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試合詳細レポート

2009

キリンチャレンジカップ2009
2月4日 日本代表×フィンランド代表

  躍動する日本代表のプレーが、冬の寒さを吹き飛ばした。2009年初めてとなる『キリンチャレンジカップ2009 ALL FOR 2010!』が2月4日に国立競技場で開催され、日本代表がフィンランド代表を5-1で下したのである。
  極めて重要な意味を持つ一戦だった。
  1月28日に行なわれた『AFCアジアカップ2011カタール予選』の対バーレーン戦で、日本は0-1で敗れていた。2月11日に控えるオーストラリア戦へ弾みをつけるためにも、フィンランドを迎えた『キリンチャレンジカップ2009』では勝利が求められていたのである。
   1月10日の指宿合宿で始動したチームは、20日のイエメン戦、28日のバーレーン戦と、すでに2つの試合を消化していた。そしてこのフィンランド戦では、田中マルクス闘莉王(浦和レッズ)と遠藤保仁(ガンバ大阪)が09年初のスタメンに名を連ねた。ヨーロッパのクラブに在籍する選手を除いた構成では、ベストと言っていい布陣が揃った。
  かつて広島や神戸を率いたスチュアート・バクスター監督率いるフィンランドは、スタメンの平均身長が184.7センチという大型チームだ。仮想オーストラリアに相応しいチームである。
  試合の主導権は、序盤から日本がつかんだ。コンディションや試合勘をあげていく過程だった前2試合と異なり、この日は各選手の動きが鋭い。そのうえで、選手同士の連携が格段に高まっていた。果たして日本は、キックオフと同時にフィンランドのゴールへ襲いかかっていく。
   最初の決定機は8分。岡崎慎司(清水エスパルス)の飛び出しと中村憲剛(川崎フロンターレ)のタテパスがシンクロし、GKと1対1の場面が生まれる。飛び出したGKにシュートコースを消され、惜しくも得点にはならなかったが、観衆に期待を抱かせる場面だった。
   期待はすぐに現実となる。キックオフから、ちょうど15分だった。「(DFラインの)裏が空いていると感じていた」という岡崎が、巧みなフリーランニングで抜け出す。右サイドバックの内田篤人(鹿島アントラーズ)から、絶妙なタイミングでパスが通る。ワンバウンドしたボールを左足でミートした岡崎のシュートが、ニアサイドを強烈に破ったのだ。
   32分、またも岡崎がゴールネットを揺らす。
「代表では初」というトップ下を任された中村憲が、岡崎の動き出しに合わせてDFラインの背後へラストパスを狙う。ペナルティエリア右でシュート態勢に持ち込んだ岡崎が、右足ボレーで逆サイドネットへ突き刺したのだった。
  若手選手の積極果敢なプレーは、さらなるゴールを呼び込む。前半終了間際の44分、今度は香川真司(セレッソ大阪)だ。相手のバックパスをカットすると、3人のDFにチェックするスキを与えず、飛び出したGKも翻弄する。ペナルティアークのほぼ中央からフリーで放たれた左足シュートが、無人のゴールへ転がり込んでいった。
   このシーンを巻き戻すと、遠藤、岡崎、中村憲の3人が、バックパスをした選手を囲むようにプレッシャーをかけている。「全員攻撃・全員守備」という岡田監督のコンセプトが、得点につながったと言えるだろう。
   前半と同じ11人でスタートした後半開始直後、国立競技場が悲鳴に包まれた。50分、左CKから失点をしてしまうのである。GK都築龍太(浦和レッズ)と相手FWが競り、こぼれ球をロニ・ポロカラに蹴り込まれてしまったのだ。
   しかし日本は、意気消沈することなく相手ゴールへ襲いかかる。フィンランドの歓喜を、わずか数分で吹き飛ばすのだ。
   57分、右CKを遠藤がショートコーナーで内田へつなぐ。このわずかな時間で、中澤佑二(横浜F・マリノス)はマークを外していた。完全なフリーになったわけではないが、彼にとっては十分なスペースを確保していた。マーカーのトニ・クイバストを圧倒する高さから繰り出されたヘディングシュートが、豪快にゴールネットを揺らしたのである。中澤自身にとっては、昨年6月のタイ戦以来となる国際Aマッチでのゴールだった。
   ここから岡田監督は、控え選手を積極的に起用していく。3-1の時点で投入されていた高木和道(ガンバ大阪)を皮切りに、駒野友一(ジュビロ磐田)、今野泰幸(FC東京)、安田理大(ガンバ大阪)、巻誠一郎(ジェフ千葉)らが、次々とピッチへ飛び出していく。
   それでも、チームのクオリティは落ちない。コンビネーションも乱れない。攻撃の勢いも衰えなかった。そして86分、この試合五度目の大歓声が沸き上がった。
   昨年6月のバーレーン戦以来の出場となった安田が、思い切りのいい右足シュートを放つ。これを相手GKがファンブルし、安田の代表初ゴールが生まれたのだ。
   試合後の岡田監督は、「今まで出場機会がなかった選手のなかで、十分に計算できるプレーをしてくれた選手が何人かいた。海外組のポジションに、十分取って代わる力を示してくれた」と語った。
   そして、2月11日への決意を示した。
「オーストラリアはこれ以上の相手なので、今日の試合を生かしていきたい。最高の相手に、我々のやってきた最高のサッカーをやりたい」
   09年初の『キリンチャレンジカップ2009』は、オーストラリア戦へ最高の準備となった。あとは、しっかりと結果を出すだけである。

[文: 戸塚啓]

試合データ

■2月4日 国立競技場
日本代表 [5ー1] フィンランド代表

日本代表選手集合写真 説明イラスト  1) FW 玉田 圭司
 2) DF 田中 マルクス闘莉王
 3) MF 橋本 英郎
 4) DF 中澤 佑二
 5) GK 都築 龍太
 6) MF 香川 真司
 7) DF 長友 佑都
 8) MF 遠藤 保仁
 9) FW 岡崎 慎司
10) MF 中村 憲剛
11) DF 内田 篤人
  • 日本代表選手集合写真
  • 説明イラスト
  •  1) FW 玉田 圭司
     2) DF 田中 マルクス闘莉王
     3) MF 橋本 英郎
     4) DF 中澤 佑二
     5) GK 都築 龍太
     6) MF 香川 真司
     7) DF 長友 佑都
     8) MF 遠藤 保仁
     9) FW 岡崎 慎司
    10) MF 中村 憲剛
    11) DF 内田 篤人

写真提供/(c)Jリーグフォト

<代表監督> 岡田武史

<出場選手>

■2月4日/国立競技場
日本代表 (3) 5 <岡崎慎司 香川真司 中澤佑二 安田理大>
フィンランド代表 (0) 1 <R.ポロカラ>
日本    
GK 都築
DF 中澤 田中マルクス闘莉王(高木) 長友 内田(駒野)
MF 橋本 遠藤(今野) 中村 香川(安田)
FW 玉田(巻) 岡崎
フィンランド    
GK トミ・マーノヤ
DF マルクス・ハルスティ トニ・クイバスト ヨニ・アホ トゥオモ・トゥルネン(ユッカ・ライタラ)
MF ティム・スパルフ ロニ・ポロカラ カリ・アルキブオ(ペルパリム・ヘテマイ) ユッシ・クヤラ(メフメト・ヘテマイ)
FW ヤリ・リトマネン(テーム・プッキ) ニクラス・タルバヤルビ(ヤルノ・パリッカ)

*月日/場所
 国名(前半得点)総得点<得点者>
*メンバー(交代メンバー)

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