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[食領域]

2020年 キリンビバレッジ事業方針

~CSV※1の実践を軸に成長による利益創出を実現~

  • IR

2020年1月23日

キリンビバレッジ株式会社

キリンビバレッジ株式会社(社長 堀口英樹)は、2020年事業方針のビジョンを「CSVの実践を軸とした成長による利益創出」と掲げ、2019 -2021年中期経営計画(2019年中計)の2年目となる2020年のスタートを切りました。当社ならではのCSVの実践を進めることで、社会と共に歩みながら、「成長による利益創出」を実現します。

  • ※1 Creating Shared Valueの略。お客様や社会と共有できる価値の創造

1.2019年の振り返り

2019年の清涼飲料市場は、大型容器の価格改定や7月の天候不順の影響などにより、前年比-2%程度となりました。厳しい市場環境の中で、当社は、2019年中計のビジョンとして掲げた「成長による利益創出」に向け、「強固なブランド体系の構築」と「事業基盤の強化」を推進することで、前年比+1%を達成し、2年連続で過去最高の販売数量を記録しました。
「強固なブランド体系の構築」においては、統合マーケティングの実践により既存ブランド「キリン 午後の紅茶」「キリン ファイア」の強化が大きく進展しました。「午後の紅茶」は、2019年3月に発売した「午後の紅茶 ザ・マイスターズ ミルクティー」、6月にリニューアルした「午後の紅茶 おいしい無糖」の好調により、販売数量が拡大し、過去最高となる5,540万ケースを記録しました。2019年に20周年を迎えた「ファイア」については、2019年4月に発売した大容量のペットボトルコーヒー「ファイア ワンデイ ブラック」が年間7,200万本を突破し、お客様から多くの支持を得たことで、前年比+4%と拡大しました。
また、2019年よりブランド横断で取り組んだ「無糖・健康領域」についても成果が得られました。無糖領域においては「午後の紅茶 おいしい無糖」「ファイア」のブラックカテゴリーを中心に前年比+9%と大きく伸長しました。
「事業基盤の強化」では、持続可能なSCM※2の実行を目指し「キリンゲートウェイ」「門前倉庫」といった新たな取り組みを開始して最盛期における在庫水準を増強したほか、ペットボトルリサイクルの取り組みでは「生茶デカフェ」でR100ペットボトル※3を採用するなど、着実に進歩しました。

  • ※2 サプライ・チェーン・マネジメント(Supply Chain Management)の略で、原材料の調達、工場での生産、商品の需給・物流の供給連鎖を効率よく構築し管理することを指す
  • ※3 再生ペット樹脂を100%使用したペットボトル

2019年 キリンビバレッジ販売実績

2019年 実績 増減率
清涼飲料合計 2億3,410万箱 +1%
午後の紅茶 5,540万箱 +9%
生茶 2,850万箱 -3%
ファイア 2,310万箱 +4%

2.2020年事業方針

2020年は、「CSVの実践を軸とした成長による利益創出」をビジョンに掲げ、中長期の成長基盤を構築していきます。2020年の清涼飲料市場は、前年並みに推移すると見込まれています。また、近年企業に求められる健康や環境配慮の水準が急速に高まる中で、2020年は2019年の戦略フレームはそのままに、CSV経営を活動の基盤とし、「健康」と「環境」領域に積極的に取り組みます。

2020年キリンビバレッジ事業方針

2020年事業方針ビジョン「CSVの実践を軸とした成長による利益創出」の実現

戦略内容
  1. 戦略の幹①強固なブランド体系の構築
    • ブランドポートフォリオ戦略のさらなる強化 -「午後の紅茶」「生茶」に資源を集中
    • 「摂りすぎない健康(無糖・低糖)」「プラスの健康」カテゴリーの拡売
  2. 戦略の幹②将来への種まき
    • 健康チャレンジ -新たなビジネスモデル・新素材の価値提案、ファンケルとの協業の推進
    • 海外チャレンジ -アジアを中心とした輸出エリアの拡大
  3. 戦略の幹③事業基盤の強化
    • 持続可能な物流体制の再構築-運びやすい生産体制への進化、「門前倉庫」の取り組みのさらなる推進
    • キリングループ プラスチックポリシー「2027年までに日本国内におけるPET樹脂使用量の50%をリサイクル樹脂に」の実現に向けた取り組みの推進

「強固なブランド体系の構築」では、ブランドポートフォリオ戦略のさらなる強化に向けて、「午後の紅茶」「生茶」に資源を集中していきます。また、CSVの重点課題「健康」領域において、ブランドを横断して「摂りすぎない健康(無糖・低糖)」「プラスの健康」カテゴリーを強化します。「摂りすぎない健康」カテゴリーのうち無糖飲料と、キリングループの独自素材「プラズマ乳酸菌」を活用した商品のほか、特定保健用食品・機能性表示食品などを含む「プラスの健康」カテゴリーそれぞれで、2021年までに2018年比で+15%の販売数量を目指し、当社ならではの健康を基軸にした価値創造を行います。
「将来への種まき」として、新たな領域にも積極的に挑戦します。「健康チャレンジ」では、2019年より全国展開を開始した、オフィスに野菜と果物をブレンドしたスムージーと、健康セミナーをお届けする法人向け新サービス「KIRIN naturals(キリン ナチュラルズ)」に継続して取り組みます。他にも、新たなビジネスモデルや、新素材の価値提案を推進します。また、2019年8月にキリンホールディングスと資本業務提携した株式会社ファンケルとの協業も推進します。
「事業基盤の強化」では、持続可能な物流体制の再構築を目指します。消費地近郊に生産拠点を設けることで運びやすい生産体制へと進化させ、「門前倉庫」の取り組みを引き続き推進することで、長距離輸送・トラック台数の削減に努めます。
また、キリングループ プラスチックポリシーで掲げる「2027年までに日本国内におけるPET樹脂使用量の50%をリサイクル樹脂に」の実現に向けた取り組みを推進します。リサイクルの素材・新技術の検討など、パートナー企業との連携を強化したプラスチックリサイクル体制の構築を目指します。

3.2020年マーケティング戦略

2020年は「CSVの実践を軸とした成長による利益創出」を目指し、「より明確なブランドポートフォリオ戦略の実践」「強いブランドをてことした『健康領域』への拡張」「パーパス・ブランディング(ブランドの社会的存在意義)の実践」に取り組みます。

2020年の「より明確なブランドポートフォリオ戦略の実践」では、「午後の紅茶」「生茶」ブランドにさらに注力します。

また、2019年より取り組んでいる「パーパス・ブランディングの実践」をさらに推進します。「パーパス・プランディング」は、ブランド・パーパス(ブランドの社会的存在意義)に基づく一貫したマーケティングの実行により、社会とお客様から「共感」を獲得し、ビジネスを成長させるマーケティング手法です。それぞれのブランドについて、お客様から共感いただくことで、「午後の紅茶」や「生茶」などのブランド力をさらに向上させるとともに、販売増を目指します。

「摂りすぎない健康」カテゴリーでは、「午後の紅茶」「生茶」ブランドを中心に無糖・低糖飲料の展開に取り組み「健康領域」への拡張を図ります。「午後の紅茶」では、”甘すぎない微糖”をうたう「午後の紅茶 ザ・マイスターズ」シリーズから第2弾となる「午後の紅茶 ザ・マイスターズ オレンジティー」を3月17日(火)に新発売します。また、「午後の紅茶 おいしい無糖」はウィズフード訴求を継続して行い、食事に合う無糖茶のポジションを確立させます。
無糖飲料の主軸で発売20周年を迎える「生茶」ブランドでは、「生茶」の「生」に着目し、甘みと香りが豊かに進化して、3月3日(火)にリニューアル発売し、「生茶デカフェ」とともにブランドを強化していきます。
「プラスの健康」カテゴリーでは、キリングループの独自素材「プラズマ乳酸菌」を活用した「iMUSE 水」を1月14日(火)より新発売し、既存の「iMUSE レモンと乳酸菌」とあわせて「iMUSE」ブランドのさらなる育成に取り組みます。

2020年 キリンビバレッジ販売目標

2020年 販売目標 増減率
清涼飲料合計 2億3,410万箱 ±0%
午後の紅茶 5,580万箱 +1%
生茶 3,110万箱 +9%

キリングループは、自然と人を見つめるものづくりで、「食と健康」の新たなよろこびを広げ、こころ豊かな社会の実現に貢献します。

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