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環境活動・トピックス

2015年10月23日

「一番搾り とれたてホップ生ビール」のふるさと遠野のホップ畑で今年も生きもの調査を行っています

遠野のホップ畑での生態系調査

今年の夏に収穫したばかりのホップを贅沢に使用した「一番搾り とれたてホップ生ビール」が10月27日から期間限定で発売されます。この商品の原料となるホップは自然豊かな岩手県遠野市で生産されたものです。
私たちは昨年8月に生きものの予備調査を実施し、香りの強いホップ畑に想像以上の多様な生きものを確認することができました。ホップはつる草で、5m程度の高さまで伸びるため、風の影響を防ぐために周囲を林で囲んでいます。調査の結果、この防風林と周辺の草地、そしてホップ畑の下草という組み合わせが、多様な生きものを育んでいる可能性がわかってきました。
そこで、ホップ畑とその周辺が持つ里山としての役割を確認するために、今年はもう一歩踏み込んで、春・夏・秋と季節を通した調査を始めることにしました。

春の調査は5月に実施しました。この時期のホップはまだつるの高さが3m程度で毬花も付いていない状態ですが、鳥類で21科28種、昆虫では49科94種が確認できました。 昆虫類ではホップにつくアブラムシを食べるナナホシテントウやナミテントウが観察され、また、チョウの仲間では幼虫時に下草に生えているムラサキケマンなどを食べるウスバシロチョウや、畑の内部に生息するイヌガラシに産卵するスジグロチョウが多数観察できました。
トンボの仲間ではニホンカワトンボやヒメクロサナエがホップの葉にとまっている姿や、年越しをするオツネントンボが飛翔している姿などが確認できました。
ハチの仲間では農作物を食害するガの幼虫などを獲物とするコアシナガバチがホップの葉の裏に巣作りをしている様子や、コウチュウの仲間ではジョウカイボンがホップの茎で獲物を探す様子も観察できました。

鳥類ではホトトギス、カッコウ、ツツドリのカッコウ類やコゲラ、アカゲラ、アオゲラのキツツキ類、モズ、キジ、トビなどが確認できました。また、絶滅が危惧されている希少種のサンショウクイや、日本にしかいないアオゲラなどの珍しい鳥類が畑上部を飛翔する姿が観察できました。これら鳥類は、ホップ畑周辺に生息する昆虫類やその周りの防風林で育つ木の実等を餌にしている可能性があります。

<春の調査写真>
ホップ畑の様子(春)

ホップ畑の様子(春)

ナナホシテントウ

ナナホシテントウ

ヒメクロサナエ

ヒメクロサナエ

夏の調査はホップの収穫直前となる8月に行いました。ホップのつるの高さは5mほどに達し、毬花も十分な大きさに育っています。調査では、鳥類で12科15種、昆虫では44科89種が確認できました。
春には幼虫だったトンボの仲間であるオニヤンマが成虫になって、ホップの畝の間を周回ルートとして飛翔する姿や、昨年夏の予備調査では観察できなかったキリギリスの仲間であるヒメギスが周辺の草地にとまっている姿が観察できました。
また、夏はクモやガ、コウチュウの幼虫類がたくさん出る時期です。それらを狙う「狩り蜂」の仲間であるオオスズメバチやヒメハラナガツチバチが、ホップ畑やその周辺で獲物を求めて飛び交う姿が観察できました。
鳥類もトビやコゲラ、アカゲラなど昨年夏の予備調査や春の調査で観察できたものに加えて、ハクセキレイやイカルなどの鳥類も観察されました。

<夏の調査写真>
ホップ畑の様子(夏)

ホップ畑の様子(夏)

ヒメハラナガツチバチ

ヒメハラナガツチバチ

ハクセキレイ

ハクセキレイ

春と夏の調査の結果、ホップにつくアブラムシを餌とする小さな昆虫、下草に生えている植物を餌として育ち畑内部や周辺で生活するチョウ等の昆虫、さらにそれらの小型昆虫を獲物とするトンボ等の昆虫が確認でき、ホップ畑を取り巻く生きものたちの関係が少しずつ見えてきました。

秋の調査は収穫後に実施予定です。ホップ畑に加え、もう少しエリアを広げて近隣の遊休地や近隣の水辺も対象として調査していく予定です。

<参考資料>

「一番搾り とれたてホップ生ビール」の発売
http://www.kirin.co.jp/company/news/2015/0729_01.html

キリンが応援する遠野のまちづくり Tono Beer Experience
http://www.kirin.co.jp/csv/connection/tonobeerexperience/index.html

とれたてホップ 2015

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