第8回:力強さ VS 繊細さ!? 赤ワインのブドウ品種
ハジメさん、行っちゃった。告白するのはまだ早かったかな……。
私とハジメさんが飲んでいたワインは、カベルネ・ソーヴィニヨン主体のワイン。フランスボルドー地方をはじめ、イタリア、アメリカ、チリなど世界中で栽培されている赤ワインの代表的な品種です。
最大の特徴は、タンニンの豊富さ。タンニンとはポリフェノールの一種で、強い渋味を感じさせる成分のこと。そのため、力強い味わいのワインになります。また、タンニンが多いとワインは長い熟成に耐えることができ、熟成すればするほど、まろやかで複雑な味わいになります。
カベルネ・ソーヴィニヨンの赤ワインには、数十年も熟成させて飲み頃になるものもあるくらいです。
あーあ、力まかせに押したのがいけなかったのかなぁ……グスッ。
さっ、涙を拭いてここからはクイズよ!
カベルネ・ソーヴィニヨンはフランスワインの2大産地のひとつ、ボルドー地方を代表する赤ワイン品種ですが、2大産地のもうひとつ、ブルゴーニュ地方を代表する赤ワイン品種といったら、ズバリ何でしょう?
- 1. メルロー
- 2. ピノ・ノワール
- 3. シラー
2 (ピノ・ノワール)
ブルゴーニュ地方を代表する赤ワイン品種といったら、ピノ・ノワール。
透明感のあるルビー色をした、軽口でなめらかな味わいのワインになります。ピノ・ノワールの良さは、繊細さ。若いときはバラのような華やかな香り、熟成してくると枯葉や紅茶のような香りがしてくるものもあります。
ハジメさんて、繊細な方が好きなのかな……。
でも、あきらめない。最後にハジメさんが選ぶのはこの私よ!
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今回私たちが頼んだワインは?
私とハジメさんが飲んでいたワインは「ドゥルト」の「シャトー・ベルグラーヴ」。
シャトー・ベルグラーヴは、フランス ボルドー地方のメドック地区を代表するシャトーのひとつで、1979年にドゥルト家の所有となりました。
ブラックベリーやカシスなどの果実と、ミントやモカコーヒーといった複雑な香りが心地よく広がり、フレッシュで上品、長い余韻を楽しめるカベルネ・ソーヴィニヨン主体の赤ワインです。
マスコさんが頼んだワインは「アルベール・ビショー」の「アロース・コルトン」。
アロース・コルトンはコート・ド・ボーヌの北に位置し、数々のグラン・クリュワインを産出する村として知られています。
このワインは赤スグリやブラックベリーを思わせる果実の香りに、ユリやジャスミンを思わせる花のニュアンスが感じられ、柔らかくきめ細やかな味わいが特長です。