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[食領域]

~全工場展開に向けて、横浜工場・滋賀工場でも展開開始~

AIを活用した濾過計画システムを、キリンビール3工場で展開

~システム導入前に比べ、3工場で年間最大約2,500時間※1の時間創出を実現し、生産性向上に貢献~

  • 研究・技術

2020年1月30日

キリンビール株式会社

キリンビール株式会社(代表取締役社長 布施孝之)は、ビール類を製造する醸造工程において、AIを活用して最適な濾過計画を立案するシステムを株式会社NTTデータ(代表取締役社長 本間洋)と共同で開発し、2019年にキリンビール福岡工場(工場長 中居隆幸)で運用を開始しました。今回、このシステムを標準化し、2020年1月からキリンビール横浜工場(工場長 神崎夕紀)、キリンビール滋賀工場(工場長 玉置貴一)にて試運用を開始し、4月から本格稼働する予定です。2020年中には、キリンビール全9工場での展開を予定しています。

「濾過計画業務」は熟練者の知見に頼る部分が多く、さまざまな条件を勘案しながら立案するものです。今回、横浜工場・滋賀工場で導入する「濾過計画システム」は、2019年に福岡工場で導入したシステムをベースに、NTTデータ社と協同して各工場熟練者へヒアリングを行うことでさまざまな制約を洗い出し、制約プログラミング技術※2を活用することで、熟練者の知見を顕在化させ、標準化したものです。
福岡工場では、2019年のシステム導入により、熟練者が1回につき最大6.5時間程度かけていた「濾過計画業務」を最短55分に短縮しました。同工場では、濾過計画システムの運用精度を高めることでさらなる効果の創出を目指します。また福岡工場に加え、今回同システムを導入する横浜工場・滋賀工場を合わせた3工場計では、システム導入前に比べ、年間最大約2,500時間※1の時間創出を見込んでいます。各工場では創出された時間でさらなる品質向上に向けた取り組みや、熟練者からの技術伝承、若手の育成などを進め、高い品質管理レベルの製造体制を維持します。

  • ※1 福岡工場はシステム導入前の2018年、横浜工場・滋賀工場は2019年に濾過計画業務にかかった時間から削減時間を算出
  • ※2 問題に対する制約条件を満たす答えをコンピューターで効率よく答を見つける技法

キリンビールとNTTデータは、AIやIoTを活用したさまざまな取り組みによって生産性を向上させ、働き方改革を推進するとともに、より高品質なモノづくりを実現します。

システム概要

1.概要
ビール類を濾過する工程の「濾過計画業務」をAIによって自動化したシステムです。
当システムの導入により、キリンビール福岡工場では、今まで1回あたり最大6.5時間かかっていた作業を最短で55分に短縮しました。今回、同システムを標準化してキリンビール横浜工場・滋賀工場に展開し、3工場計でシステム導入前に比べ、年間で最大約2,500時間の時間創出を見込んでいます。
2.投資額
約5,000万円
3.稼働開始時期
横浜工場・滋賀工場で2020年1月に試運用開始、4月に本格稼働予定。
4.濾過計画業務イメージ

キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します。

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