 三都主アレサンドロ
 2) DF 松田直樹
 3) MF 福西崇史
 4) FW 鈴木隆行
 5) DF 中澤佑二
 6) GK 川口能活
 7) MF 小笠原満男
 8) FW 玉田圭司
 9) MF 遠藤保仁
10) MF 加地亮
11) DF 田中誠
  • 日本代表選手集合写真
  • 説明イラスト
  •  1) MF 三都主アレサンドロ
     2) DF 松田直樹
     3) MF 福西崇史
     4) FW 鈴木隆行
     5) DF 中澤佑二
     6) GK 川口能活
     7) MF 小笠原満男
     8) FW 玉田圭司
     9) MF 遠藤保仁
    10) MF 加地亮
    11) DF 田中誠

写真提供/(c)Jリーグフォト

<代表監督> ジーコ

<出場選手>

■1月29日/横浜国際総合競技場
日本代表 (3) 4 <玉田><松田><三都主><玉田>
カザフスタン代表 (0) 0
日本    
GK 川口
DF 田中(坪井) 松田 中澤
MF 加地 遠藤(藤田) 福西(阿部) 三都主 小笠原
FW 鈴木(大黒) 玉田(本山)
カザフスタン    
GK モキン
DF リャプキン アブデーエフ スマコフ(M・アゾフスキー)
ウタバエフ(アリエフ) ソロシェンコ(Y・アゾフスキー)
MF カメロフ(ジャルマガンベトフ) チチュリン バイジャノフ
FW ラリン(ロジオノフ) シェフチェンコ(ドゥビンスキー)

*月日/場所
 国名(前半得点)総得点<得点者>
*メンバー(交代メンバー)

<リーフレット・パンフレット>

試合リーフレット 試合パンフレット

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