[ここから本文です。]

旅の取材記
メキシコならではの「塩とライム」の味わい。

続いて訪れたのがオアハカの食の台所、メルカド(市場)。生鮮食料品店だけでなくジューススタンドや食堂も立ち並び、現地の人たちで賑わっている実に活気のある場所です。食堂でバーベキューを食べている人たちがいたのでのぞいてみると、塩とライムで味つけをして食事を楽しんでいました。売店のナッツも塩とライムで味つけがされていて、フルーツにも塩とライムがふりかけられています。そんな光景から「塩とライム」がメキシコの食に欠かせない組み合わせであることを実感できました。
カフェ&レストランを経営するお姉さんを持ち、食に造詣の深いホセさんに、メキシコで飲まれている「塩とライム」を使った2種類のスタミナドリンクを教えてもらいました。
まずは様々な果物、サボテン、プロポリス、ハチミツ、炭酸水、塩、ライムをミキサーにかけて作ったミックスフルーツスムージー。サボテンのどろりとした食感が印象的で、いかにもスタミナがつきそうなドリンク。
もうひとつはメキシコ北部で重労働をする人たちが飲むという、塩コーヒー。グラスに注いだ熱々のエスプレッソにハチミツと塩を混ぜ、氷を入れて炭酸水で割り、最後にライム果汁を加えたドリンク。一体どんな味がするのか想像がつかず、恐る恐るグラスを口に運んだのですが…そのおいしさに驚きました!ほどよい塩気とコーヒーの苦味が、炭酸できりりと引き締まった、元気が出そうな一杯でした。

塩とライムはメキシコ伝統の味。

訪れたほとんどのお宅には、近代的な設備が整った室内のキッチンの他に、屋外にもかまどをはじめとする昔ながらの台所道具が並ぶキッチンがありました。ここは料理をするだけでなく、週末には家族や親戚と賑やかに食卓を囲む場にもなるのだそう。
シーラさんが、手入れの行き届いた外のキッチンで作ってくれたのは牛の内臓と野菜を煮込んだスープ『パンシータ』。タマネギのみじん切りを添えて、ライムをギュッと搾っていただきます。内臓特有のクセがないのに驚くと「ライム果汁で内臓を洗うと、汚れと臭みがきれいに取り除かれるのよ」と、教えてくれました。どうやらライムは料理の下ごしらえにも活躍しているようです。
パンシータをいただきながら、「なぜ塩とライムを組み合わせるのですか?」と訊ねると「塩とライムには殺菌作用があるし、ずっと昔からお母さんたちが料理に使ってきたものだから、私たちにとっては当たり前の組み合わせなのよ」と、答えてくれました。
レシピ本などなく、代々お母さんたちの作り方を受け継いでいるメキシコの料理。塩とライムの組み合わせも、メキシコ伝統の味そのものなのかもしれません。

メキシコ オアハカの知恵から
インスピレーションを
受けて生まれた商品
TOP

このページを共有する

お酒に関する情報の20歳未満の方への転送および共有はご遠慮ください。