働く人の健康を食堂から支える。東京建物×キリンが挑む免疫ケアプロジェクト
(公開日2025年9月24日)
日本各地の湯治を体験できる「喫泉室」や、音と映像で脳波に働きかける個室ブース──
そんな空間が、あなたの働くオフィスにあったらどうでしょう?まるで“働くための場所”というより、“自分を整える場所”のように感じられるかもしれません。
これまでの常識を覆す、新しい発想のオフィスビルが2026年、東京駅の東側・八重洲エリアに誕生します。
手がけるのは、八重洲エリアで権利者の方々と共にまちづくりを進める総合不動産会社・東京建物。ウェルビーイングをテーマに、複合施設「TOFROM YAESU TOWER(トフロム ヤエス タワー)」のオフィス開発を進めています。
そのなかで生まれたのが、「オフィスワーカー向けの食堂で気軽に免疫ケアができたらいいな」という一つのアイデア。これをきっかけに、健康な人の免疫機能の維持をサポートするプラズマ乳酸菌顆粒サプリメントを配合した食事メニューの提供に向けて、キリンとの取り組みがスタートしました。
今回は、この協業プロジェクトのきっかけとなった東京建物の三浦拓実さんと、『iMUSE(イミューズ)』ブランドを担当するキリンの服部公輔が、取り組みの背景やそこに込めた想いを語ります。
服部:三浦さん、今日はよろしくお願いします。
私たちもプロジェクトに参加している、2026年完成予定の複合施設「TOFROM YAESU TOWER(トフロム ヤエス タワー)」のオフィスでは、どんな未来像を描いているのでしょうか?
三浦:“働く人の心地よさ”を大切にした、ハード・ソフトづくりを目指しています。
建物の外観や機能性といったハード面も重要なんですけど、それ以上に大切にしているのは、そこで働く人たちが心も身体も健康でいられて、充実感を感じられる環境をつくることなんです。いわゆる、「ウェルビーイング」の実現ですね。
服部:なぜ「ウェルビーイング」に注目されたんですか?
三浦:きっかけは、「自分が自分らしく過ごせる場所をつくりたい」と思ったことでした。八重洲エリアは長い歴史のなかで、飲食店や商店を営む方、オフィスで働く方、お住まいの方など、さまざまな人々が自然と集い交わる。そんな多様性に満ちたまちであり続けてきたので、その素敵な特色をオフィスの中でも実現できないかと考えてきました。
働く人によって、オフィスに求めるものってバラバラですよね。なので、一人ひとりが無理せず自然体でいられて、ふとした会話が生まれるような心地よい空間が大切だなと感じたんです。
そうやって考えていくうちに、「ウェルビーイング」というキーワードが自然と浮かんできました。昨今では、企業が人的資本経営や健康経営を推進するうえで、ウェルビーイングは不可欠な要素になっています。実際に、生産性向上や人材採用・雇用維持にもつながることが確認されています。
服部:「ウェルビーイング」って、少し抽象的にも聞こえる言葉ですが、実際にそれを“かたち”にするうえでは、どんな工夫をされているんですか?
三浦:ウェルビーイングを高めるには、何をすればいいのか。それを具体化するために、予防医学研究者の石川善樹先生監修のもと、首都圏で働く約1万人のビジネスパーソンにアンケートを実施しました。
その結果から、「ウェルビーイング向上因子(ウェルビーイングを高める20の要因)」を統計的に導き出したんです。それをもとに、「どんなサービスや空間が必要か?」を考えていきました。
服部:これを見ると、食事や運動、人とのつながりなど、すごく身近なことばかりですね。「特別なこと」をしなくても、日常を少し整えるだけで、ウェルビーイングってつくれるんだなって。すごく納得感があります。
三浦:ウェルビーイング向上因子には、仕事と直接関係がない因子も含まれています。それは、オフィスワーカーのウェルビーイングには、働く時間だけでなく、その人の暮らし全体が関わってくるからなんです。
今のオフィスは、単に仕事をするだけでなく、暮らしのあらゆる行動へとつながっていて、そうした要素を満たすことで「心地よく働く」ことにもつながってくるんだというメッセージも込められています。
今はこのウェルビーイング向上因子をベースに、TOFROM YAESU TOWERの共用スペースの設計やサービスづくりに落とし込んでいっているところですね。
服部:具体的には、どんな仕掛けや工夫をしているんですか?
三浦:例えば、「喫泉室」という、着衣のまま湯治ができる空間や、音と映像で脳波に働きかけて、リラックスから集中状態まで整える個室ブース、働く人同士のつながりが生まれるようなイベントの開催などを考えています。ただ働くだけでなく、ときには自分を整えたり、仲間とつながったり、そんな余白のある空間にしたいんです。
服部:心身の健康と、人とのつながり。この両方が、オフィスのウェルビーイングには欠かせない要素なんですね。
三浦:その通りです。元気な状態だからこそ、前向きに仕事に向き合える。さらに、人とのささいな会話やつながりが、自分らしく働ける環境をつくる。そうした環境を、TOFROM YAESU TOWERで実現しようとしているんです。
服部:今回ご一緒しているウェルビーイングフロア「Wab.(ワボ)」について、あらためて教えていただけますか?
三浦:「Wab.」は、TOFROM YAESU TOWERの13階に整備する、入居企業のワーカー向けサポート機能を持つ共用フロアです。名前の由来は、「Well-being ×Lab.」。
ウェルビーイングにつながるさまざまな機能を試しながら、社会実装する場です。その中にある食堂では、「プラズマ乳酸菌」入りのメニュー提供に向けて、服部さんたちと一緒に取り組んでいます。
きっかけは、服部さんがプロジェクトに入られる少し前、私がキリンさんに「プラズマ乳酸菌って、ごはんに混ぜたりできないですか?」と、ふと聞いてみたことが始まりだったんですよ(笑)。
服部:そんな雑談から始まったんですね(笑)。
三浦:実はキリンさんとは以前からつながりがあって、私がキリンさんの本社がある中野セントラルパークの運営を担当していたころ、よくオフィスにうかがっていました。そのときから、プラズマ乳酸菌や免疫ケアのお話を聞いていたんです。
今回のプロジェクトでも、「ウェルビーイングな空間を目指すなら、一緒に何かできるかもしれない」と思い、ご相談しました。
服部:そうしたご相談がきっかけで、2025年8月発売予定の『キリン iMUSE(イミューズ)免疫ケア顆粒サプリメント』という社員食堂や高齢者施設など、業務用向け商品の開発もスタートしました。来年には、TOFROM YAESU TOWRのWab.内の食堂でも使っていただく予定です。
三浦:「健康のために野菜を摂りましょう」って言われると、ちょっと構えてしまうんですよね(笑)。でも、いつものごはんや料理にこの商品をちょっと加えるだけで、自然と免疫ケアにつながるなら、それってすごく素敵だなと思ったんです。
『キリン iMUSE(イミューズ) 免疫ケア顆粒サプリメント1㎏入り(1,000日分)』
機能性表示食品
機能性表示:本品には、プラズマ乳酸菌(L. lactis strain Plasma)が含まれます。プラズマ乳酸菌はpDC(プラズマサイトイド樹状細胞)に働きかけ、健康な人の免疫機能の維持に役立つことが報告されています。
●食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。
●本品は、国の許可を受けたものではありません。
●本品は、疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。
【摂取方法・目安】
●1日摂取目安量:1g
●摂取方法:お召し上がり直前の食事や飲料(90℃以下)によく混ぜてから、お召し上がりください。
●チャネル:業務用
服部:今回の『iMUSE 免疫ケア顆粒サプリメント』は顆粒タイプなので、いろんなメニューにも活用しやすいんです。1gあたりにプラズマ乳酸菌が1,000億個含まれていて、プロテインパウダーのように、ごはんや飲みものにさっと混ぜるだけで、気軽に免疫ケアを習慣化できる。しかも大容量で、食事の邪魔をしないように味を設計しているので、食堂のような大人数向けの場でも使いやすいんです。
年齢とともに免疫力はどうしても落ちていくので、生活習慣の改善に加え、ふだんから免疫ケアを行うのがベストではあるものの、錠剤を飲むのが面倒とか、ドリンクを買い続けるのが大変という方も多いと思うんです。だったら、ふだんのごはんに自然に取り入れられるほうがいいよね、という発想で生まれた商品です。
三浦:私も実際に試してみたんですが、味も香りもまったく気にならなくて驚きました。これで免疫ケアができるなんて、得した気分じゃないですか(笑)。日常のなかで普通に食事を摂るだけで、健康の土台が整っていく。そんな状態がつくれたら理想的だなと思って、「ぜひご一緒させてください」とお願いしました。
ちょうど今、社員食堂のメニューにどう組み込んでいくか、細かいすり合わせをしているところですね。1年以上前から少しずつ、丁寧に検討を進めてきました。
服部:免疫って目に見えないものなので、効果をどう実感してもらえるかも大事なポイントですよね。そこも含めて、実際にどう届けられるか、東京建物さんと一緒に検証していけたらと思っています。
三浦:最終的に目指しているのは、やっぱり「毎日通いたくなる食堂」ですね。今後、このビルは1万人以上の方の働く拠点となる予定です。おいしくて、健康にもよくて、いろんな人と気軽に自然に会話が生まれる場所。そんな空間が、働く人たちのパフォーマンス向上にもつながったらうれしいです。
服部:そうですね。日常の中に、意識せずに免疫ケアが組み込まれていったらいいなと思っています。
まずはWab.の食堂からスタートしますが、高齢者施設や地域のコミュニティ食堂、将来的には学校など、「日常の食」に寄り添うさまざまな場所へと広げていきたいと考えています。
おいしく食べることが、気付けば自分の健康を支えている。そんな未来のあたりまえを、この商品を通じて実現できたらうれしいですね。
服部:今回のプロジェクトのように、異なる立場の企業が一緒に取り組むことで、新しい気付きや視点が生まれますよね。東京建物さんとご一緒できて、本当にありがたいです。
三浦:お互いの強みやサービスを活かして、働く人たちが自分で「行動」や「環境」を選べるような選択肢を増やしていけたら、それがまさにウェルビーイングにつながっていくと思うんです。
服部:一人ひとりがワクワクしていたり、生き生きしていると、組織全体の雰囲気も自然とよくなっていきます。私自身も、健やかでいられると仕事がうまく回ったり、人との関係がスムーズになったりすることを実感しています。
三浦:「ワクワク」って本当に大切ですよね。自分らしく働けていると、気持ちにも余裕が出てくるし、周りとのコミュニケーションもスムーズになる。その結果、チームとしてのパフォーマンスも上がっていくというのは、私も日々感じていることです。
服部:ウェルビーイングへの取り組みを通して、三浦さんが目指す“これからの社会のあり方”って、どんなものでしょう?
三浦:まずはWab.の取り組みを通じて、個人が心身ともに充実し生き生きと働ける環境を提供することで仲間・組織が活気づき、組織・会社の活動を通じて社会への価値提供・社会貢献につながるきっかけをつくりたいです。
その先には、働く時間だけでなく、住まいや余暇も含めて、人の心や身体、そして人とのつながりをよりよいものにしていく。そんな視点でウェルビーイングが循環する仕組みを広げていけたらと思っています。それが、まちづくりを通じて私たちが目指す社会のかたちです。
服部:今回の八重洲のプロジェクトも、その広がりの一歩になれたらうれしいです。キリンとしては、Wab.の食堂を通じて「自然と免疫ケアが取り入れられる暮らし」を提案することで、「このまちってなんだか元気だよね」と感じてもらえたら本望です。
三浦:今は、働き方や生き方を見つめ直す人も増えていますよね。一人ひとりが健やかに、自分らしくいられる状態をつくっていくことが、これからの世の中でより求められていく気がしています。これからもさまざまなプロジェクトに携わりながら、キリンさんともそんな未来を一緒につくっていけたらと思います。