社会人3年目は“守破離”の“離”。自分の型をつくっていきたい【3年⽬の旗じるし vol.1】

キリン公式noteより(公開日2023年5月30日)

多くの企業において、“新⼈” “新⼊社員”と認識されているのは、⼊社2年⽬までと⾔われています。つまり、社会⼈3年⽬はその枠から抜け出す年次であり、会社や上司からの期待値が⼀段上がるタイミング。

今回から始まる新連載「3年目の旗じるし」は、仕事に慣れ、任せられる領域も広がり始めた社会人3年目の社員が、リーダーとの対話を通じて⾃分なりの新しい指針を見つけていく企画です。

第1回に登場してもらうのは、社会⼈3年⽬を迎えたキリンビール株式会社 マーケティング本部で営業を担当する榊陽菜とチームリーダーの津⽥淳希。

榊の今までの仕事や、入社1年目の頃に抱えていた悩みを、リーダーである津⽥との対話を通して振り返りながら、これからどのように成長していきたいか。そして、リーダーの津⽥が新⼈をマネジメントするうえで⼤切にしていることを語ります。

キリンが掲げる「お客様本意」を実感。球場での『一番搾り』の売り子経験が入社のきっかけに

ー最初に、お二人がどのようなお仕事をされているのかを教えてください。

榊 陽菜(以下、榊):私は、スーパーマーケットをはじめとする量販店でキリンビールの営業をしています。例えば、スーパーマーケットの方に「こんな新商品が出ました」「この商品に力を入れているので陳列していただけませんか?」などの商談をメインに担当しています。

その他にも、実際にお店に行って、商品の陳列を行ったり、売り上げを伸ばすための提案をしたり、業務の幅は広いですね。

【プロフィール】榊 陽菜

キリンビール株式会社 マーケティング本部 流通営業本部 ⾸都圏流通第4⽀社 流通第1⽀店所属。2021年4月入社で、現在社会⼈3年⽬。

津⽥ 淳希(以下、津田):私は、2022年10月から榊さんを含めた営業チームのリーダーを担当しています。自分では営業先の担当を持たずに、メンバーが担当している営業先に一緒に商談に行ったり、メンバーとの面談をしたり、主にマネジメント業務を行なっています。

【プロフィール】津⽥ 淳希

キリンビール株式会社 マーケティング本部 流通営業本部 ⾸都圏流通第4⽀社 流通第1⽀店 ⽀店⻑。2022年10月からチームリーダーを担当している。

ー今年で入社3年目を迎えた榊さんですが、実は入社前からキリンビールとは深い関わりがあったとお聞きしました。

榊:実は大学の4年間、地元の福岡にある球場で『一番搾り』の売り子をしていました。

そもそも売り子を始めたきっかけは、小さい頃から父と野球観戦によく行っていて、キラキラしている売り子さんたちに憧れを抱いていたからです。

「アルバイトができるようになったら、絶対に野球場で売り子をする!」と小学生の頃から決めていました。

あとは、両親や祖父が『一番搾り』が大好きで、幼い頃からキリンの商品が身近な存在だったので、担当するならキリンのビールを売りたいなとも思っていました。

いざ、売り子として働いてみると、『一番搾り』を売っていくなかで、いかに『一番搾り』が多くのお客さまに愛されているのかを実感しました。

そのうち、球場だけでなく、日本全国のお客さまや、世界中のお客さまにもキリンの商品をお届けしたいと思うようになり、就職活動でエントリーしました。

ー売り子の経験が、今の仕事につながっているんですね。

榊:そうですね。もう少し具体的に話すと、キリンが徹底して「お客様本意」を追求していることも入社を決めた理由の一つです。

売り子を始めた最初の1年は、順調に売上を伸ばすことができましたが、同じように売り続けていたら、段々と売れなくなってしまったんです。

そこで、「なぜ売れないのか」を考えて、試行錯誤を繰り返していくうちに、自分には「とにかく数を売ること」ではなく、「目の前のお客さまに楽しんでいただくこと」に重きをおいた売り方が合っているのに気が付きました。

まさに「お客様本意」の大切さを実感した瞬間です。この経験を通して、キリンが掲げる「お客様本意」という考え方にも共感し、入社を決めました。

福岡にある球場で『一番搾り』の売り子をしている当時の榊

津田:ええ!初めて聞いた!

榊:実はそんな理由で入社したんですよ(笑)。津田さんがキリンに入社したきっかけは何だったんですか?

津田:もともと、食品や飲料などの身近なものをお客さまに届ける仕事がしたいと思っていて、就活時も食品や飲料のメーカーを何社か受けていました。

そんなときに、ビールが大好きだった祖父が昔から「キリンはええな」と話していたことを思い出して、入社を決めました。あとは、面接のときに人事部の方の人のよさを感じたからですね。何社か内定はいただいていましたが、迷いなくキリンに入社しました。

「人と比べてしまう」「お客さまが一体誰なのか分からない」
入社1年目で抱えた悩みと葛藤

ー高い熱量を持って⼊社した榊さんですが、入社1年目に感じたギャップはありましたか?

榊:営業対象であるお客さまや業務内容が幅広いことに驚きました。入社前にイメージしていた営業は、飲食店に飛び込みで「キリンのビールを採用してください」と交渉して、導入してもらうようなイメージでした。

でも実際は、スーパーなどの量販店や小売企業の方もお客さまですし、自社商品だけでなく酒売り場全体の提案なども業務内容です。大変さを感じつつも、おもしろい仕事だなと思いますね。

ーポジティブなギャップだったんですね。逆に悩みなどはありましたか?

榊:もちろん、ありました。はじめに悩んだことは、同期との比較ですね。配属当初、自分と同期の業務内容に大きく違いがあって、自分だけ遅れをとっているのではないかという焦りがありました。

というのも、初めて私が担当した量販店が、売り場を大きく変更するタイミングだったんです。同期が提案資料を作って商談に出ているなか、私はほぼ毎日、商品の陳列をしていました。

商談の経験が少ない分、商談の機会があっても「この資料はここにあるよ」と、同期に教えてもらうばかりだったので、ありがたいと思う反面、私だけ何も知らないんだと落ち込みました。

「このままでは、1年後どうなっているんだろう」「いい提案ができるようになるのかな」と毎日悩んでいました。

榊:もう一つは、自分のお客さまが一体誰なのか分からなくなったことです。

もちろん、実際に店頭でキリンの商品を手に取ってくださる消費者の方がお客さまだと認識していたものの、自分が直接お話したり提案をするのは、量販店や小売企業の方です。

消費者の方々のことを考えて提案しているはずが、目の前のお得意先さまのご依頼にお応えすることに必死になり、自分は誰に向けて仕事をしているのか見失ってしまう瞬間があったんです。

津田:その悩みは当時のリーダーには相談しなかったの?

榊:しました。「お客さまが誰なのかわかりません(泣)」って。

すると、「店頭で実際に商品を手に取ってくださる方がお客さま。だからといって、量販店や小売企業の方を無視していいかといったら、全くそうではない。量販店や小売企業の方を巻き込んで一緒になって、店頭にいらっしゃるお客さまによろこびを届けることがあなたのミッション。そして、お客さまと量販店や小売企業の方、どちらにとってもプラスになる提案をするのが正しいんだよ」と。

そのリーダーのアドバイスが自分のなかでしっかりと腑に落ちました。どちらかだけという考え方が、そもそも間違っていたことがわかったので、今はもう迷わないですね。

ー津田さんは、入社1年目や2年目の若手社員から悩みを相談されたとき、どのようなアドバイスをしていますか?

津田:榊さんの悩みにもありましたが、「人とは比べない方がいいよ」と伝えています。隣を見ると、すごいことをしているように見えますけど、実際は担当するお客さまによって業務もアプローチも違うのは当たり前なんです。

なので、昨日の自分や先月の自分と比べてどうなのか、知ってることやできることが一つでも増えたのかを一番意識するようにと伝えています。

ー他にも、リーダーとしてアドバイスをするときに気をつけていることはありますか?

津田:シンプルにわかりやすく伝えること。そして、目的や理由を必ず説明するようにしています。

例えば、「この商品を売りなさい」と言うのは簡単ですが、その理由がわからないと、ただこなすだけになってしまい、自分で考える余地がなくなってしまうなと。

新入社員は、会社全体の大きな目標を自分ごととして考えにくいと思いますが、「あなたの売っている商品が、会社のこんなビジョンに結びついているんだよ。だから頑張ってお客さまにお届けしよう」と、納得感をもって動けるように意識していますね。

榊:たしかに津田さんが、理由や目的をしっかり伝えてくれるので、納得感を持って働くことができています。

もう新人ではない。3年⽬を迎えた今だからこそ感じるやりがいと求められることの変化

ー入社1年⽬と3年目の今を比べて、やりがいに変化はありますか?

榊:1年目のときは、できることが増えていくことが一番のやりがいでした。商談に行って提案してそれが採用されたら、それだけでうれしかったです。

それと比べて今は、お得意先の方の期待に応えられることが一番のやりがいです。商談で商品や企画が採用されても、それで終わりではないんですよね。

実際に店頭に商品が並べられて、お客さまに手に取ってもらう。それが売り上げにつながって、そこで初めて成果だということに気がつけたので、今は売り上げが数字に出ることがうれしいです。

ー会社やチームメンバーなど、周りから求められることにも変化は感じますか?

榊:1年目や2年目までは、どんなに完成したものが荒くてもいいからまずはできるようになることを求められていました。

今は、できるようになったことを自分の中だけに留めずに、外に発信していくこと。そして、できるようになったことの精度を高めていくことが求められているなと感じています。

以前は、自分のことで精一杯で周りを見る余裕もありませんでしたが、少し余裕ができていざ顔を上げてみたら、先輩方の提案のレベルの高さに愕然としました。

だからといって、いきなりレベルを上げることは難しいので、最近はどんなに小さなことでもいいから、成長するための実行力を上げることを意識しています。津田さんとの面談でも、ちょうどこの話を伝えました。

津田:しっかり考えているなと思う反面、真面目で責任感が強すぎるから、たまにはガス抜きもしてくださいとも伝えています。メンバーが走りすぎないように、ときにはブレーキをかけるのもリーダーとしての仕事だと思っています。

「守破離」という言葉を大切に、自分の型を見つけていく。社会人3年目に掲げる旗じるし

ー 「3年目の旗じるし」という企画では、改めてこれまでを振り返りながら、社会人3年目として掲げたい旗じるしを伺います。榊さんが掲げる「3年目の旗じるし」を教えてください。

榊:“自分の型を見つける”ということが、社会人3年目で掲げたい旗じるしです。

私が大切にしている言葉で、「守破離(しゅはり)」という言葉があります。基本の型を身につける「守」、次に型を破って応用をする「破」、そして基本から離れて自己流を作り出す「離」。

この言葉を昔から、習いごとや部活など、なにをするにしても自分の軸に置いてきました。

今の仕事で考えると、1・2年目は基本である「守」を学び、自分の武器となるものが増えてきました。3年⽬となる今は、基本から離れて自己流を作り出す「離」を目指したいと思います。

これまでも先輩方を見て吸収し、業務に取り組んでいましたが、担当しているお得意先も違えば、お客さまの特性も違うので、そういう意味で、ただ真似するだけでは意味がなく、もっとオリジナリティを出していかなければなりません。

一つひとつの業務の精度を上げることで、自分の営業や仕事のスタイルを見つけることにつながると思うので、“自分の型を見つける“ことを3年目は頑張りたいです。

ー聞いていて、まさに売り子の経験と共通しているなと感じました。

榊:そうですね。きっと、お仕事以外のことでも当てはまると思います。

まずは、先輩やメンバーの良いところを真似して、自分がやってみてどうだったかを考えて調整する。小さいことでもいいので、しっかり考えながら繰り返しやってみることをこれからも意識していきたいです。

津田:今後、仕事をしていくなかで失敗も成功もあると思うけど、成功したときにこそ、しっかり振り返るといいと思います。

失敗したときは、必ずしも振り返るんだけど、成功したときって、振り返ることを忘れがちですよね。でも、自分が成功したときの振り返りが、自分の型になっていくと思います。

あとは、今の3年目の社員は、入社したタイミングがコロナ禍だったので、現場の経験が少ないんです。でも、今は徐々にコロナも落ち着いてきたので、たくさん現場での経験値を積んで、自分の型を作っていってほしいなと思います。

榊:津田さんは社会人3年目のときに、どんなことで悩んでいましたか?

津田:後輩が増えてきて、プレッシャーを常に感じていたかな。後輩の前で、「商談で失敗しました」とは格好悪くて言えないから、なにがあっても結果を出さないとって。

あとは、後輩から仕事のことについて聞かれるけど、実際は自分もわからないことが多くて焦っていたよ。

(右上が津田)3年目の頃の写真

榊:わかります!「先輩なのにできない」って思われたくないと、考えすぎてしまうことがあります。それは、どうやって乗り越えましたか?

津田:準備を徹底するようになったかな。なにを聞かれても答えられるように、今までわからなかったことを調べたり、勉強したり。

あとは、「もう自分は新人ではないんだ。先輩に頼ってばかりじゃだめなんだ」と責任感を自覚したことで乗り越えられたというか、気持ちが切り替わったかな。

ー今の津⽥さんから、過去の津⽥さんにアドバイスをするなら、どんな声をかけますか?

津田:一つは、お得意先も終業後は一般のお客さまだということ。仕事のなかで、お得意先と意見が衝突することもありますが、仕事が終わったらキリンの商品を購入してくれるかもしれないお客さまの一人です。

だからこそ、提案一つにしても「仕事のパートナーとしてだけではなく、お客さまだと思って提案しているか?」と伝えたいですね。

他にも、「自分が将来何になりたいかまではわからないにしても、どういう人間でありたいかは常に想像しながら仕事をしてください」と、声をかけたいです。

日本中、そして世界中のお客さまにキリンを通してよろこびを届けたい

ー5年、10年と今後を見据えて、挑戦したいことはありますか?

榊:学生時代の売り子の経験を含めて、お客さまの幅をもっと広げたい、もっと多くのお客さまに商品を届けたいという気持ちでずっと仕事をしてきました。

この先は、キリンの商品やブランドをどんな風に育成していくかの、より深いところまでを考えていくような仕事にも挑戦したいです。

そして、またその先に「キリンっていいよね」「素敵な企業だな」と国内外のお客さまに思っていただけるような、コーポレート業務にも携わっていきたいとも考えています。

そのために今は、担当しているお得意先や企業を巻き込みながら一緒に、多くのお客さまにキリンを通してよろこびを届けたいと思います。そのなかで視野を広げていきながら自己成長もしていきたいです。まだまだ3年目、足元をしっかりと固めて、一生懸命頑張ります!

文:山城さくら新しいウインドウで開きます
写真:飯本貴子新しいウインドウで開きます

このページを共有する

お酒に関する情報の20歳未満の方への転送および共有はご遠慮ください。