ビールの歴史
中世ヨーロッパの王侯貴族の食卓は、
王侯貴族だけに許された食材である
狩猟の獲物が中心料理だった


中世社会の支配者だったのが国王、諸侯とその家臣たち。宴会は主君と家臣のきずなを深めるための重要な行事だった。王侯貴族だけに許された食材である狩猟の獲物が中心料理となり、奇抜な飾りつけが喝采を浴びた。ワインやビールも大量に消費され、特にドイツでは1日の栄養摂取量が6000〜7000キロカロリーにもなったという。
国王、諸侯とその家臣たちは、闘士として戦い、人々を裁き、統治する中世社会の支配者だった。彼らにとって宴会は、主君と家臣のきずなを維持し深めるための重要な行事であり、年に幾度かは、主君のもとに家臣団が集まって、豪勢な食事をしたのである。
こうした王侯貴族だけに許され、好まれたのが狩猟。猟犬と一緒に野山を馬で駆け巡る特徴的なスポーツだが、その獲物(ジビエ)もまた彼らにだけ許された食材だった。肉としては、牛や豚、羊よりも、狩猟で得られた鹿、猪、野うさぎが好んでローストされ、それが宴席の中心料理となった。また肥育された鶏、ガチョウ、アヒル、ウズラなどの家禽類も好まれた。こうした支配階級の食卓では、奇抜な飾りつけなども喝采を浴びたという。
ワインだけでなく、特にドイツではビールが大量に消費され、彼らの食卓では、1日6000〜7000キロカロリーにも及ぶ大量の栄養摂取量が普通であった。