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[食領域]

2017年 キリンビール事業方針

~お客様のことを一番考える会社へ~

  • IR

2017年1月12日

キリンビール株式会社

キリンビール株式会社(社長 布施孝之)は、キリングループ長期経営構想「新キリン・グループ・ビジョン2021」(略称:新KV2021)実現に向けた2016-2018年中期経営計画の2年目として、2017年のスタートを切りました。今年も、キリングループの成長を支える中核会社として、お客様にとって価値ある商品の提供を通じてキリンブランドの価値を高め、“お客様のことを一番考える会社”として、将来にわたってお客様から最も支持される企業を目指します。

1.2016年の振り返り

2016年は、夏場の天候不順や消費低迷などの影響により、ビール・発泡酒・新ジャンルの総市場が減少する中で、当社の販売数量は1億3,410万箱となりました。
ビールカテゴリーでは、フラッグシップブランドである「一番搾り」の強化に最優先で取り組み、「一番搾り」ブランド計で、販売が3年連続で前年を上回りました。
発泡酒カテゴリーでは、「淡麗プラチナダブル」が2年連続で前年を上回ったほか、「淡麗グリーンラベル」も堅調に推移しました。
新ジャンルカテゴリーでは、「のどごし」ブランド計が、期間限定商品の発売やキャンペーンを実施しましたが、前年を下回りました。
RTD※1カテゴリーでは、“あたらしくいこう”をテーマにしたコミュニケーションとリニューアルが好評だった「氷結®」が6年連続で前年を上回りました。「本搾り™」は、ラインアップの拡充により新規ユーザーを獲得し、5年連続で前年を上回りました。
日本におけるクラフトビール市場の創造・拡大を図るべく、東京・横浜で展開している直営の体験型ブルワリー併設店舗「SPRING VALLEY BREWERY(スプリングバレーブルワリー)」は、日本独自のビアカルチャーを広げる様々な施策を展開しました。

  • ※1 Ready to Drinkの略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料。

2016年販売実績

ビール類計 ビール 発泡酒 新ジャンル RTD計 洋酒 ノンアルコール飲料
1億3,410万箱
(-5.5%)
5,120万箱
(-1.9%)
3,720万箱
(-6.1%)
4,570万箱
(-8.8%)
4,880万箱
(+3.6%)
255億円
(+14%)
210万箱
(-8.7%)
  • 単位:ビール類 大びん633ml×20本換算、RTD 250ml×24本換算
  • 販売実績数はKLから万箱に換算後、1桁目を四捨五入し算出

2.2017年の取り組み

2017年は、酒類市場の環境変化を見据え、「ビールカテゴリーの魅力化」「発泡酒・新ジャンルカテゴリーの再成長」を柱に、ブランド育成および新価値創造に取り組んでいきます。
また、キリンの強みである“ていねいなものづくり”や“品質へのこだわり”が生み出す商品やサービスを通じて、お客様に驚きや感動を提供することを「Quality with Surprise(クオリティ ウィズ サプライズ)」というメッセージに込めてブランド育成や企業活動を行い、お客様の共感や支持を獲得していきます。

(1)ビールカテゴリーの魅力化

お客様の消費スタイルが“多様な味わい”“日本ならではのよさ(地域性・季節感)”“人と人との絆・つながり”“つくり手の想い”など、より個性や感性に共感するスタイルへ変化する中、当社は「一番搾り」「クラフトビール」を中心にビールカテゴリーをさらに魅力的なものにすることで、お客様の多様なニーズに応えていきます。
「一番搾り」では、キリンのものづくりを象徴するブランドならではの多彩な提案により、お客様のビールに対する関心を高めるとともに、ブランドの飛躍的成長を目指します。「一番搾り製法」の価値を、商品などを通じてお客様により実感いただけるよう取り組みを強化します。象徴的な取り組みとして、全国の47都道府県ごとに味の違いや個性を楽しめる「47都道府県の一番搾り」を、昨年に引き続き、今年も4月から順次発売を開始します。地域の魅力を発掘しながらつくり出した特別な「一番搾り」として提案することで、地域活性化への貢献を目指します。
クラフトビールに注目が集まる中、当社は“つくり手の顔が見える”クラフトビールを通じて、今までにないビール体験を提供し、多様な個性を楽しめる新たなビール文化の醸成に取り組みます。象徴的な取り組みとして、「SPRING VALLEY BREWERY」を通じて、“驚きのある”限定ビールの発売やイベントを継続して実施するほか、「グランドキリン」をリニューアルし、クラフトマンシップをより感じられるブランドとして提案します。また、資本業務提携したブルックリン・ブルワリー社の商品の販売を3月から開始します。さらに、今回新しいビールの楽しみ方として飲食店向けに「タップ・マルシェ」を提案し、より多くのお客様にクラフトビールを知ってもらい、体験してもらえる場を創造していきます。

(2)発泡酒・新ジャンルカテゴリーの再成長

「のどごし」は、「日常を明るく元気にする、頑張る人を応援するブランド」として、お客様に共感される商品・コミュニケーションを展開していきます。味覚・パッケージをリニューアルし、コク・キレ・のどごしをさらに高めていくほか、「のどごし」ブランドとしては初めてとなる“麦100%”の通年販売商品「キリン のどごし スペシャルタイム」を新発売します。
「淡麗グリーンラベル」は、デジタル×リアルの新たなコミュニケーションで若年層を中心に接点を拡大していくほか、“フレーバービアスタイル”という新たな価値を持った期間限定商品「淡麗グリーンラベル 風そよぐレモンピール」を新発売します。

(3)その他カテゴリー

若年層や女性を中心に今後も市場拡大が見込まれるRTDでは、「氷結®」を中心に資源を積極投入していくほか、「本搾り™」、「ビターズ」、「スミノフアイス™」を育成し、明確なコンセプトを持つ幅広いラインアップで基盤強化を進めます。
飲用シーンが広がる洋酒カテゴリーでは、「富士山麓」を中心につくり手のこだわりを高めた高付加価値化を図っていくほか、ハイボール需要に応える飲食店向けのラインアップ拡充として「ジョニーウォーカー」「ホワイトホース」を提案していきます。
ノンアルコール飲料カテゴリーでは、おいしさと機能性を兼ね備えた「パーフェクトフリー」の育成を中心に取り組みます。

(4)CSV※2の実践

社会との共有価値創造を目指して、「事業活動を通じた人や社会のつながりの強化」を柱に取り組みます。今年4月から順次発売予定の「47都道府県の一番搾り」や、地元産の果実を使用し地域の農業を応援する「氷結®」の展開などを通じて、地域活性化への貢献を目指します。また、「復興応援 キリン絆プロジェクト」の活動を通じて、東北の食材の販路拡大やブランド化の支援を継続します。さらに、日本のホップ農家の高齢化や担い手不足を解消するため、日本産ホップの品質向上と安定調達に取り組み、当社ならではの“モノ”や“コト”を通じて、生産地域の活性化を図っていきます。

  • ※2 CSV: Creating Shared Value(社会との共有価値創造)

(5)事業基盤強化

中長期での持続的な成長に向けて、事業基盤の強化を図ります。製造・物流一体となったコスト削減、包装容器の省資源化によりサプライチェーン全体でのローコストオペレーションを推進していきます。さらに、今年からキリンビール社とキリンビールマーケティング社の事業を統合し、“新”キリンビール社として生産から販売までバリューチェーン一体となり、お客様へ価値を提供していきます。

2017年販売目標

2017年はビールカテゴリーをドライバーに、ビール類計でシェアアップを目指します。

ビール類計 ビール 発泡酒 新ジャンル RTD 洋酒 ノンアルコール飲料
1億3,670万箱
(+1.9%)
5,370万箱
(+4.9%)
3,670万箱
(-1.3%)
4,620万箱
(+1.1%)
5,180万箱
(+6.1%)
262億円
(+2.7%)
210万箱
(±0%)
  • 単位:ビール類 大びん633ml×20本換算、RTD 250ml×24本換算
  • 販売目標数はKLから万箱に換算後、1桁目を四捨五入し算出

キリングループは、あたらしい飲料文化をお客様と共に創り、人と社会に、もっと元気と潤いをひろげていきます。

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