研究員が考える未来

学生が自分のキャリアを考えるきっかけやチャンスが、増えている

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10代の若者に向けて、学校で勉強する以外の選択肢、ひいては将来を考えるきっかけやチャンスが増えている。クリエイティブ教育・起業家教育・エンジニア育成など、受験勉強をして進学する以外に、将来のキャリアやそれに必要なスキルについて、学べる機会が生まれている。
これに伴い、従来の若者よりも早期に、自分のキャリアを考えて、スキルを身に付ける学生が増える可能性がある。コロナショックを受けて、学校教育のデジタル化の遅れが指摘される一方で、学生がビジネスのウェビナーに参加する例もある。自ら学ぶ姿勢のある学生は、自分で機会をつかみ、未来を切り開いていくかもしれない。

注目した事象

  1. 10代のためのクリエイティブ教育の場がオープン

    10代に向けたクリエイティブ教育のためのスペースがオープンする。音楽、建築、映像、料理、デザイン、アートなど、多様なジャンルのクリエイターがクラスを開講し「(既存の教育手法では)創造性が育ちづらい」「単純労働がAI(人工知能)に置き換わった時に何ができるか」といった問題意識のもと、日本の教育に切り込む。

  2. 高校生起業家教育講座が開催

    「高校生起業家教育講座」が開催された。参加したのは高校1年生~3年生の24人。この講座で学んだことを生かした女子校生の中には、ビジネスアイデアコンテストの奨学金と貯金で起業した方もいる。大学受験の勉強をしながら、会社を経営する。そういう2足のわらじの選択肢に興味を持つ学生もいる。

  3. 学費無料のエンジニア学校「42 Tokyo」

    ITエンジニア養成学校「42 Tokyo」は約1カ月間続く入学試験「Piscine」をスタートした。プログラミング経験がなくても受験できる他、時間を問わず会場に入退室でき、他の受験者と共同で問題を解く形式という。合格者は4月 から、学費無料で校舎を24時間365日利用できる。ITエンジニアのような専門職の卵を見極める試験として今後追随されそう。

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