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酒・飲料の歴史 飲みものの歴史 酒・飲料の歴史 飲みものの歴史

紅茶の話

第1話 茶の植物学

3 茶の分類
お茶になるチャは大きく2種類
チャの葉には大きく2種類ある

チャの葉には大きく2種類ある
・・・まだ、これだけの要素だけでは紅茶や緑茶、中国茶は製茶できない。

チャは平地だけでなく、標高2,000メートルの高地でも栽培ができ、インドやスリランカなど温暖で雨の多い地域を中心に栽培されています。

チャの木は大きく2種類に分けられ、紅茶向きのアッサミカ系(インド種)と緑茶向きのシネンシス系(中国種)です。

日本で栽培されている茶の木はシネンシス系、ダージリンを除くインドやスリランカで栽培されている紅茶用の品種はアッサミカ系に含まれます。チャの品種が持つ特長のみならず、栽培地の気候が影響を及ぼし、各地でさまざまな味覚の茶が生産されています。たとえば、インドやスリランカでは熱帯地方の直射日光を浴びて、紅茶の渋み成分であるタンニンが多く、良質な茶葉になります。

チャの葉には大きく2種類ある

チャの葉には大きく2種類ある
・・・まだ、これだけの要素だけでは紅茶や緑茶、中国茶は製茶できない。


インド種(アッサミカ系)

葉は大きく、表面が凹凸しています。葉先は細くとがっており、色は深い緑です。香りが高く、味も濃厚に出るので紅茶向きです。寒さに弱い品種です。タンニンの含有量が高く、紅茶やプーアール茶に利用されています。

中国種(シネンシス系)

インド種と比べて葉は半分ほどの大きさです。先端は丸く、表面につやがあります。耐寒性があります。酸化酵素の働きも弱く、繊細な香りは、緑茶用として利用されます。
茶摘みの違い
民族衣装を着た中国のハニ族

民族衣装を着た中国のハニ族

スリランカの茶摘み

スリランカの茶摘み

資料出典・ハニ族の写真提供:磯淵猛著『紅茶事典』(新星出版社)

1本のチャの木からできる茶の違い

どう発酵させるかで茶の種類が決定する

図 図
新聞・雑誌広告に使用されたイラスト
酵母菌や乳酸菌など他の微生物の力を借り食品を変化させる酒やヨーグルトなどの一般的な発酵とは異なり、茶は、チャが植物として持っている酸化酵素を利用して一種の発酵を行っています。チャの葉には、表層にポリフェノールオキシターゼという酸化酵素が存在しています。葉を摘んで揉むと、葉の組織が壊れ、内層に存在するカテキンがこの酵素と混ざり合い、酸素にふれることで酸化重合が進んでいきます。

チャの葉を蒸したり釜で炒ったりして熱を加え、酵素を失活させ発酵を止める作業を行う一方で、念入りに揉んだり、発酵時の温度や時間を工夫して発酵を助けたりするなど、発酵をどのようにコントロールするかにより、酸化(発酵)の度合いのことなるさまざまな茶を作り出すことができるのです。また、カテキンは酸化発酵の過程で、テアフラビン、テアルビジンという成分に変化していきますが、この成分はともに鮮やかな赤褐色を示します。完全発酵により作られる紅茶が鮮やかな赤褐色の液色なのは、この2成分を多く含んでいるからなのです。

その土地の風土や食に合わせ、わたしたちはさまざまなお茶の中から適したものを選び出して飲んできました。今では世界中で飲まれているお茶。中国を発祥とする茶は、どのようにして世界中に広がっていったのでしょうか。

参考文献:
伊奈和夫 編 『茶の化学成分と機能』
(2002年 弘学出版株式会社=現・アイ・ケイコーポレーション)

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