KNOWLEDGE これでバッチリ! ワインの基礎知識
赤ワイン
赤ワインの大きな特徴は、黒ブドウの実を皮や種ごと発酵させていることです。この果皮に赤い色素が含まれているため、ワインの色を赤くします。さらに、種に含まれるタンニンという成分により、赤ワイン特有の渋味が出ます。
赤ワインの味わい要素
味の厚み (ボディ) |
飲み口の濃厚さにより、フルボディ(重口)、ミディアムボディ(中口)、ライトボディ(軽口)に分けられます。 |
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甘辛度 | ブドウ果実の完熟度によって、甘みが異なります。 |
渋味/酸味 | ブドウ果皮や種子に含まれるタンニンが多いほど渋味が出ます。 ブドウ自体の酸味や収穫年ごとの天候、発酵の度合いによって酸味が変化します。 |
赤ワインの飲み頃温度
フルボディ(重口)は、冷やしすぎるとタンニン分から来る渋味が強調され、ワインの持つ本来の味わいを感じにくくなります。温度が高いほど渋味がまろやかに感じられるため、常温に近い方が良いとされています。
ライトボディ(軽口)は、少し冷やすと口当たりがよく、引き締まった味わいになります。
氷水で冷やす場合 |
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5分 |
家庭用冷蔵庫で冷やす場合 |
0.5〜1時間 |
赤ワインと相性のよい料理
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相性 | ライトボディの赤ワインには、脂が少なめの食材にトマトソースやしょうゆなどで仕上げた軽めの料理が合います。 | ミディアムボディの赤ワインには、脂が程よくある素材と、しょうゆやトマトソースなど明るい色のソースで仕上げた料理が合います。 | フルボディの赤ワインには、脂がしっかりある食材と、デミグラスソースなど濃い色のソースで仕上げた料理が合います。 |
調味料 |
しょうゆ |
しょうゆ |
ウスターソース |
食材 |
シーフード |
シーフード |
鶏肉 |
和食 |
鶏の唐揚げ |
お好み焼き |
すき焼き |
中華 |
エビチリ |
回鍋肉 |
チンジャオロースー |
洋食 |
カレーライス |
ハンバーグ |
ビーフシチュー |
赤ワインの醸造・製法
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収穫したブドウは、そのまま潰して果梗(ブドウについている小さな枝)を取り除きます。破砕とはブドウの果皮を破ること、除梗とは果梗を取り除くことです。この上で、果汁と果皮、種子はすぐに発酵槽に移されます。 |
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酵母の作用によって、ブドウ果汁内に含まれていた糖分がアルコールと炭酸ガスに分解されます。これを発酵と呼び、果汁がワインに変わっていく重要な工程です。 |
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ワインが目標とする色と渋味に変わったところで、発酵槽からワインの液を引き抜きます。さらに圧搾によって、残った固形分に含まれているワインを搾り出す作業を行います。 |
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果皮を分離させたワインは、さらに時間をおいて糖分がなくなるまで発酵させます。 |
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後発酵が終わって炭酸ガスの発生が止まった後、酵母、酒石、果肉、繊維などが沈殿して発酵槽の底に溜まります。このオリを取り除く作業を、オリ引きといいます。その後、樽熟成の段階に入ります。 |