
新薬の開発だけじゃない。キリンの「医」を担う協和キリンの社会貢献活動
キリングループでは、1907年の創業以来、ビールづくりを通じて発酵技術とバイオテクノロジーの研究に取り組んできました。1980年からは、その専門知識を活かした医薬品の開発に注力し、医領域は現在、キリングループの重要な柱の一つに成長しています。
キリンの医領域を牽引する協和キリンでは、「よろこびがつながる世界へ」というキリングループスローガンのもと、革新的な医薬品の開発や治療法の確立に取り組むとともに、持続可能な未来に向けた環境保全や、次世代の研究者を育てるイベントの実施など、さまざまな社会貢献活動を展開しています。
豊かな地球環境を未来へ。協和キリンの環境保全活動

キリングループでは、2050年までに一連の事業活動による温室効果ガスの排出を実質ゼロにすることを目指しています。
協和キリンでは、この目標の達成に向けて、国内主要事業場への太陽光発電設備の導入を実施。また、使用電力の100%を再生可能エネルギーに切り替えました。
この取り組みにより、2024年度には年間消費電力の約95%が再生可能エネルギー由来のものに。また、ほかの省エネ施策との相乗効果によって、グループ全体の年間CO2排出量を約65%削減しました。
省エネと創エネによって、環境に配慮した工場運営を実現
特に、山口県宇部市にある医薬品製造拠点「宇部工場」では、2024年度に経済産業省から表彰を受けるなど、省エネに向けた取り組みが高く評価されています。
かつて宇部工場では、CO2排出量の多い石炭由来のエネルギーに大きく依存していました。そこで実施したのが、広大な敷地を利用した太陽光発電設備(メガソーラー)の設置です。2023年3月から、オンサイトPPAモデル※による発電を開始し、同年4月には電力会社からのエネルギー供給を非化石燃料由来に切り替えることで、再生可能エネルギー比率100%を達成しました。
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※発電事業者が建物所有者の敷地に太陽光発電設備を設置・運営し、その設備で発電した電力を建物所有者が購入する仕組み
この取り組みにより、年間約1,029トンのCO2排出量削減を実現。さらに、「省エネ(エネルギー使用量を削減する取り組み)」と「創エネ(太陽光発電などを用いてエネルギーを作り出す取り組み)」によって、エネルギー収支を実質ゼロにした建築物に与えられる「ZEB」認証において、最高ランクを取得しました。
地域の豊かな自然を守る。工場から広がる環境アクション

医薬品の製造過程で発生した廃液などの副産物は、適切な処理をしなければ、環境を汚染する原因になります。そのため医薬品メーカーは、患者さんに笑顔をもたらす薬の開発とともに、環境に配慮した取り組みを行うことが重要です。
協和キリンでは、2007年からキリングループの一員として「水のめぐみを守る活動」に取り組んでいます。水資源を守ることは、自然環境や生物多様性を守ることにつながるからです。
具体的な取り組みとして、下草刈りや間伐作業を通じて水源地の整備を行う「水源の森づくり活動」があります。群馬県高崎市にある高崎工場では、この活動を2007年から継続して行ってきました※。また、子どもたちに向けた「工作教室」や「花植え」といった自然と触れ合うイベントを実施し、地域の方々とともに環境を守る取り組みを行っています。
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※2020年はコロナ禍により中止
さらに、工場敷地内に、さまざまな種類の植物を植えるなど、周辺の景観と調和した緑豊かな環境づくりにも努めています。このような取り組みは、森林保全や従業員の環境意識向上に貢献しているとして、環境大臣表彰を受賞しました。
イベントを通じて、次世代を担う子どもたちに「研究者」の選択肢を

協和キリンは、独自の社会貢献活動として、小学生から高校生までの子どもたちを対象とした理科実験教室「バイオアドベンチャー」を開講しています。この取り組みは、「子どもの理科離れ」の解決を目指して2000年にスタートしました。現在も国内の各研究所や工場で継続的に実施しており、2016年には科学技術分野の文部科学大臣表彰を受賞しました。
プログラムは、「微生物」「遺伝子」「免疫」「薬作り」をテーマに、協和キリンの事業特性や強みを活かした内容で構成。運営は、社内公募で集まった研究員などが担当し、実験や施設見学を通して子どもたちに科学の楽しさを実感してもらい、次世代の研究者の育成につなげることを目指しています。
近年では、その活動の場を社外にまで広げ、自治体等での開講を実施。製薬会社としての専門知識を活かしながら、自治体との連携を深め、教育機会の拡大や地域社会への貢献に取り組んでいます。
※内容・登場社員の所属は公開当時のものです
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