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消費者志向自主宣言・フォローアップ
2019年フォローアップ
理念
1. 食と健康の領域で、情熱をもって真摯にお客様に寄りそい、一緒になって幸せな未来をめざします。そして、技術に立脚した品質本位のものづくりを通じて、人々の健康で心豊かな生活に貢献します。
2. 安全で安心いただける商品・サービスを提供し、お客様の声を大切にして満足度の向上を図り、信頼される企業をめざします。
3. 社会と共有できる価値の創造(CSV※)という経営方針のもと、「健康」「地域社会」「環境」という3つの社会課題の解決に主体的に取り組むことで、お客様の幸せに貢献します。
※ CSV=Creating Shared Value
取組方針
1.常にお客様の立場に立って考えるという企業風土の醸成
(1) お客様本位、お客様満足が第一であるという経営トップの考え方を、従業員との直接対話等を通じて社内への浸透を図ります。
(2) お客様が価値を認めご満足いただける商品・サービスを提供できるための社内研修を実施します。
2019年 主な取組・成果
(1)「お客様本位」の浸透と実践に向けて
創業以来の姿勢である「お客様本位」の考え方、お客様や社会の課題を解決していくことの重要性を“社長メッセージ”として、キリングループ全体への社内報や社内イントラネットを通じて発信しています。また、経営陣がグループ各社の全国26事業所を巡回し、従業員との直接対話を通じて浸透を図りました。
(2)社内研修の実施
お客様からのお申出に対する営業担当者の応対品質の向上を図るため、2019年度もオンライン研修と、お客様相談室員が講師となる集合研修を、全国28の営業拠点で計45回開催しました。
2.お客様の安心につながる情報の適切な開示
(1) 適正飲酒の啓発活動を継続的に行っていきます。
(2) 商品・サービスにかかわる品質情報のコミュニケーションを充実させることで、安心感や信頼感の向上につなげていきます。
2019年 主な取組・成果
(1)適正飲酒啓発への取組
アルコールの有害摂取の根絶に向けて、飲み方によってはお酒が危険なものになり得ることを伝え、適正飲酒を促すマナー広告を展開。飲酒習慣が固定化する前の20代男女を対象とし、自分にも起こり得る身近な問題としてイッキ飲みの危険性を描き、ユーチューブやツイッターを通じて好評価をいただきました。再生回数は目標を大きく上回り、多数の記事化および視聴されたお客様からの共感とフィードバックをいただきました。
昨年キリンWebサイトで紹介した「適正飲酒簡単ガイド」をコンパクトにまとめた動画を新たに制作し、適正飲酒啓発教材のラインアップが広がりました。
キリンホームページのお酒関連サイトにアクセスする際の年齢認証を強化しました。また、サイト内の「スロードリンク」※1 ページを拡充するなど、適正飲酒に向けたキリンの取り組み姿勢が伝わる内容としました。またノンアル商品のラインナップに、「カラダFREE」を加え、お客様の選択肢の幅を広げました。
※1 スロードリンク=お酒の時間をゆっくり楽しむこと、誰かと語り合いながら、食事のおいしさをよろこび、ほどよく飲んで、スマートに心地よく過ごす。
飲む「量」ではなく、流れる「時」に心が満たされる。これからの時代のお酒の楽しみ方。
(2)WEBでの開示情報の拡充
キリンWebサイト内の「WEB品質保証室」では、お客様に安心してお飲みいただくために、キリン商品の情報をスマートフォンなどで手軽に確認できるサービスを提供しています。お客様のお手元の商品の情報を調べたり、原材料や栄養成分などのお客様の関心やニーズにあわせて検索することができます。
2019年度には、商品の原料原産地の情報提供を開始しました。商品のパッケージには、法令で定められた重量割合が最も高い原材料の原産地を表示していますが、「WEB品質保証室」では、その他の主な原材料についても原産地情報を提供しています。
機能性表示食品については制度に則り、機能性関与成分の分析が適切に実施されていることをお客様が確認できるよう、2019年秋より分析値の公開を始めました。
3.お客様の声を活かす仕組みづくり
お客様からいただいた貴重な声を全従業員に共有し、より良い商品・サービスの提供に活かしていきます。
2019年 主な取組・成果
(1)お客様の声への対応と共有
お客様相談室では、ご連絡を受けた時点で、その内容を情報管理システムに入力し、社内の各関連部門と連携しながら、迅速かつ丁寧に対応しています。2019年度は
年間約61,000件のお問い合わせやご意見、ご指摘※2をいただきました。
また、全国の工場においても、工場見学時にいただくご意見やご指摘も同様に、情報管理システムに入力し、より良い商品・サービスの提供に活かしています。
寄せられたお声は、翌日までに「日報」として社内共有する他、「月報」、「四半期報」、「トピックス」等のレポートを発信するとともに、お客様相談室の社内ポータルサイトで常時掲載し、全従業員に共有する取組みを継続しています。
お客様相談室に電話やメールをいただかなくとも、お客様の商品やサービスに関する疑問点をご自身で解決していただけるよう、お客様相談室ホームページの「よくあるご質問」の更新頻度をアップするとともに、動画での回答も始めました。また7月には、AIチャットボットを導入し、お客様からお問い合わせをいただく手段を増やしました。
KIRINの公式ツイッターに寄せられたお声のうち、「商品が見つからない」などのお客様のお困りごとに、お客様相談室をご案内することで販売店をご紹介しています。
※2 ご指摘=商品やサービスに対するお客様のご不満が形となって現れたもののこと。
(2)お客様の声を改善につなぐ仕組み
お客様から寄せられたご意見やご要望を取り入れ、商品やサービスの開発、改善、充実を図るために、お客様相談室と研究開発、製造、販売、企画などの関連部門が集まる“改善ミーティング”を毎月開催し、改善につなげてまいりました。改善につながった代表的な事例はホームページでご紹介しています。
4.社会課題の解決に資する商品・サービスの開発・提供(CSVの推進)
(1) お客様の健康増進につながる商品・サービス・事業を創造します。
(2) 事業活動を通じた地域活性化や、サプライチェーンの持続可能性強化により、地域社会へ貢献します。
(3) 事業活動における環境負荷軽減の取り組みを進めていきます。
2019年 主な取組・成果
(1)お客様の健康増進につながる商品、サービス、事業の創造
キリンの30年の研究から生まれた「iMUSE」ブランドを、キリンホールディングス、キリンビバレッジ、小岩井乳業、協和発酵バイオなどのグループ会社を横断して展開し、健康維持をサポートするブランドとして育成しています。
第一弾として展開しているのが“プラズマ乳酸菌”シリーズです。“プラズマ乳酸菌”を長時間前発酵させた小岩井ならではのヨーグルトである、「小岩井iMUSE(イミューズ)生乳(なまにゅう)ヨーグルト」100g、「小岩井iMUSE(イミューズ)ドリンクヨーグルト」115gに加えて、2019年は、「小岩井iMUSE(イミューズ)生乳(なまにゅう)ヨーグルト」400gを発売し、お客様が“プラズマ乳酸菌”を摂取できる機会をさらに拡大しました。
また、キリンホールディングスからは、ブランドの第二弾として展開している“KW乳酸菌”で目の疲労感を軽減する新しい習慣をご提案しています。“KW乳酸菌”に目の疲労感を軽減する機能があることを世界で初めて確認し※3、目の疲れを感じている方に向けて、“KW乳酸菌”を配合した機能性表示食品「iMUSE eye KW乳酸菌(イミューズ アイ KW乳酸菌)」を発売しました。
※3 目の疲れを感じている方の目の疲労感を軽減することが世界で初めて報告された乳酸菌。(2019年11月15日ナレッジワイヤ社調べ、PubMed及び医学中央雑誌webの掲載情報に基づく)
(2)事業活動を通じた地域活性化や、サプライチェーンの持続可能性強化による
地域社会への貢献
① お客様が家族や仲間と過ごす機会を増やすとともに、サプライチェーンに関わるコミュニティを発展させる取り組み
年々減少する“ビールの魂”と言われる原材料「ホップ」の国内での生産を継続するため、行政、生産者、地域の皆様と共に、生産地の活性化に向けた取り組みを継続して行っています。2019年はキリンが開発した日本産ホップの新品種を使用した商品「MURAKAMI SEVEN IPA」を6月に発売。9月には全国のクラフトブルワーに今年とれたての日本産ホップを提供し、その特徴を活かしたビールを各々持ちよって楽しむイベント“Fresh Hop Fest”を開催しました。全国104社のクラフトブルワーが参画するなど、ビール市場の活性化に向けた取り組みが全国で加速し、ビールを通じて人と人のつながりを増やしています。
② 「シャトー・メルシャン事業を通したワインぶどう生産地活性化取り組み」が第5回2019年度ACAP消費者志向活動表彰にて「消費者志向活動章」を受章しました。
キリングループのメルシャンは、“シャトー・メルシャン”事業を通して、世界に認められる日本ワインの発展を牽引するとともに、ワインづくり、ぶどうづくりを支える産地の活性化に貢献することを目的に、ワイン産業を支える人材育成、遊休農地の活用、草原・絶滅危惧種再生や地元人材雇用機会の創出などに取り組んできました。
2019年9月に長野県上田市にオープンした、“シャトー・メルシャン椀子ワイナリー”では「地域との共生」、「自然との共生」、「未来との共生」という3つの共生を柱として“地域と調和するワイナリー”を目指して活動しています。
(3)事業活動における環境負荷軽減の取り組み
2013年に地球環境の課題認識を発展させ、2050年を見据えた長期戦略「キリングループ 長期環境ビジョン」を策定し、その実現に向けて事業を展開してきました。しかし、パリ協定を起点に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」などの国際的なイニシアティブが数多く立ち上がり、また、プラスチックによる海洋汚染が世界的な問題として議論されるなど、環境に対する世界の動向は大きく変わってきています。さらに、企業が行う環境に対する取り組みについても、自社で完結するものから、社会全体へポジティブな影響を与えられるものへと変化してきています。こうした中、2019年からキリングループでは従来の環境ビジョンの見直しを行い、社会と企業のレジリエンス強化へ向けた新たなビジョン「キリングループ環境ビジョン2050」を2020年2月に策定しました。わたしたちはこの新しいビジョンの下、これからの世代を担う若者をはじめとする社会とともに、こころ豊かな地球を次世代につなげていきます。
この「キリングループ環境ビジョン2050」では「生物資源」「水資源」「容器包装」「気候変動」の4つの柱を重要なテーマとして掲げおり、商品をお届けするために必要な「容器包装」では、2020年末までに酒類・清涼飲料など国内の飲料グループ会社の紙製容器包装に使用する全ての紙を、FSC®認証紙へ100%切り替えることを目指して様々な取り組みを行ってきました。その結果、2019年11月末時点でキリンビールとキリンビバレッジでFSC®認証紙の採用100%を達成することができました。このような取り組みは、貴重な森林の保全と気候変動問題への対応につながっています。
2020年3月23日
キリンホールディングス株式会社 代表取締役社長
2018年フォローアップ
理念
1. 食と健康の領域で、情熱をもって真摯にお客様に寄りそい、一緒になって幸せな未来をめざします。そして、技術に立脚した品質本位のものづくりを通じて、人々の健康で心豊かな生活に貢献します。
2. 安全で安心いただける商品・サービスを提供し、お客様の声を大切にして満足度の向上を図り、信頼される企業をめざします。
3. 社会と共有できる価値の創造(CSV※)という経営方針のもと、「健康」「地域社会」「環境」という3つの社会課題の解決に主体的に取り組むことで、お客様の幸せに貢献します。
※ CSV=Creating Shared Value
取組方針
1.常にお客様の立場に立って考えるという企業風土の醸成
① お客様本位、お客様満足が第一であるという経営トップの考え方を、従業員との直接対話等を通じて社内への浸透を図ります。
② お客様が価値を認めご満足いただける商品・サービスを提供できるための社内研修を実施します。
2018年 主な取組・成果
①「お客様本位」の浸透と実践に向けて
創業以来の姿勢である「お客様本位」の考え方、お客様や社会の課題を解決していくことの重要性を“社長メッセージ”として、キリングループ全体への社内報や社内イントラネットにて発信しています。また、経営陣がグループ各社の全国26事業所を巡回し、従業員との直接対話を通じて浸透を図りました。
②社内研修の実施
お客様からのお申出に対する営業担当者の応対品質の向上を図るため、オンライン研修と、お客様相談室員が講師となる集合研修を、全国29の営業拠点で計38回開催しました。
2.お客様の安心につながる情報の適切な開示
① 適正飲酒の啓発活動を継続的に行っていきます。
② 商品・サービスにかかわる品質情報のコミュニケーションを充実させることで、安心感や信頼感の向上につなげていきます。
2018年 主な取組・成果
①適正飲酒啓発への取組
アルコール問題に対するビジョン・取り組みを制定し、実行しています。
アルコール0.00%のノンアルコール・ビールテイスト飲料「キリン 零ICHI(ゼロイチ)」を通じ、全国でハンドルキーパー運動※1 を支援し、飲酒運転の根絶に向けた活動を推進しています。
2019年1月、新成人向けの適正飲酒啓発活動として、工場所在地を中心に、行政や新成人の実行委員の皆さんなどと連携のうえ全国10か所の成人式会場にて啓発リーフレットを配布し、アルコールパッチテスト※2 で自身のアルコール体質の確認を促したり、式典に登壇して講演を行うなど、様々な活動を実施しました。
キリンウェブサイトでは、お酒との正しい付き合い方を学ぶ場として、新たに「適正飲酒かんたんガイド」を作成、また「絵でよむ、お酒と人の身近な話」では“大人な飲み方”のSlow Drink(スロードリンク)※3 のコンセプトを紹介するなどしています。
※1 ハンドルキーパー運動=自動車で飲食店に来て飲酒する場合、お酒を飲まない人(ハンドルキーパー)を決めることで、飲酒運転を防止しようとする運動です。
※2 アルコールパッチテスト=アルコール体質を確認するためのパッチテストのこと。
※3 Slow Drink(スロードリンク)=ゆっくりと適正に飲むことで、お酒とともに、より豊かで楽しい人生を送ってほしいというキリンの願い。
②WEBでの開示情報の拡充
キリンウェブサイト内の「WEB品質保証室」では、お客様に安心してお飲みいただくために、キリン商品の情報をスマートフォンなどで手軽に確認できるサービスを提供しています。お客様のお手元の商品の情報を調べたり、原材料や栄養成分などのお客様の関心やニーズにあわせて商品を検索することができます。
2018年度には、ソフトドリンクに加えビール類やチューハイ類の情報提供を開始しました。
3.お客様の声を活かす仕組みづくり
お客様からいただいた貴重な声を全従業員に共有し、より良い商品・サービスの提供に活かしていきます。
2018年 主な取組・成果
お客様の声への対応と共有
お客様相談室では、ご連絡を受けた時点で、その内容を情報管理システムに入力し、社内の各関連部門と連携しながら、迅速かつ丁寧に対応しています。2018年度は
年間約62,000件のお問い合わせやご意見、ご指摘※4をいただきました。
また、全国の工場においても、工場見学時にいただくご意見やご指摘も同様に、情報管理システムに入力し、より良い商品・サービスの提供に活かしています。
寄せられたお声は、翌日までに「日報」として社内共有する他、「週報」、「月報」、「四半期報」、「トピックス」等のレポートを発信するとともに、お客様相談室の社内ポータルサイトで常時掲載し、全従業員に共有する取組みを継続しています。
2018年1月には、お客様相談室のホームページをリニューアルしました。「親しみやすく」「わかりやすく」「たどり着きやすく」をテーマに、お客様のお困りごとや知りたいことにお答えし、お客様相談室に電話やメールをいただかなくとも、お客様ご自身で解決していただけるように整備しています。ホームページに掲出している情報は、お客様から日々いただいくお声をもとに、2018年は144回の更新を行いました。
KIRIN公式ツイッターに寄せられたお声のうち、「商品が見つからない」などのようなお困りのお客様には、お客様相談室をご案内することで販売店をご紹介しています。
※4 ご指摘=商品やサービスに対するお客様のご不満が形となって現れたもののこと。
お客様の声を改善につなぐ仕組み
お客様から寄せられたご意見やご要望を取り入れ、商品やサービスの開発、改善、充実を図るために、お客様相談室と研究開発、製造、販売、企画などの関連部門が集まる“改善ミーティング”を毎月実施し、改善につなげています。また、改善につながった代表的な事例をホームページでご紹介しています。
4.社会課題の解決に資する商品・サービスの開発・提供(CSVの推進)
① お客様の健康増進につながる商品・サービス・事業を創造します。
② 事業活動を通じた地域活性化や、サプライチェーンの持続可能性強化により、地域社会へ貢献します。
③ 事業活動における環境負荷軽減の取り組みを進めていきます。
2018年 主な取組・成果
①お客様の健康増進につながる商品、サービス、事業の創造
キリン、小岩井乳業、協和発酵バイオの3社の強みを結集させた、グループ初の統一ブランド「iMUSE(イミューズ)」に、2018年度は、新たに医薬機関にて流通いただく、「iMUSE professionalシリーズ」「プラズマ乳酸菌+バリアビタミンC」、「プラズマ乳酸菌[顆粒]スティックタイプ」を発売し、ラインナップと流通経路を拡充しました。
カフェインをとることができないお客様にも安心して楽しんでいただける商品として「生茶 デカフェ」「午後の紅茶 デカフェ ストレートティー」、ストレス・疲労感軽減・快眠に対応した機能性表示食品シリーズの「キリン サプリ」をリニューアル発売しました。また、カフェインゼロの「麦のカフェ CEBADA」を新発売するなど、お客様の健やかで快適な毎日に向けた商品をご提供しご好評をいただいています。
②お客様が家族や仲間と過ごす機会を増やすとともに、サプライチェーンに関わるコミュニティを発展させる取り組み
“ビールの魂”と言われる原材料「ホップ」の国内生産は年々減少しており、その生産を継続するため、行政、生産者、地域の皆様と共に、生産地の活性化に向けた取り組みを行っています。
また、そのとれたての日本産ホップを使ったクラフトビールのイベント「フレッシュホップフェスト」も4年目を迎え、全国52のブルワリーに拡大して実施しました。全国各地域でビールを通じて人と人のつながりを増やしています。
③ -ⅰ 事業活動における環境負荷軽減の取り組み
子どもたちの世代に美しい地球を残すため、様々な取り組みを進めてきました。
「グローバルでのキリングループのバリューチェーン全体のCO2排出量を、2050年までに1990年比で半減する」長期の目標達成に向けて、2017年3月に、企業活動などで直接排出するCO2などの温室効果ガスおよびバリューチェーンで排出される温室効果ガスを、2030年までにそれぞれ2015年比30%削減する新たな中期削減目標を設定しました。この削減目標は、多くの国際的な機関やNGOが共同で立ち上げたイニシアチブである「Science Based Targets」より、産業革命前からの気温上昇2℃未満に抑えるための科学的根拠に基づいた温室効果ガス排出量削減目標として、日本の食品・飲料業界として初めて承認されています。加えて、2018年12月には、金融安定理事会※5 により設置された「気候関連財務情報開示タスクフォース」提言への賛同を、日本の食品会社として初めて表明しました。
商品をお届けするために必要な容器においても様々な取り組みを行い、PETボトルにおける再生ペット素材の利用(ボトルtoボトル)を継続・拡大するとともに、紙容器へのFSC認証紙の採用を拡大しています。特に、FSC認証紙ついては、2020年末までに6缶パック、ギフト箱、紙パック、製品用段ボール箱をすべてFSC認証紙にすることを目指す野心的な「行動計画」を策定し取り組んでいます。既に6缶パック、ギフト箱で100%を達成し、紙パックや製品用段ボールにおいても高いレベルでFSC認証紙に切り替えています。お客様には、持続可能な紙を使う必要性をご理解いただく目的で、FSC認証ラベルを積極的に表示するようにしています。
※5 金融安定理事会=世界主要国・地域の中央銀行、金融監督当局、財務省などの代表が参加する国際機関
③ -ⅱ 「キリン・スクール・チャレンジ」が第8回「キャリア教育アワード」奨励賞を受賞しました。
キリンが2014年から行っている中高生向けワークショップ「キリン・スクール・チャレンジ」が、経済産業省が主催する第8回「キャリア教育アワード」大企業の部で奨励賞を受賞しました。2018年1月11日(木)には、国立オリンピック記念青少年総合センターで表彰式が行われました。
「キリン・スクール・チャレンジ」は、「つながっている、私たちと世界」をテーマとして、「こども国連環境会議推進協会」と共に2014年12月から共催しています。現在および将来の消費者として、ともに飲料に関わる社会的課題を解決していく中心となっていく中高生に対して、「豊かな地球のめぐみを将来につないでいく」ために、どうすれば良いかを、中高生が議論して考え、同世代に伝えていくプログラムです。
2018年は、キリンが環境面で実施している持続可能な農園認証制度・森林認証制度の普及や取得支援、容器包装のリサイクルなどをテーマとして、3月、6月、8月、11月に計8回開催しました。
2019年4月1日
キリンホールディングス株式会社 代表取締役社長
2017年フォローアップ
理念
1. 食と健康の領域で、情熱をもって真摯にお客様に寄りそい、一緒になって幸せな未来をめざします。そして、技術に立脚した品質本位のものづくりを通じて、人々の健康で心豊かな生活に貢献します。
2. 安全で安心いただける商品・サービスを提供し、お客様の声を大切にして満足度の向上を図り、信頼される企業をめざします。
3. 社会と共有できる価値の創造(CSV※)という経営方針のもと、「健康」「地域社会」「環境」という3つの社会課題の解決に主体的に取り組むことで、お客様の幸せに貢献します。
※ CSV=Creating Shared Value
取組方針
1.常にお客様の立場に立って考えるという企業風土の醸成
① お客様本位、お客様満足が第一であるという経営トップの考え方を、従業員との直接対話等を通じて社内への浸透を図ります。
② お客様が価値を認めご満足いただける商品・サービスを提供できるための社内研修を実施します。
2017年 主な取組・成果
①「お客様本位」の浸透と実践に向けて
創業以来の姿勢である「お客様本位」の考え方、お客様や社会の課題を解決していくことの重要性を“社長メッセージ”として、キリングループ全体への社内報や社内イントラネットにて発信しています。また、経営陣がグループ各社の全国39事業所を巡回し、従業員との直接対話を通じて浸透を図りました。
②社内研修の実施
お客様を起点にして考えるマーケティングフレームを構築し、その浸透と実践に向けた勉強会を全国27事業所にて開催しました。
お客様からのお申出に対する営業担当者の応対品質の向上を図るため、基本的スキルを学ぶオンライン研修とお客様相談室員が講師となる集合研修を全国26の営業拠点にて、のべ53回開催しました。
2.お客様の安心につながる情報の適切な開示
① 適正飲酒の啓発活動を継続的に行っていきます。
② 商品・サービスにかかわる品質情報のコミュニケーションを充実させることで、安心感や信頼感の向上につなげていきます。
2017年 主な取組・成果
①適正飲酒啓発への取組
アルコール0.00%のノンアルコール・ビールテイスト飲料「キリン零ICHI(ゼロイチ)」を通じ、全国でハンドルキーパー運動※1 を支援し、飲酒運転の根絶に向けた活動を推進しています。
2018年1月、新成人向けに、工場所在地を中心に全国12か所の成人式会場にて啓発リーフレットを配布し、アルコールパッチテスト※2 で自身のアルコール体質の確認を促したり、式典に登壇して講演を行うなど、適正飲酒に向けた様々な活動を実施しました。さらには“大人な飲み方”を学んでいただくために、キリンウェブサイトにてSlow Drink(スロードリンク)※3 のコンセプトを紹介していきます。
※1 ハンドルキーパー運動=自動車で飲食店に来て飲酒する場合、お酒を飲まない人(ハンドルキーパー)を決めることで、飲酒運転を防止しようとする運動です。
※2 アルコールパッチテスト=アルコール体質を確認するためのパッチテストのこと。
※3 Slow Drink(スロードリンク)=ゆっくりと適正に飲むことで、お酒とともに、より豊かで楽しい人生を送ってほしいというキリンの願い。
②WEBでの開示情報の拡充
キリンウェブサイト内の「WEB品質保証室」では、キリン商品の品質情報をスマートフォンなどで手軽に確認できるサービスを提供しています。
2017年度には、ソフトドリンクについて、原材料名、アレルギー、栄養成分などお客様の健康ニーズにあわせて商品を検索できる機能を追加しました。
3.お客様の声を活かす仕組みづくり
お客様からいただいた貴重な声を全従業員に共有し、より良い商品・サービスの提供に活かしていきます。
2017年 主な取組・成果
お客様の声への対応と共有
お客様相談室では、ご連絡を受けた時点で、その内容を情報管理システムに入力し、社内の各関連部門と連携しながら、年間約75,000件のお問い合わせやご意見、ご指摘※4 に、迅速かつ丁寧に対応しています。また、全国の工場において、工場見学時にいただくご意見やご指摘も同様に、情報管理システムに入力し、より良い商品・サービスの提供に活かしています。
寄せられた声は、翌日までに「日報」として社内共有する他、「週報」、「月報」、「四半期報」、「トピックス」等のレポートを発信するとともに、お客様相談室の社内ポータルサイトで常時掲載し、全従業員に共有しています。
※4 ご指摘=商品やサービスに対するお客様のご不満が形となって現れたもののこと。
お客様の声を改善につなぐ仕組み
お客様から寄せられたご意見やご要望を取り入れ、商品やサービスの開発、改善、充実を図るために、お客様相談室と研究開発、製造、販売、企画などの関連部門が集まる“改善ミーティング”を毎月実施し、改善につなげています。
4.社会課題の解決に資する商品・サービスの開発・提供(CSVの推進)
① お客様の健康増進につながる商品・サービス・事業を創造します。
② 事業活動を通じた地域活性化や、サプライチェーンの持続可能性強化により、地域社会へ貢献します。
③ 事業活動における環境負荷軽減の取り組みを進めていきます。
2017年 主な取組・成果
①お客様の健康増進につながる商品、サービス、事業の創造
キリン、小岩井乳業、協和発酵バイオの3社により、キリンの独自素材“プラズマ乳酸菌”を配合した商品として、各社の強みを結集させたグループ初の統一ブランド「iMUSE(イミューズ)」を立ち上げました。
カフェインをとることができないお客様にも安心して楽しめる「生茶 デカフェ」「午後の紅茶 ストレートティー デカフェ」、また、ストレス・疲労感軽減・快眠に対応した機能性表示食品の「キリン サプリ」を発売するなど、お客様の健やかで快適な毎日に向けた商品をご提供しご好評をいただいています。
②事業活動を通じた地域活性化、サプライチェーンの持続可能性強化による地域社会への貢献
地元の誇りを美味しさに変えた47都道府県の一番搾りを、地元のお客様ととことん語り合ってつくることで、日本全国をますます盛り上げてきました。2018年も、9工場の一番搾りとして継続してまいります。
年々減少する“ビールの魂”と言われる原材料「ホップ」の国内での生産を継続するため、行政、生産者、地域の皆様と共に、生産地の活性化に向けた取り組みを継続して行っております。
③事業活動における環境負荷軽減の取り組み
子どもたちの世代に美しい地球を残すため、様々な取り組みを進めてきました。
「グローバルでのキリングループのバリューチェーン全体のCO2排出量を、2050年までに1990年比で半減する」長期の目標達成に向けて、2017年3月に、企業活動などで直接排出するCO2などの温室効果ガスおよびバリューチェーンで排出される温室効果ガスを、2030年までにそれぞれ2015年比30%削減する新たな中期削減目標を設定しました。この削減目標は、多くの国際的な機関やNGOが共同で立ち上げたイニシアチブである「Science Based Targets」より、産業革命前からの気温上昇2℃未満に抑えるための科学的根拠に基づいた温室効果ガス排出量削減目標として、日本の食品・飲料業界として初めて承認されています。
商品をお届けするために必要な容器でも様々な取り組みを行い、PETボトルにおける再生ペット素材の利用(ボトルtoボトル)を継続・拡大するとともに、紙容器へのFSC認証紙の採用を拡大していきます。特に、FSC認証紙ついては、2017年末までに6缶パックを、さらに2020年末までにギフト箱、紙パック、製品用段ボール箱をすべてFSC認証紙にすることを目指す野心的な「行動計画」を策定し、実行しています。
2018年3月26日
キリン株式会社 代表取締役社長