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環境活動・トピックス

2020年8月17日

垣根栽培・草生栽培で日本ワインのためのブドウを育てることが生態系を豊かにすることを確かめる生態系調査を再開しました

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キリングループでは、2014年から長野県上田市の陣場台地にある椀子ヴィンヤードや山梨県甲州市の天狗沢ヴィンヤード・城の平ヴィンヤードで、垣根栽培・草生栽培で日本ワインのためのブドウを育てることが生態系を豊かにすることを確かめる生態系調査を、農研機構との共同研究として継続して行っています。
今年も、コロナウイルスの感染拡大による非常事態宣言の解除を受け、7月からブドウ畑の生態系調査を再開しました。調査では、三密を避けることやマスク着用、手洗い、アルコール消毒など、感染予防に対して細心の注意を払っています。

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天狗沢ヴィンヤード

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城の平ヴィンヤード

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椀子ヴィンヤード

天狗沢ヴィンヤードでは、遊休荒廃地の状態から垣根栽培・草生栽培のブドウ畑になるまでの生態系の変化を調べる世界でも珍しい調査を実施しています。 調査を開始した2016年にはまだ遊休荒廃地だった天狗沢ヴィンヤードでは、鹿の食害のために極めて僅かな昆虫や植物しか見つからない状態でした。
しかし、2017年に柵で囲み、開墾してブドウ畑らしい姿に変わるにつれて、生態系が豊かになっていく様子が確認されています。
今年の調査では、さらに生態系が一気に多様なものとなっている様子が確認できました。
今までは、初夏のこの時期には最高でも12種類しか確認できなかったチョウが、今年は15種まで確認することができました。山梨県の希少種の指定ではありませんが、東京都では絶滅し神奈川県では絶滅危惧II類(VU)に指定されている「コキマダラセセリ」が確認できています。植物の種類も一気に増えていますが、同定作業が必要なため、詳細は秋の調査と合わせて開示していく予定にしています。

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2016年(開墾前)

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2017年(開墾後、一部でブドウ植樹)

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2018年(ブドウ植樹後)

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2019年

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2020年

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コキマダラセセリ

  • ※現地では撮影できなかったため、別の場所で撮影したものを参考に掲示しています。

城の平ヴィンヤードでは、今年も畑の中で希少種であるキキョウの花がたくさん確認されました。キキョウは一般的な園芸種として日本人には馴染みの深い花ですが、野生のキキョウは国レベルのレッドデータブックで絶滅危惧Ⅱ類(VU)、山梨県で準絶滅危惧(NT)に指定されていて、中々見る機会のない花です。そのキキョウがブドウ畑の中で見られるということは、よいブドウを育てるための定期的な草刈りなどにより、ブドウ畑が良質な草原として機能していることを示しています。
また今年は、山梨県では希少種の指定にはなっていないものの、隣の長野県では準絶滅危惧(NT)に指定されているメハジキが、畑の中深くまで入り込んでいる様子が見られました。中には、ブドウの木の根元から目を出しているメハジキの珍しい姿も見られました。

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キキョウ

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植生調査の様子

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メハジキ

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ブドウの木の根元に生えているメハジキ

この他、椀子ヴィンヤードでは既にミミズやクモの調査も開始されています。これらは、ブドウの木を育てることで創出された豊かな生態系が、ブドウの木の生育に良い効果を与えているかどうかを確認するために開始したものです。昨年、試行を行い、今年から3年計画で調査・研究することになっています。
椀子ヴィンヤードでは、日本のレッドデータブックで絶滅危惧ⅠA類(CR)、長野県で絶滅危惧ⅠB類(EN)の指定を受けているオオルリシジミの幼虫の唯一の食草であるクララの植生再生も行っています。

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