[食領域]

工場のビオトープをご紹介します。見学お待ちしています

  • 環境

2018年07月23日

  • 工場のビオトープをご紹介します。見学お待ちしています

環境に配慮しておいしい製品をつくる工場では、地域の自然環境を守るビオトープを整備している場所もあります。
工場周辺の生態系ネットワークの一部を担い、地域固有の希少種を守る場所にしていきます。

ビオトープってどんな意味?

市街化によって、虫や鳥などの生きものが減ってしまっていても、私たちがビオトープなどの緑地をつくることで、生きものが住み、移動する空間が生まれ、生きもののつながりを取り戻すことができます。

  • ビオトープの図

ドイツ語のBIO(生きもの)とTOP(場所)の合成語で、
「生きもののくらす場所」という意味です。

  • 池のビオトープ

  • 森のビオトープ

  • 草地のビオトープ

イラスト出典:NPO法人鶴見川流域ネットワーキング制作冊子「ビオトープでつながるひろがる生きものの輪」より抜粋

ビオトープの役割

市街化によって、虫や鳥などの生きものが減ってしまっていても、私たちがビオトープなどの緑地をつくることで、生きものが住み、移動する空間が生まれ、生きもののつながりを取り戻すことができます。

  • ビオトープでつながるひろがる生きものの輪のイメージ

    イラスト出典:NPO法人鶴見川流域ネットワーキング制作冊子「ビオトープでつながるひろがる生きものの輪」より抜粋

キリンのビオトープはこんなところ

キリンの工場でビオトープを整備しているのは、横浜工場、神戸工場、岡山工場の3カ所です。
地域のNPO団体などの皆さんと一緒に、緑を増やしたり、地域の生きものを守る活動をしています。

横浜工場のビオトープ

地域の緑を増やし、生きものの賑わいを取り戻ししていこうとする横浜市が2011年4月に生物多様性横浜行動計画「ヨコハマbプラン」を策定しました。
この計画に賛同し、地域の自然を熟知したNPO法人鶴見川流域ネットワーキングと連携して取り組んでいます。池や植生のビオトープを適切に維持管理し、生きものの生息地を保全することで、ビオトープで確認できる生きものの種類も増えてきています。周辺地域に点在する他のビオトープや川、公園、林などとともに生態系のネットワークの一部として貢献することを目指しています。

神戸工場のビオトープ

1997年の建設当時から、造成によって一旦更地になった工場敷地内に自然を呼び戻す取り組みを進めてきています。近年では、地域の絶滅危惧種を保護育成する“レフュジアビオトープとして、カワバタモロコやトキソウなどを育成しており、ここ数年のカワバタモロコ採取数が約1,000匹弱で安定するなど、定着に成功しています。

  • レフュジアとは、氷河期に多くの生物種が絶滅する中で、局所的に種が生き残った場所や待避地を示す言葉です。絶滅危惧種の避難場所として整備されたビオトープの事を、現代のレフュジアという意味でレフュジアビオトープと呼んでいます。

岡山工場のビオトープ

岡山工場が所在する瀬戸地域で、都市化の影響で天然記念物のアユモドキの絶滅が心配されていました。地域の方々が人工繁殖を進める取り組みを始め、岡山工場は2005年から生育場所や資材の協力を行ってきました。関係者の研究によって人工繁殖の技術も確立し、地元小学校などの協力によって個体数も増えてきたことから、より自然に近い環境での生育をはかっていくため岡山工場のビオトープの池でアユモドキが試験放流されました。
天然記念物のアユモドキが企業の敷地内で飼育展示されているのは、全国でもここだけです。

キリンがビオトープを作ったのは

生きものを、自然を、未来に

キリンは、池のビオトープや緑(植生)のビオトープをつくることで、生きものの生息地を保全し、生態系ネットワークの強化につなげていきたいと考えています。実際に、キリンのビオトープで確認される生きものも、年々増えつづけています!
地域の生きものの賑わいを取り戻し、自然環境を大切に守っていきながら、生きものの輪を広げ、また、地域の方々や子どもたちにビオトープを通じて自然の楽しさと大切さを伝え、未来につなげていくことがキリンの願いです。

キリンのビオトープの生きものたち!

キリンのビオトープにはたくさんの生きものたちが暮らしています。
生きものたちの一部をご紹介します!
生きものをクリックしてみてください。

横浜工場

  • クロスジギンヤンマ(オス)

    春から夏に見られます。
    周りに樹木があり、草の茂った池が好き。

  • ショウジョウトンボ(オス)

    春から秋に見られます。真っ赤でもアカトンボの仲間ではなく、広く開けた池が好き。

  • アオスジアゲハ

    春から秋に見られます。
    黒地に青いラインがとても美しいチョウです。

  • キアゲハ

    春から秋に見られます。
    大きくて美しいチョウです。

  • メダカ

    絶滅が心配されている種類のひとつ。池や小川などで見られます。

  • モツゴ

    口が小さいので「クチボソ」というニックネームがあります。川や池に生息しています。

  • ヤゴ

    トンボの幼虫。
    水中で暮らします。種類によって形が違います。

  • ショウリョウバッタ

    夏から秋に見られます。オスは鳴き声から「チキチキバッタ」とも。メスの方が大きい。

神戸工場

  • クロイトトンボ

    5月から秋頃に見られます。
    全体的に黒く、胸部と腹部の先は青いのが特徴です。

  • チョウトンボ

    6月から9月頃に見られます。
    幅の広い青紫色の羽で、チョウのようにひらひらと飛びます。

  • キイトトンボ

    5月から10月に見られます。
    鮮やかな黄色の腹部が特徴です。

  • カワバタモロコ

    日本固有の淡水魚です。
    絶滅の危険性が高いとされています。

  • トキソウ

    5月から7月に花が咲きます。
    湿原や湖沼を好むランの仲間です。

  • サギソウ

    7月から9月に花が咲きます。
    花の形が鳥のサギに似ているのがその名の由来です。

岡山工場

アユモドキ

アユモドキは、琵琶湖・淀川水系と岡山県の河川の限られた場所に生息する淡水魚で、体の形や色がアユに似ていることからアユモドキと呼ばれています。

近年、絶滅が心配され、天然記念物に指定されています。岡山工場は2005年から生育場所や資材の協力を行ってきました。

この生きものたちは、キリンのビオトープに生息する生きものたちの一部です。
たくさんの生きものたちが暮らすビオトープに、ぜひお越しください。

ビオトープツアーのご紹介!

自然の恵みを感じるツアー スペシャル(横浜工場開催)をご紹介します!

11:20 スタート!(工場見学・試飲時間含む)

工場見学

まずは工場にて「キリン一番搾り生ビール」の製造工程をご紹介します。
一番搾り麦汁と二番搾り麦汁の飲み比べや、麦芽の試食、ホップの香りを体験できます。

  • 都合により麦汁をご提供できない場合があります。

ビオトープ見学

地域の自然を熟知した「NPO法人鶴見川流域ネットワーキング」と連携し、ビオトープを散策しながら、キリンの環境への取り組みについてガイドがご案内します(写真はスペシャル版の様子です)。

試飲会

最後に、製造工程をご覧いただいた「キリン一番搾り生ビール」や、ソフトドリンク等の試飲をしていただけます。
キリンの味をお楽しみください!

みんなの声!

参加者のみなさん

お母様

タニシやメダカ、ヤモリやチョウの幼虫など、たくさんの生きものたちを間近で見ることができて、息子がいきいきと、本当に楽しそうに過ごしていたのが印象的でした。虫に興味を持っている息子に、虫と触れ合う機会をなかなかつくってあげられなかったので、今回はとてもよい機会となりました。また参加したいです。

男の子

いろんな虫がいて楽しかった! 知っている虫もいたよ!

お母様

娘は虫が好きで、家でもダンゴムシやアゲハチョウを飼っています。そんな娘の好奇心を伸ばしてあげたいと思って参加しました。知識が豊富なガイドさんから生きものについて解説してもらって、より生きものへの関心が高まったようです。私自身も、子どものころはこのビオトープのような環境で育ったので、草花が生い茂る風景を見て懐かしい気持ちになりました。

女の子

黄色いテントウムシを手の上に乗せたんだよ。

ザリガニ大きかったね!

お父様

生きものを見て「すごい!」「ちっちゃいね!」と、くるくると表情を変えながら楽しむ子どもの姿を見て、連れてきてよかったと思いました。自宅は住宅街で、ザリガニや魚を捕って遊べるような場所はありません。普段はできない自然体験をして、いろんな事を感じ取っていたようでした。また連れて来てあげたいと思います。

男の子

ザリガニや小さい魚がいっぱいいた! また来たいな!

スペシャルツアー案内役のNPOのおにいさん

鶴見川流域ネットワーキング(TRネット)
小林さん(写真右)

子どもは生きものと触れ合う経験を通して、生きものと友達になったり、触っても安全な生きものかどうかを判断する力を身に着けたりします。
これまで虫と触れ合う機会がなくて、最初は「虫嫌い!」なんて言っていた子が、ここで虫と触れ合ううちにだんだん虫がかわいくなってきて、最後は虫を握りしめて「放したくない」と言い出す、なんてこともよくあります。自然と触れ合った経験が豊富な子は、環境問題なども自分事として捉えられるようになる印象があります。 ここで生きものと触れ合った経験が、自然との距離を縮めるきっかけになってくれたらうれしいです。

環境教育の先生

東京家政大学 環境教育学科 准教授 宮本先生

今、子どもの「生きる力」 を育むことが大切だといわれています。「生きる力」とは、積極性や主体性、協調性や思いやりの心、そして創造的に問題を解決する能力などのことです。幼少期に自然や文化に親子で触れた体験が、子どもの、そして成人後の「生きる力」に影響するとの研究があります。
自然の営みに直に触れ、間近で観察できるキリンさんのビオトープは、子どもの体験学習に適した場所だといえるでしょう。ビオトープに行くために電車に乗ることだって、子どもにとっては勉強のひとつ。子どもの好奇心に親が能動的に働きかけてあげることが子どもの「生きる力」を伸ばします。

キリンのビオトープに行ってみよう!

横浜工場

ツアー名:自然の恵みを感じるツアー

ビール製造工程ご紹介の後、緑豊かな庭園・ビオトープを散策しながら、キリンの歴史や環境についてガイドがご案内します。四季折々の植物や生きものの賑わいを感じてみませんか?
なお、4月~10月の第3日曜日は『自然の恵みを感じるツアー スペシャル』を開催いたします。

連携団体:NPO 法人鶴見川流域ネットワーキング

  • 平成28年 『SEGESシージェス (社会・環境貢献緑地評価システム):都市のオアシス』認定
  • 平成28年 第36回 緑の都市賞 国土交通大臣賞
  • 平成28年 第4回「みどりの社会貢献賞」受賞

神戸工場

ツアー名:ビオトープツアー

キリンの環境への取り組みをご紹介するツアーです。神戸工場に設置しているビオトープやキリンの省資源・再資源の取り組みなどを工場見学ガイドがわかりやすくご説明いたします。

  • 平成20年 第28回「緑の都市賞」都市緑化基金会長賞
  • 平成21年度 緑化優良工場等経済産業大臣賞
  • 平成30年度 緑化推進運動功労者内閣総理大臣賞
  • 希少生物の避難所としての「レフュジアビオトープ」

岡山工場

アユモドキは警戒心が強く、ビオトープの池を覗いても実際に見ることは難しいため、工場見学のお客様には水槽での飼育展示でご覧いただけます。

※所属(内容)は掲載当時のものになります。

価値創造モデル

私たちキリングループは、新しい価値の創造を通じて社会課題を解決し、
「よろこびがつなぐ世界」を目指しています。

価値創造モデルは、キリングループの社会と価値を共創し持続的に成長するための仕組みであり、
持続的に循環することで事業成長と社会への価値提供が増幅していく構造を示しています。
この循環をより発展させ続けることで、お客様の幸せに貢献したいと考えています。