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史学部

No.78

神でもあったファラオの食卓には何でもあった

吉村作治

絶対的存在、人間でありながら神でもあったファラオの食べ物は、この世に存在する全てのもの。さまざまな食材をあらゆる調理方法で食べていた。

古代エジプトにおいてファラオは絶対的な存在で、人間でありながら神でもあった。食べ物はこの世に存在するすべてのものであり、調理の方法も今日ある全ての方法がとられていた。アジア特有のものとして知られている発酵食品すらあった。春さき大量にとれるボラを発酵させたくさやとか塩辛のような、フシークというものがそれである。また生ガキをレモンをかけて食べることもされていた。

by 吉村作治 早稲田大学名誉教授 エジプト考古学者

【パン】
古代エジプト人にとって、パンはビールとともに生活に欠かせない食品だった。古王国時代には約20種類、中・新王国時代には40種類ものパンがあったようだ。一般庶民の間で広く食べられていたパンは大麦でつくられており、神への供物用には上質の小麦が使用された。さまざまな混合物を混ぜた、医療用のパンもつくられた。

パン

【ビール】
ビールは古代エジプト人にとって、身近な飲み物であり、パンとならんで神や死者への供物として、最も重要なものだった。古王国時代には少なくとも4種類のビールがあった。新王国時代には輸入ビールもあったようだ。

ビール

【ソラ豆の煮たもの】
フール(ソラ豆)は古代エジプトから現代まで一貫してエジプト人にたいへん好まれた豆であり、身体にとっても良い食品とされている。

ソラ豆の煮たもの

【羊の足のロースト】
古代エジプトにおいて、羊は牛とともにごく一般的に飼育されていた家畜だった。

羊の足のロースト

【ナイルパーチの丸焼き】
安価で容易に手に入る魚は、古代エジプト人にとって貴重な蛋白質。ラムセス三世の時代の記録によると、魚は労働者の賃金の一部として配給されていた。

ナイルパーチの丸焼き

【ヨーグルト】
古代エジプトでは、牛は神様として崇められていたので、肉を食すことができたのは、特別な祭儀のとき以外は王や一部の高位の貴族だけ。故に牛乳やそれを加工したヨーグルト、チーズが多くの人に食されていた。ヨーグルト、チーズのつくり方は今でも伝統に則りつくられている。

ヨーグルト

【ブドウ】
ブドウは生食の他、保存がきくワインに加工するか、季節以外でも食すことができるよう、乾燥してレーズンにされた。

ブドウ

【ザクロ】
新王国時代より少し前に輸入されたと見られているエジプトのザクロは、ギリシア時代には、美味なことで知られるようになり、物々交換の際の良い商品だった。ザクロからもワインをつくったり、木の一部は虫下しとして使用された。

ザクロ

【イチジク】
イチジクには普通のイチジクとシカモアイチジクと呼ばれるものがあった。特にシカモアイチジクは神話から神々のもつ神性や母性を象徴する木であり、絵画や記録が数多く残っている。

イチジク

【レタス】
レタスは、豊穣と生殖の神“ミン”に捧げられ、古代エジプトの人々は媚薬として効果があると信じていた。そのため、常に大量に食卓にのぼり、消費されていた。なお、古代エジプトのレタスは写真のレタスとは異なり、葉がとがったタイプのものだったよう。

レタス

【セロリ】
古代エジプトでは、セロリやパセリを集合的に“マテト”と呼んでいた。セロリは“北のマテト”。この野菜はミイラを飾る花輪の中にしばしば使用され、死者にとっても重要な野菜だったと思われる。

セロリ

【ワイン】
古代エジプトでは、ワインは初期のころ、神に捧げる神聖な飲み物として、王家や神殿の畑で特別につくられ、一般の人々の口にはいることはなかった。新王国時代に入って、生産量が増え、比較的一般にも飲まれるようになった。

ワイン

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