ビールデータ集
ビール消費量/生産量 1980~1989
1980~1989
1980西ドイツが2年続きの減少傾向に
歯止めをかけた

昨年(1980年)1年間に世界で生産されたビールは前年に比較して3.1%増え、約9,382万kl(約1,482億本)となった。この生産量は、東京霞ケ関ビルをジョッキに見たてて計ると、179.2杯分(前年比5.4杯分増)に相当し、大びんに入れ立てて並べると、地球と月の間を14往復半する長さになる。また、世界の1人当りや費量は前年に比較して0.4本増加し、34.5本となった。
国別ビール消費量/生産量


*HOPS誌による推定
【生産量】
昨年(1980年)1年間に世界で生産されたビールは前年に比較して3,1%増え、約9582万kl(約1,482億本)となった。また、世界の1人当り消費量(総生産量÷総人口)は前年に比較して0.4本増加し、34.5本となった。
【消費量】
国別の消費量をみると、アメリカは2,087万klと、世界の消費量の23.3%を占め、圧倒的に高い数字となっている。2位以下は西ドイツ896万kl、ソ連663万kl、イギリス654万kl、日本455万klとなっており、アメリカ、西ドイツの2カ国で、世界のビール総消費量の33.3%を、上位5カ国では53.1%と半分以上を占めているが、比率はともに前年に比べ下がっている。
地域別ビール生産量


地域別構成比を見ると、1978年に初めて50%を割ったヨーロッパの生産量が1979年に引き続き、1980年にも47.3%と大きく1.1%減少した。これに対し北米は26.5%と0.5%上昇し、前々年の水準に戻った。この2つの地域を合わせると73,8%となり、世界のビール生産量の3/4弱を占め、ビール生産の中心と言える。日本は記録的な冷夏の影響を受け、0.7%の増加にとどまり、世界の総生産量に占める割合も前年に比べ0.1%減少している。また地域別増加率は、アフリカ10.6%を筆頭に、中南米8.2%、北米5.1%と続いている。
一人当たりのビール消費量


1人当たり消費量の最も多いのはビールの本場といわれる西ドイツで335杯と、前年比1杯増加し、2年続きの減少傾向に歯止めをかけた。次いで、チェコスロバキア317杯、東ドイツ310杯、オーストラリア309杯、ベルギー302杯、デンマーク300杯と300杯以上の国は6カ国となっており、特にベルギーは前年に比べ12杯増加し300杯を超えた。

1980年のビール総生産量を10年前の1970年と比較すると、46.1%増となっている。増加率の高い国はベネズエラ(192.1%)ブラジル(156.5%)メキンコ(81.2%)オランダ(80.3%)などで、ペネズエラは27位から16位に、またブラジルは14位から6位に、それぞれ10年前のランキングから上昇している。日本は55.0%と比較的高い増加率を示しているが、順位は10年前と変わりない。