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R&D部門のご紹介

研究者メッセージ

第一線で活躍する研究開発者たちは、どのような課題に取り組み、どのような成果を手にしているのでしょう。
仕事の内容とキリンならではのやりがい、今後の目標などを聞きました。

酒類技術研究所 太田 拓

酵母・発酵技術の
専門性を高め、
日本品質のビールを世界へ

約1,100株もの酵母の中から、新たな可能性を見つけ出す

酒類技術研究所では、ビール類やRTDを中心に、新しい価値をもつ酒類を生み出すための技術開発を行っており、私はその中で酵母・発酵に関する技術開発を担当しています。酵母は糖分をアルコールに変える働きをする微生物で、味や香り成分の生成にも大きな影響を及ぼすなど、お酒造りにとってとても重要な役割を担っています。キリンが保有する約1,100株の酵母から、新商品の開発につながる有用酵母を探索したり、選抜した酵母のさらなる育種を行うことが私の主な業務です。また、それら有用酵母を実用化するための技術開発も行っています。
酵母は種類によってそれぞれ特徴が異なり、使用する酵母によってビールの味や香りは大きく変わります。また、同じ酵母を使用しても発酵温度などの条件によって香味が変化します。新商品を開発するときには、商品コンセプトに近い香味を生み出す酵母を探し、試行錯誤しながらいく通りもの試作をしてきます。最適な酵母や発酵条件を発見したときには、喜びもひとしおです。

困難な課題を解決できたのは、キリンの研究所だから

ビール酵母の研究に携わり、約5年。半世紀以上も前から業界内でも課題であったビール酵母の交雑育種技術の開発に取り組み、成功に導くことができました。交雑育種は、イネやサラブレッドなどのさまざまな生物の品種改良に使われている有効な育種技術です。しかし、ビール酵母の中で最も頻繁に用いられる下面発酵酵母では、交雑育種は難しく、新しい酵母の開発方法はごく限られていました。この技術開発により、ビール酵母や清酒酵母、ワイン酵母などさまざまな醸造酵母を掛け合わせて、世の中にない新しい酵母が開発できるようになりました。交雑育種技術の開発の難易度は非常に高く、開発を始めた頃は、思うような結果が得られず落ち込んだこともありました。それでも諦めずに研究に取り組めたのは、蓄積された豊富な知見や技術を持った先輩方の支えがあったからこそだと思います。また、思いついたアイデアをすぐに実行できる設備環境が整っているキリンの研究所だからこそ、集中して研究に取り組むことができました。

お客様を感動させる商品を創り出す

技術開発は、新しい価値を持つ商品を生み出すための中間地点に過ぎません。私たちがつくり出すものは技術だけではなく、「お客様を感動させる商品」であり「新しい飲料文化」だということを意識しながら日々の業務に取り組んでいます。どんなに優れた革新的な技術でも、それが感動や価値につながらなければ意味がありません。いつも、お客様が商品を手に取って飲むシーンを思い描き、喜ぶ顔を浮かべることでモチベーションも高めています。
また、研究所で開発を行う上で専門性を磨くことはもちろん大切ですが、限られた分野の知識、技術から斬新なアイデアや商品を生むには限界もあります。キリンでは、5つの研究所(基盤技術研究所・酒類技術研究所・健康技術研究所・飲料技術研究所・パッケージング技術研究所)がすぐに協同できる体制が整っているため、アイデアのクロスオーバーができ、これが研究開発の推進力にもなっています。

技術シーズから、誰にも真似できない商品をつくりたい

近年、飲料や酒類を取り巻く環境が急速に変化し、私たちの研究や商品開発においても、変化への対応はもとより、これから起きるであろう変化への先取りが必要です。これをチャンスと捉え、開発した技術シーズから、飲料文化を変えるような商品や、飲んでいてワクワクするような付加価値のあるユニークな商品を開発し、ビールや酒類の楽しさをお客様に伝えることが目標です。また、世界のビール市場の中で日本のビールの確固たるポジションを築き、高品質のビールを世界にアピールしたいと思っています。そのために、酵母・発酵分野において社内外で認められる高い専門性を養い、誰にも真似のできない技術と新価値を生み出せる人材になれるよう研鑽を積んでいきたいと思います。

  • 注) 組織名・役職名は、掲載当時のものです。(2015年6月)

プロフィール

太田 拓(おおた たく)

キリン株式会社 R&D本部 酒類技術研究所

2010年入社。キリンホールディングス(株)フロンティア技術研究所(当時)にてビール酵母の研究に携わる。2011年より2年間、キリンビール(株)酒類技術開発センター(当時)での研究業務を経て、2013年キリン(株)酒類技術研究所にて、下面発酵酵母の交雑育種技術の開発に着手、2014年に世界で初めて成功。現在、新酵母の実用化に向けた技術開発を行っている。

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