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史学部

No.1

ビールに関する最古の文字記録
『モニュマン・ブリュー』

メソポタミア地図

紀元前4000~3000年。イラク北部、チグリスとユーフラテス両河川に挟まれたメソポタミアの地では、シュメール人が人類最初の高度な文明を築きあげていた。ロンドンの大英博物館には、「モニュマン・ブリュー(ブリューの記念碑)」と呼ばれる当時の石版が所蔵されている。そこには、農耕の神ニンハラに捧げるビールづくりの様子が楔形文字で刻まれ、中央には杵を使って麦の皮むきをしている人物が描かれている。

▲ 粘土板「モニュマン・ブルー」
(幅 330mm/大英博物館蔵)

「いいか、麦の皮は丁寧にむいておかないと、飲むときに厄介だぞ」

石板の人物がそう言ったかどうか定かではない。しかし穀物を原料とするパンとビールは、シュメール人にとって神聖にして毎日を生き抜く栄養の糧であった。彼らがビールづくりに、並々ならぬこだわりを持っていたであろうことは想像に難くない。

時ほぼ同じく紀元前3000年。ルルという名の医師が記録した石版が、米国のペンシルバニア大学博物館に所蔵されている。そこには複雑な薬品の調合とともに、ビールとの服用をすすめる内容がいくつか確認されており、ビールが薬用として大きな役割を果たしていたことがうかがえる。

「さあ、この薬をビールに溶かして飲んでごらんなさい」

言うまでもないが、ルル本人が実際そう言ったかどうかは定かでない。しかし高名な医師であった彼が、ビールがもたらす滋養と強壮を、誰よりも理解していたであろうことは間違いないだろう。いずれにしろ、ビールに関する最古の記録は、彼らシュメール人が残した石版へとたどり着くのである。

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