
日本産ホップを守るため。キリンが支援する産地・遠野市の地域づくり
キリンは、ビールづくりに欠かせない日本産ホップのおいしさを守るため、産地である岩手県遠野市での支援活動を行っています。
1980年代にホップの収穫量がピークをむかえた遠野市ですが、ホップ農家は減少の一途をたどっています。そんななか、キリンは地元農家とともに、ホップ栽培に関する課題に取り組み、地域全体の活性化を目指したプロジェクトを展開することで、持続可能な未来を創るための活動を展開しています。
キリンと遠野市のホップ栽培の歴史

遠野市でホップ栽培が始まったのは1963年のこと。冷害が多く、農作物が育ちにくい土地だったため、新たな作物を模索するなかでビールの原料「ホップ」に出会いました。これをきっかけに、遠野市とキリンはホップ栽培契約を締結し、深い協力関係を築きます。
1980年代、遠野市は日本一のホップ生産地となりました。しかし、輸入自由化による海外産ホップの流入や、後継者不足の影響で、栽培面積が縮小。2000年には農家数が80軒以下にまで減少しました。
そんななか、キリンは遠野市のホップ栽培を支えるために数々の取り組みを実施。品質向上のための支援など、ホップ栽培に必要な技術を伝承するために手を取り合って歩み続けました。その結果、遠野市のホップ栽培は再び息を吹き返し、地域とともに新たな可能性を切り拓いています。
現在でも、キリンは遠野市と共に歩みながら、持続可能なホップ栽培を支援し続けています。
「ビールの里プロジェクト」で地域活性化
2007年に、遠野市とキリンは「ビールの里プロジェクト」を立ち上げ、ホップ農家の支援と地域活性化に取り組み始めました。このプロジェクトでは、ふるさと納税や寄付を活用して農家の支援や施設の改修を行い、地域課題の解決を目指しています。
さらに、地域資源であるホップを活かした地域づくりにも注力し、遠野産のホップを使ったビール造りを進めています。地元の特産品としてのホップやビールを活用し、観光業との連携を強化することで、地域全体で持続可能な未来をつくるための努力が続けられています。また、遠野市のホップやビールを盛り上げるイベントの開催なども行い、地域資源を最大限に活用した経済循環を促進しています。
このような取り組みを通じて、地域の経済や街づくりに貢献し、次世代へとつなげる持続可能な社会づくりが進められています。
地域との絆を深めるキリンビール仙台工場の大学キャリア教育活動

2019年から、キリンビール仙台工場では地域の大学と連携したキャリア教育活動を始めました。この活動では学生たちがホップ栽培からビール製造までの一連の作業を実際に体験することができます。学生たちは、ビールをつくるうえでの苦労や楽しさを学びながら、地域の産業に対する理解を深めています。
この取り組みを通じて、地域の学生たちが地元の産業を身近に感じ、将来の地域を支える力になってくれることを期待しています。また、この活動が地域全体の活性化にもつながり、持続可能な未来をつくる一歩となっています。
遠野のホップを楽しめる『一番搾り とれたてホップ生ビール』
そんな遠野市で採れるホップを使ったビールが楽しめるのが、毎年期間限定で発売される『一番搾り とれたてホップ生ビール』です。
遠野のホップ農家さんが丹精込めて育てた新鮮なホップと、キリンのこだわり抜いた製法が一つになり、特別なおいしさが生まれます。このビールには、地域の人々とのつながりや温かい気持ちが込められており、毎年発売されるたびに地元の皆さんとよろこびを分かち合っています。
※内容・登場社員の所属は公開当時のものです
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