ビールの歴史
クラフトビールブームの今、
改めてビールの歴史を振り返る
(紀元前から封建社会の時代)

クラフトビールブームが続く中、
いろいろなと新しい文化も生まれてきています。
そもそもビールってどのような系譜を経て、
多くの人に愛されるようになったのか、
そこには様々な事情がや変化がありました。
改めて、ビールの歴史を学ぶことで、
よりビールが愛着湧くものになりますように。
【紀元前】
| 世界の歴史 | ビールの歴史 | |
|---|---|---|
| 紀元前4000年 | ||
メソポタミア文明誕生 | ||
エジプト文明誕生 | ||
黄河文明誕生 | ||
| 紀元前3000年 | ||
シュメール人が都市国家建設 | ||
エジプト王国建国 | ||
| 紀元前1800年 | ||
古バビロニア王国建国 | ||
伝説上の王朝建国(中国) | ||
| 紀元前1700年 | ||
| 紀元前 400年 | ||
共和制ローマの時代 | ||
マケドニア王国 | ||
ギリシア都市国家の盛衰 | ||
プトレマイオス朝エジプト | ||
秦が中国統一 | ||
共和制ローマから帝政ローマへ | ||
| 紀元前 50年 | ||
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①農耕の神ニンハラに捧げるビールづくりの様子が楔形文字で刻まれ、中央には杵を使って麦の皮むきをしている人物が描かれている。講義No.1

粘土板「モニュマン・ブリュー」
幅330mm/大英博物館蔵 -
②複雑な薬品の調合とともに、ビールとの服用をすすめる内容がいくつか確認されており、ビールが薬用として大きな役割を果たしていた。講義No.1
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③当時の原始的なビールづくりにあって、麦の殻や粒といった残滓がビールに混ざっていたことは間違いないとされており、そこから生まれたのがストローである。シュメール人は、麦やアシの茎を筒状にして、ビールの上澄みだけを吸飲していた。講義No.2

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④ハンムラビ法典は、「目には目を、歯には歯を」の条文で名高いが、ビールにまつわる条文もいくつか記されている。人々の生きる糧であったビールは、時に通貨と同等の役割を果たし、俸給外の手当としてビールが支払われることもあった。講義No.5

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⑤古代メソポタミアのビール醸造を司る女神「ニンカシ」。ニンカシを讃える歌のなかには、樽のビールを別の容器へと移し替える様子を歌ったものがあり、ビール中の麦殻やゴミをろ過させ、品質の向上をはかったと考えられている。講義No.4

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⑥「サビツム」と呼ばれる女杜氏がビールをつくり、「クバウ」と称する女将が男たちにビールを振舞っていた。古代メソポタミアでは、女性がビールづくりのすべてを取り仕切っていた。講義No.3

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⑦北欧で勢力を拡大するゲルマン人とビールは、その後もローマ帝国の繁栄の影で、長い雌伏の時代をおくる。しかし彼らが日々つくり続けたビールは、ヨーロッパにしっかりと根づき、やがて訪れるビールの発展の大きな萌芽となる。講義No.8
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⑧ローマ帝国の礎を築いたカエサルは、7年間にわたるガリア遠征のさなかに、ビールに慣れ親しんでいた。ガリア人が古くからつくっていたビールは、乾燥した麦芽を水と混ぜ、それを煮沸してもろみの糖化をおこなう、現在のビールのルーツともいえるものだった。講義No.15

【紀元後】
| 世界の歴史 | ビールの歴史 |
|---|---|
| 300年 | |
ローマ帝国がキリスト教を国教化 | |
五胡十六国時代(中国) | |
ヤマト王権(古墳時代) | |
ローマ帝国が東西に分裂 | |
ササン朝ペルシア帝国 | |
| 500年 | |
フランク王国が西ヨーロッパで勢力拡大 | |
隋(中国) | |
飛鳥時代 | |
唐(中国) | |
奈良時代・平安時代 | |
ウマイヤ朝やアッバース朝などイスラム勢力が拡大 | |
ローマ教皇によりフランク王国のカール大帝が皇帝に戴冠 | |
| 800年 | |
ヨーロッパでノルマン人の大移動が発生 | |
フランク王国が東西に分裂 | |
| 900年 | |
メルセン条約によりフランク王国国境が確定し封建制や荘園制が発展 | |
五代十国時代(中国) | |
封建社会の形成(ヨーロッパ) | |
教皇領(中部イタリア)とともにローマ教皇の権威拡大 | |
イスラム諸王朝が乱立 | |
ドイツ王国建国 | |
北宋(中国) | |
フランス王国建国 | |
| 1000年 | |
鎌倉時代 | |
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⑨この時代にゆっくりと勉学に勤しみ、古典古代の教養に触れることのできた修道士は、中世における唯一の知的特権階級だった。のちにホップの使用を発明したのも彼ら修道士であり、今日のビールの発展は中世の修道院を抜きにしては語れない。講義No.17

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⑩西ヨーロッパ世界を統一したフランク王国の分裂やノルマン人やイスラム教徒の侵略によって、再び混乱の時代を迎えた。こうした不安定な状況を背景に形成されていったのが封建制度である。封建制度下では、領主がビールの醸造権を独占し、農民たちは以前のように自由にビールをつくることができなくなった。講義No.18
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⑪ホップがビールの主原料として使われるようになる以前、中世ヨーロッパではグルートと呼ばれる様々な薬草(ハーブ)をビールに混入していた。それらはビールに独特の苦味や風味を与えるだけでなく、醸造過程で雑菌の繁殖を抑え、保存性を高めるのに大切な役割をはたしていたのである。講義No.19
