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テーマ別解説

レジャーとビール

(11)変化していくアウトドアレジャーとビール
1960年代後半、「新三種の神器」と呼ばれた耐久消費財の一つである自家用車の普及と歩調を合わせるように、釣り人気が上昇する。釣りは江戸時代から行われているレジャーだが、自家用車のおかげで鉄道の通っていない釣り場にも行きやすくなり、また釣った魚を持ち帰ることも容易になった。釣り雑誌などには、その日の釣果を肴にビールを飲むうまさが繰り返し掲載された。

1970年代から1980年代にかけては、サーフィンに憧れる若者が増え、サーファー・ファッションが流行した。当時の若者が海のイメージを非常に好んだことから、若者をターゲットとしたビールの広告には海のシーンが用いられた。

1990年代前半、週休2日制が定着したこと、キャンプ場の整備が進んだことなどから、オートキャンプが流行した。かつてビールはキャンプ場付近で販売していないことも多く、家から持参する人が多かったが、1990年代には流通の発達により、現地付近でのビールの調達が容易になった。近年はダッチオーブン(鉄鍋)やスモークチップなどを使い、自然の中で冷たいビールとともに本格グルメを楽しむ人々も増えている。

2004(平成16)年にキリンビールが行った「アウトドアレジャーに関する意識調査」では、「アウトドアでどのようなレジャーを楽しみますか?」という質問(複数回答)に対して、「キャンプやバーベキュー」という回答が全体の66%に達している。また「アウトドアでどのようなお酒を飲みたいですか?」という質問(複数回答)に対しては、「ビール」という回答が全体の88.4%を占めた。

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