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STORY

ひとびとの

Wellbeing and Happinessのために、

ひとびとのWellbeing and Happinessのために、

キリンだけができること。

Special Movie

健康領域 新事業

2017年8月にデビューした「iMUSE」ブランド。定説をくつがえすキリンの大発見「プラズマ乳酸菌」をフィーチャーした、まったく新しいラインナップだ。25年ぶりに生まれた新規事業の専門部隊や、飲料・医薬・バイオ、グループを横断した新たなアプローチなど、これまでになく詰め込まれた挑戦の数々。その一方で根底に流れる、変わることのないキリンの哲学。それがぴたりと重なって、はじめて生み出せる、健康へのかつてない価値がある。

※内容・登場社員の所属は取材当時

iMUSE
事業責任者

佐野 環Tamaki Sano

キリンホールディングス株式会社
ヘルスサイエンス事業部 部長

iMUSE
営業担当

若井 晋平Shinpei Wakai

キリンホールディングス株式会社
ヘルスサイエンス事業部

プラズマ乳酸菌
研究

辻 亮平Ryohei Tsuji

キリンホールディングス株式会社
R&D本部健康技術研究所

25年間の空白を破って。

 事業創造部。キリンの100年後を見据え、新規事業創造を主なミッションとして2016年4月に発足したばかりの部署だ。その部長就任を打診された時、佐野は一度、断りかけている。「ネタ探しまでは楽しい。けれどいざ事業化しようとすれば、膨大なコストと折衝が必要になる。それでいて成功する保証はない。果たして自分にやり切れるだろうか」。佐野には数々の実績がある。いまやKIRINの看板ブランドのひとつである「氷結」も、佐野がチームの一員として世に送り出したものだ。その佐野でさえ慎重にならざるを得ないほど、新規事業の立ち上げとはタフなミッションなのだ。
 最終的に佐野の背中を押したのは、キリンホールディングスの社長である磯崎功典の言葉だった。「大変さはよくわかっている。けれど、いまのキリンには何よりも必要なことだ。どうか最後までやり抜いてほしい」。実は、25年前に事業開発のミッションを負い、また、自身の立ち上げた事業をたたんだのは磯崎その人である。事業をつくる苦労も、身を切るようにしてそれを終わらせる辛さも、磯崎はよく知っている。だからこそ言葉に重みがあった。並々ならぬ決意も感じ取ることができた。

新しさだけが、新事業なのか。

 部長に就任すると、佐野はさっそくテーマ探しに取りかかった。「ジム経営はどうだろう」「健康情報サービスに進出してみては」「在宅の方をサポートする新規サービスはどうか」。メンバーからはキリンがやったことがないことをやりたい、といくつものアイデアが寄せられた。それぞれに光る部分を認めつつも、佐野は悩んでいた。「新規事業とは、何もかもが新しくなければいけないのだろうか」。それが佐野の抱いた疑問だった。「これまでの事業や哲学を踏襲したものであっても、もたらせる価値さえ新しければ、それは新規事業になりえるのではないか」。
 佐野は自分の入社動機を思い出した。たくさんの人が日常的に口にし、安心して一人ひとりが身体に摂りいれられるものをつくる。思えば、食品を扱うということほど大きな期待と責任をともなう仕事はない。その期待に応え続けるには、我々が強みとしている食に関わることではないか。ただ、この食の分野で新たな価値を加え、開発しなくてはならない。その時、佐野が「これだ」と思ったのが、キリンの大発見といえる「プラズマ乳酸菌」だった。

あるはずのなかった乳酸菌。

 プラズマ乳酸菌とは、キリン・小岩井乳業・協和発酵バイオが共同研究を行なっている乳酸菌だ。プラズマサイトイド樹状細胞から名付けられている。プラズマサイトイド樹状細胞は身体の中にほんのわずかしか存在しないが、非常に重要な役割を果たす。これまで、あるはずがないと言われていたこの乳酸菌を、キリンは2年間にわたって探し続け、常識をくつがえす発見にたどりついたのだ。
 キリンの研究者は社内外の研究機関と共に研究を重ね、サイエンスに裏打ちされたその独自の価値を再度見直すことから始めた。佐野はこのサイエンスの価値をお客様に届けるべく、新たなブランドのもとで大々的にキリンの健康への取り組みをスタートさせようと考えていた。

広告からは、こぼれ落ちてしまうもの。

 プラズマ乳酸菌の研究者である辻は、佐野の方針に喜びつつも、高い壁を予感していた。その壁とは「わかりにくさ」だと辻は言う。乳酸菌市場にはすでに多くの商品がひしめいている。その中にあって、プラズマ乳酸菌が画期的な発見であることはまちがいない。
 しかし、「石橋を叩きすぎて壊すほど慎重に」エビデンスを集めても、それを世の中に広めるのは簡単ではない。たとえば広告での効果効能表現は、薬機法や景表法、健増法など多くの法律の制限を受ける。科学的にプラズマ乳酸菌単体のエビデンスを発表することはできるが、商品ではその効果を標榜してはならないし、事実、そのような発表は一切していない。結果として、先行品との違いが見えづらくなってしまう。「これまでの販促手法にとらわれていては、プラズマ乳酸菌の価値を正しく伝えることなどできない」。
 そこで浮上したのが、研究を理解いただける専門家へのアプローチだった。プラズマ乳酸菌のユニークさは専門家であるほど理解が早いため、その飛び抜けた価値を広く正しく世の中に発信できるのではないか。
 辻は学会へと出かけることにした。そこに辻とともに乗り込んだのが、営業担当の若井だった。

プラズマ乳酸菌

プラズマ乳酸菌

キリン・小岩井乳業・協和発酵バイオが共同研究を行なっている乳酸菌。プラズマサイトイド樹状細胞から名付けられている。プラズマサイトイド樹状細胞は身体の中にほんのわずかしか存在しないが、非常に重要な役割を果たす。

ルールがないことが、ルール。

 若井は、社内公募で事業創造部に加わったメンバーだ。もともとは酒類の営業担当。そこでは新規開拓全国1位という圧倒的な成果を上げている。「ここでできることは、やりきった」。新たなチャレンジの舞台を探しはじめた矢先に、事業創造部のことを知った。佐野が部長就任をためらったのとは対照的に、若井にはひとかけらの迷いもなかった。「自分が行けば必ず成功する。成功させてみせる」。実績に裏打ちされた自信だ。そんな若井に、佐野は「ゴールだけを共有」し、あとはあえて指示しなかった。「なぜ新規事業をやるのか。なぜプラズマ乳酸菌なのか。その『WHY』さえ共有できていれば、何をしたっていい。ルールがないことが、事業創造部のルール」。
 佐野の期待に応えるように、若井はいきいきと活動しはじめた。まずは、この価値を理解してもらえるであろう専門家にアプローチする。日本各地で開かれている学会から、これはというものをピックアップして、セミナー開催やブース出展を行う。その隣には辻の姿もあった。専門知識を提供するのが辻で、それを最終的に一般の方までつなげるのが若井。はじめはそんな役割分担だったのだが、出張を重ねるごとにだんだんその垣根が消えていった。若井は辻の知識を、辻は若井のコミュニケーションスキルを、盗みあうように自分のものにした。それらの地道な活動も功を奏して、プラズマ乳酸菌には予想をはるかに超えた反響が寄せられた。「もっと詳しく知りたい」。「勉強会を開いてくれないか」。押し寄せる声に応えて、若井はこれまで以上に慌ただしく、日本中の専門機関を行脚することになった。

かつてない商品。かつてないチャネル。

 専門家へのアプローチは、商品開発にも思わぬ変化をもたらした。新たなサプリメント「iMUSE professional」の開発につながったのだ。総合病院、クリニックや調剤薬局という、これまでにない販売チャネルに挑む商品。その誕生には、もちろん若井の活躍が深く関わっている。「あくまでチームでつくりあげたもの。自分ひとりの力じゃない」。そう話すものの、若井の顔からは努力の痕と自信がにじみ出ている。絶好調の受注状況を見ながら、若井は「iMUSE professional」を、やがて100億円の事業に育てたいと意気込む。キリンとして、このジャンルでは前代未聞といっていい数字。それでも若井が突き進む理由はふたつある。「ほんとうに価値のある商品を広げることで、健康食品という分野そのものをよくしたい。そして、『キリンといえば健康』というイメージを定着させたい」。
 辻もまた、iMUSEブランドが切り拓いた可能性に大きな期待を寄せている。特に注目しているのは、カルビー株式会社との提携によって生まれた「ぽいっと!」。プラズマ乳酸菌入りのポテトチップスだ。キリンの研究者にとって、自分の研究を世に出すための新しい手法になりえると言う。「どんなに優れた研究成果も、これまではキリンの主力商品である飲みものとして商品化できなければ世の中に届けにくかった。これがキリンの強みでもあり、弱みでもあると思っていました。こういったコラボが増えれば、新しい素材を見つけたときに、飲みものが難しいなら『じゃあアメにしようか』『ガムにしようか』と、道がぐんと広がる。思う存分、研究に打ち込めることと、それを人々のふだんに届けられること。それこそが、キリンで仕事をする何よりのうれしさだから」。

その商品は、幸せをつくれるか。

 カルビー株式会社と提携するきっかけをつくったのは、ほかでもない部長の佐野である。氷結開発当時、お客様の生活シーンで氷結と合うのはポテトチップスと合わせてゆったり楽しんでいただくことだと考え、カルビーの開発担当者にコラボレーションをもちかけた。そんなお客様の飲用シーンへの気づきからはじまった縁だ。佐野はもともと、まずシーンを描くことから企画をはじめる。「その商品を、たくさんの人が手に取っている姿。笑顔になっている姿。大きすぎる話かもしれないけれど、その商品があることで、ちょっと幸せに、ちょっと平和になった世界がイメージできるかどうか。そうでなければ企画はうまくいかない。逆にはっきりとイメージできたなら、どんなに反対されたとしても挑戦する価値はある」。2017年の夏から、つぎつぎに発売されているiMUSEブランドの商品たち。旧商品との比較ができるアイテムは、じつに3倍もの売上という大ヒットを記録している。

iMUSEイミューズ

iMUSEイミューズ

ヨーグルト、飲料、サプリメントなど、プラズマ乳酸菌を配合した商品ラインナップで展開される新ブランド。キリングループのCSV活動における重点課題のひとつである「健康」への取り組みを強化するものとして誕生した。2017年8月より、各商品を順次発売している。

佐野 環Tamaki Sano

キリンホールディングス株式会社
ヘルスサイエンス事業部 部長

1994年入社。営業、マーケティング部を経て、2008年より海外留学。MBAを取得して帰国後、戦略企画部に所属。その後オーストラリアに渡り、100%子会社であるLion Dairy and Drinks(旧National Foods Limited)にてInternational Innovation Managerを務めた。2016年より現職。女性部長職としては最年少である。社内では「氷結の母」としても知られている。

若井 晋平Shinpei Wakai

キリンホールディングス株式会社
ヘルスサイエンス事業部

2010年入社。キリンホールディングス法務部にて、国内契約・商標権に関わる業務を手がける。実は、「プラズマ乳酸菌」の商標管理も担当していた。加えて、当時ブランド戦略部に所属していた佐野とも一緒に仕事をしている。その後、営業に配属となり、抜群の好成績を残してから満を持して現部署へ。ちなみに、前部署では飲食店向けにビールの営業をしていたが、本人はほとんどお酒が飲めない。

辻 亮平Ryohei Tsuji

キリンホールディングス株式会社
R&D本部健康技術研究所

2008年入社。北陸工場での研修を経て、同年7月にフロンティア技術研究所(現・基盤技術研究所)に配属され、免疫に関わる研究に従事。2011年から4年間、キリンビバレッジへの出向や飲料技術研究所において、茶系飲料を含めた飲料の技術開発を行った。2015年より現職。プライベートではキリングループで結成されているオーケストラ団体でオーボエを担当し、多くのグループ会社のメンバーと交流を持っている。

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