食ライフスタイル分析

食ライフスタイル分析のステップ

Kirin Well-being Design Labでは、全国・16歳以上の男女を対象としたインターネット調査結果にもとづき、「食ライフスタイル」分析を行いました。

分析のステップ概要

普段の食生活、食・料理の能力、食を通じた健康態度の回答に対し因子分析を行い6つの因子を設定、これをもとに9つのライフスタイル類型と、食とのかかわりが極めて薄い1グループの、あわせて10の「食のライフスタイル」を抽出しました。

  1. STEP1

    クラスター分析条件者の決定

    • ■「食に興味がない」もしくは「自宅で夕食準備や手伝いを全くしない」人⇒「食非関与」としてグループ化、STEP4へ
  2. STEP2

    対象となる質問間相関係数の確認

    最終項目(変数)決定

    • ■普段の食生活
    • 食・料理の能力⇒3つの回答に対し因子分析を行い、次に示す6つの因子を設定
    • ■食を通じた健康態度
  3. STEP3

    因子分析(解釈)

    6つの因子設定詳しく見る

    • ■6因子を用いてクラスター分析を行い、9つのライフスタイル類型を抽出
  4. STEP4

    クラスターの統合

    • ■9つのライフスタイル類型に、STEP1で抜き出した「食非関与」を加え、全部で10のライフスタイルを設定

クラスター分析へ

食ライフスタイル・6つの因子

  • ■普段の食生活
  • ■食・料理の能力
  • ■食を通じた健康態

⇒上記3つへの回答に対する因子分析で、以下の6つの因子が抽出されました。

因子1.安全性へのこだわり/ヘルシー志向

  • ■ 食の安全性には気を使っている
  • ■ 食材の鮮度に気をつけている
  • ■ 様々な味覚のものを食べるように心がけている
  • ■ 健康に良いといわれる食品を摂っている
  • ■ 食事による家族の健康管理を実践している
  • ■ 野菜を多く食べている
  • ■ 食育に関心がある
  • ■ 地元や近郊でとれる食材をなるべく使うようにしている

因子2.調理リテラシー

  • ■ 料理の献立を考えるのが好き
  • ■ 料理の盛り付け・色合いなどのセンスは高い方
  • ■ 食材や調味料等の在庫管理をしっかりし、ほとんど捨てないようにしている
  • ■ 温かいものは温かく、冷たいものは冷たく、適温でテーブルに出すようにしている
  • ■ 調理の腕を上げ、レパートリーを増やすよう心がけている
  • ■ 料理や食に関する情報源はたくさん持っている

因子3.ダイエット志向

  • ■ カロリーを調整している
  • ■ ダイエットしている
  • ■ 食べ過ぎたときは運動をしている
  • ■ 体重・体脂肪をふだんからチェックしている

因子4.プチハレ志向

  • ■ 時々、ちょっといい外食をして夕食に刺激を与える
  • ■ 少し高めの惣菜を買う(デパ地下など)
  • ■ 食器を変えたりランチョンマットを使ったりして夕食を楽しむ

因子5. 食探求志向

  • ■ 新しい飲食店をよく試す
  • ■ 特産品フェアによく出かける

因子6.節制志向

  • ■ 食事の時間・タイミングを規則正しくしている
  • ■ 寝る前の食事を控えている

グラフ:9つの食ライフスタイル類型(因子2×因子4)

実際には6因子すべてを用いてクラスター分析を行いましたが、ここではその中の二つの因子~因子2(調理力)と因子4(食を楽しむ気持ち)~を用いて、9つのライフスタイル類型を二次元で表現しました。
調理力も高く食を楽しもうとする気持ちももつ「食セレブ」「食チャレンジャー」、調理力はあるがあまり食を楽しんでいない「伝統良識型」「シンプル食」、調理と無縁の「食外部調達」、食を楽しむ気持ちが旺盛な「食快楽追及」、どちらもそこそこの「健康第一主義」「エンタメ家族」、両方とも低い「食低関心」の9つの類型にわかれています。

食ライフスタイル類型の性・年代別構成比

「食非関与」も含めた10のライフスタイル類型の構成比を性・年代別に見ると、若年層ほど「食非関与」が多いことがわかります。また「食セレブ」は男性より女性に多く、「健康第一主義」は年長ほど多いことも見て取れます。
これらのライフスタイル類型は個々人に固有のものというより、家族構成などのライフステージ、時間や経済的なゆとり、食以外の興味関心の変化などにより、移り変わっていくと考えられます。
私たちは、ライフスタイル類型ごとの食生活をつぶさに眺めることで、お客様の食に対するニーズや課題を抽出し、お客様のうるおいのある食卓づくりを応援する方策を探っていきたいと考えています。