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ビールと器

貴族の食卓から世界に広まった
温かみあふれる陶器
"ジアン Gien"

ジアンの故郷は、ロワール河流域に位置する町です。創業した1821年当時は、多くの王侯貴族が城を構え、狩りを楽しんでいました。彼らの間で評判になったのが、ジアンが手掛ける紋章入りの食器です。それは、イギリスの銅版転写に着色石版刷りを加えた多色刷りの技術を有していたジアンが、最も得意とするものでした。その後も陶器本来の温かみと雰囲気のある絵柄で人気を博し、今では世界中に愛好者を持っています。特に19世紀後半に開発された深みのある青は「ジアンブルー」と呼ばれ、ジアンを代表する色として広く知られています。