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ビールの歴史

結婚すると女性側は
「結婚金」がもらえた

結婚するときには男性が女性の家にお金を支払う「結婚金」という制度が。また離婚するときは「離婚金」や財産の一部を渡さなければならなかった。

「結婚金」というものもありました。結婚するときに、男性が相手の家にお金を払う制度です。
これは、相手の女性を育ててくれた両親に、それまでの養育費を払って、その女性をいただくという意味合いのものです。
結婚があれば離婚もあります。ただし女性からは離婚をいい出せません。
男性はいつでも離婚をいい出せる。その代わり、離婚するときは男性は女性に対して離婚金を払わなければいけない。この離婚金は結婚する時に決めておきます。
そのほかにも夫が買ってくれた物だとか、財産の一部も離婚の際には女性のものになります。

ですから、お金持ちのところにお嫁に行って、離婚して実家に帰ってくると、離婚太りといいますか、親は喜ぶということになる。
逆にいうと、そういうことを防ぐために、女性からは離婚をいい出せないことになっているわけです。
ただ、当時のエジプトは一夫一婦制ではありません。ですからケチな男の場合は、離婚金を払いたくないので、離婚しないまま別の女性と結婚するということもありましたが。

by 吉村作治 早稲田大学名誉教授 エジプト考古学者