酒・飲料の歴史 日本のビールの歴史 酒・飲料の歴史 日本のビールの歴史

時代別解説

昭和46年〜昭和63年(1971〜1988)

多様化するビール

(3)家庭への生ビールの普及と多様化
1970年代後半、「びん詰生ビール」のブームが起こった。1980(昭和55)年7月施行の公正競争規約により、「生ビール」の定義はびん・樽詰を問わず「熱処理していないビール」とされ、製品にもその旨を表示することが義務づけられた。

こうして家庭用ビール市場に「生ビール」という新しいカテゴリーが形成された。
「生」という言葉のもつイメージは、新しい生活感覚をもつ当時30歳前後の団塊世代や若年層に支持された。1977(昭和52)年には13%だった生ビールが占める割合は、1983(昭和58)年には33%にまで達した。

一方、多様化する消費者の嗜好に合わせ、1970年以降、原麦汁濃度の濃いプレミアム商品や、健康志向に合わせた低アルコール・低カロリーのライトビールなどが各社から発売された。 1980年代後半には「ドライ」タイプのビールが爆発的な人気となった。ドライビールは、発酵度が高めのスッキリしたビールで、今までにないコンセプトが若い世代を中心に支持された。 これ以降も個性化を目指した新商品の発売がさらに盛んになり、メディアや消費者の注目を集めた。

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