[ここから本文です。]

ビールの歴史

エンマーコムギはビールを
つくるのに適した小麦であった

古代エジプトのビールの原料となったエンマーコムギについて、ここで詳しく知っておこう。エンマーコムギが現在の小麦とどう違うのか? なぜビール作りにエンマーコムギが選ばれたのか?

◯エンマーコムギとはどんなコムギなのか

学名 トリティカム・ディコッカム(Triticum dicoccum)
イネ科コムギ属
原産地 西南アジア
名前の由来 ケルト語のamarが語源
系統 マカロニコムギと同じ二粒系、染色体の数は4倍体。
パン小麦は6倍体で、それよりも古いタイプの小麦であることがわかる。
特性 デュラム小麦より粒が軽く、細い。
糖質、脂質が多い。タンパク質、食物繊維は少ない。
熟しても穂が折れにくい。
殻が取り除きにくく、種子を取り出す工程が必要。
調理法 最古の調理法は「炒る」。殻粒を粗く砕き、水で煮て粥として食べたとも考えられる。粉にして水と混ぜ生地を作り、これを伸ばして焼く無発酵パンや、古代エジプトで始まったとされる発酵パンも、エンマーコムギが使われた。

◯エンマーコムギの麦芽の特性

  1. エキス成分が多く、ビールを作る際の歩留まりが良い。
  2. 酵母の栄養となる窒素を多く含んでいる。
  3. 酵素力が強く、デンプンを糖にする力が強い。