日本産ホップ生産の持続可能性強化

日本産ホップの品質向上と安定調達に取り組み、日本産ホップならではの特徴あるビールづくりを行うとともに、生産地域の活性化に寄与します。

取り組み

JAPAN HOP 日本産ホップでビールを楽しむ

ホップとは

ホップはアサ科のつる性の多年草植物で、ビールの味や香りに重要な役割を果たしています。ビールに使われるのは雌株の毬花(まりばな)の中に含まれる黄金の粉末「ルプリン」です。ビール特融の「苦み」と「香り」を与え、泡の安定化や保存性を高める働きがあります。

日本産ホップの現状

国産栽培ならではの味わいでビールの可能性を広げている日本産ホップですが、生産者の高齢化や後継者不足により、生産量は最盛期にくらべ大きく落ち込んでいます。
何も手を打たなければ、近い将来日本産ホップを使用したビールが飲めなくなってしまうかもしれません。
国内でホップの試験栽培を開始した約100年前から日本産ホップに関わってきたキリンは、今後もお客様に日本産ホップを使ったビールを楽しんでもらい、わくわくするビールの未来を創っていきたいと考えています。そこで、ホップ生産地の皆様と共にホップを守る活動をスタートしました。

  • グラフ:2008年~2020年日本産ホップ生産量推移

    ※出典:キリンビール推計

キリンが取り組む背景

日本産ホップの試験栽培開始から約100年。これまでキリンは日本産ホップの生産地と共に、ビールの魂であるホップにこだわり、ビールづくりを行ってきました。現在、日本産ホップの約7割をキリンが購入しています。生産量が限られ、収穫したてのフレッシュな状態で使用できる日本産ホップは、近年話題となっているクラフトビールの世界でも注目を集めています。多様性を重視するクラフトビールでは、あたらしい品種や使い方が魅力を拡げます。ホップの生産地と歴史を積み重ねてきた私たちだからこそ、責任を持って日本産ホップの未来を切り開いていきたい。そしてお客様にもっと日本産ホップの魅力や楽しさ、そして可能性を知ってもらいたいと考えています。

IBUKI(いぶき)

ドイツ種「ザーツ」とアメリカ種「ホワイトバイン」の交配から生まれた「信州早生」に改良を加えた品種であると言われています。(ビールの花 - ホップ 日本工業新聞社より引用)
最大の特徴は、その華やかな香り。強く純粋なフローラルでピュアな香りで、ほんの少し使っただけで個性が出せるホップです。

MURAKAMI SEVEN

世界に誇る元キリンのホップ技術者「村上敦司」が育種した希少な日本産ホップです。
「みかん」や「イチジク」を思わせる爽やかな香りが特徴で香りも強いです。栽培過程でホップ全体に日光が当たりやすくするための「蔓下げ(つるさげ)」の必要がなく、生産者への負担も少ないことから、これからの主力品種として期待が高まっています。

日本産ホップを使用したビール

トピックス

遠野産ホップとまちづくり

ホップ栽培50年以上の歴史をもつ岩手県遠野市とキリンは、「ホップの里からビールの里へ」を合言葉に、
ホップの価値を最大限に生かした地域活性化に取り組んでいます。

横手産ホップとまちづくり

秋田県横手市とキリンは、地域の宝であるホップを未来に繋げていくために、持続可能なホップ生産地確立と、
ホップを通じた地域活性化に取り組んでいます。

JHOP JOURNAL

日本産ホップを守るため、ホップの生産量を維持する活動を、生産者の方と協力しながら行ってきました。