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食事と代謝と肥満 Mark I. Friedman

今回は、肥満の話題です。どんな食事が肥満の原因になるのかなど、気になる「食事と代謝と肥満」について、モネル化学感覚研究所のスタッフメンバー、マーク・フリードマンさんに書いていただきました。

はじめに

肥満は、世界的な公衆衛生の問題として急速に拡大を続けています。そして、その主な原因は、脂肪分を多く含む高カロリー食のとり過ぎだといわれています。
食事性肥満には、太りやすい体質や、太りにくい体質を作っている遺伝的要因が関係しているといえますが、過剰な体重増加を引き起こす食事内容と遺伝的要因の相互作用については、ほとんど分かっていません。

食事に含まれる脂肪と炭水化物のバランスが肥満に影響

一般的に、肥満の原因は、脂肪分の多い食事にあると考えられています。ところが、ラットやヒトを対象にした研究の結果、食事に含まれる脂肪は、肥満を引き起こす一つの要因に過ぎないことが分かりました。実際には、食事で摂取する脂肪と炭水化物の相互作用が影響しているのです。
モネル研の研究チームが、高脂肪・低炭水化物のエサをラットに与えたところ、ラットは食べ過ぎることもなく、太ることもありませんでした。ラットが食べ過ぎたり、太ったりしたのは、高脂肪・高炭水化物のエサを与えた場合のみだったのです。
高脂肪・低炭水化物の食事を推奨する「アトキンスダイエット」というダイエット法がありますが、この種のダイエット法は、低脂肪・高炭水化物の食事をとるダイエットに比べ、さほど空腹を感じることなく体重を落とすことができます。ラットを使った研究の結果と同じですね。

肥満と遺伝子との関係

とはいえ、高脂肪・高炭水化物の食事をとっても、必ずしもすべてのヒトやラットが肥満になるわけではありません。食事性肥満になりやすいか、なりにくいかの個体差は、遺伝的要因で決まるからです。
体重の増減には、多くの遺伝子が関係します。そのため、太りすぎの原因や、肥満のリスクを、一つの遺伝子だけで説明することはできません。近年、FTO(fat mass and obesity associated:肥満関連)遺伝子が発見され、注目されています。確かに、FTO 遺伝子の変異は体重の差異に関係します。しかし、重大な遺伝子変異があっても、ヒトの場合、体重が平均3~4kg増える程度です。肥満のリスク要因は、他にも数多く存在するのです。

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