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酒・飲料の歴史 日本のビールの歴史 酒・飲料の歴史 日本のビールの歴史

時代別解説

昭和24年〜昭和45年(1949〜1970)

生活にとけこむビール

(3)家庭での晩酌の普及
高度経済成長期に、ビールは飲食店だけでなく家庭でも飲まれるようになった。
戦前、ビールは主にビアホールやカフェーなどの飲食店で飲まれ、昭和初期に家庭でビールを飲む人々も現れたとはいえ、全体から見ればその消費量はごくわずかだった。ところが1960(昭和35)年に大蔵省主税局が実施した世論調査によると、都市世帯ではビールの家庭消費量は全体の47.4%、農村地帯では51.4%に達した。ほぼ半数が家庭で飲まれるようになったのである。

こうした家庭でのビール消費量の急激な増加に大きく貢献したのは、電気冷蔵庫の普及である。それまでも氷を入れて冷やす木製冷蔵庫は存在したが、1950年代後半から電気冷蔵庫が徐々に家庭で使われるようになり、電気洗濯機、白黒テレビとともに「三種の神器」と呼ばれるようになる。

この頃、ビールは酒販店の御用聞きが配達にくるか、酒販店に数本ずつ買いに行くという家庭が多かった。電気冷蔵庫のない家庭では、井戸水でビールを冷やしたり、酒販店に「冷やし代」を払って冷えたビールを買ったりした。

1960(昭和35)年に10%程度だった電気冷蔵庫の普及率は、1963(昭和38)年に40%近くに達し、1971(昭和46)年には90%を突破した。この頃の電気冷蔵庫の広告には、ビールが入った冷蔵庫の写真が使われることが多かった。また、1960年代半ばの新聞記事には、冷蔵庫とビールに関する記事がよく見られる。

こうして高度経済成長による生活レベルの向上と、電気冷蔵庫の普及により、家でも冷たいビールがいつでも飲めるようになった。その結果ビールはさらに幅広い層に親しまれるようになり、プロ野球やオリンピックなどのスポーツ中継をはじめとした「テレビを見ながらビールで晩酌」というシーンが日常的に見られるようになったのである。
電気冷蔵庫の普及とビール製造量の推移

内閣府 経済社会総合研究所「主要耐久消費財等の普及率」
ビール酒造組合 統計資料「ビールに出荷量」(1960年頃)より掲載


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