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[食領域]

「復興応援 キリン絆プロジェクト」福島県における未来につながる取り組みについて

~復興から未来へ。地域創生へのチャレンジ~

  • CSV

2019年3月1日

キリン株式会社

キリン株式会社(社長 磯崎功典)は、東日本大震災の復興支援にキリングループあげて継続的に取り組むべく、2011年7月に「復興応援 キリン絆プロジェクト」を立ち上げ、復興支援活動を進めてきました。当プロジェクトでは、被災地の皆様と一緒に復興に取り組みたいとの思いから「絆を育む」をテーマに、被災地の皆様の“地域社会の絆”や“家族の絆”を一層深めていただくために「地域食文化・食産業の復興支援」「子どもの笑顔づくり支援」「心と体の元気サポート」の3つの幹で一貫した活動を行ってきました。中でも、「地域食文化・食産業の復興支援」では、これまでに90件を超えるプロジェクトが生まれ、事業会社と地元の方々が一体となったまちづくりへと、活動のステージを上げる事例も出ています。そして、当プロジェクトの活動が契機となり、キリングループは2012年にCSV※を経営の根幹に据えることを宣言しました。
復興に向けて課題はまだ多くありますが、特に福島県における、復興から未来へ向けた地域とのチャレンジについて紹介します。

  • Creating Shared Valueの略。お客様や社会と共有できる価値の創造。

福島県における取り組みについて

2017年7月、福島県(県知事 内堀雅雄)とキリン株式会社(社長 磯崎功典)は、福島県の生産者が誇りを持って作りあげてきた農作物・水産物を広く全国の方々に伝える「ふくしまプライド。」の発信と福島県産農林水産物の販路拡大を目的とした連携協定を締結しました。「復興応援 キリン絆プロジェクト」の幹の1つ「地域食文化・食産業の復興支援」として、(1)「ふくしまプライド。」の発信、(2)福島県産農林水産物の販路開拓・拡大、(3)福島県産農林水産物のブランド強化、(4)人材育成の4項目から成っています。この連携協定は、福島県が食品メーカーと締結した初めてのものです。

福島県郡山市「鯉に恋する郡山プロジェクト」

海を持たない郡山市では、古くから鯉の養殖が盛んに行われてきましたが、消費者の食生活の変化などから鯉の消費量は徐々に減少していました。そこへ東日本大震災が起き、さらに事態は深刻化しました。地域の食文化を絶えさせないようにと、生産者や行政、地域が一体となり、鯉ブランドの創生を目的に「鯉に恋する郡山プロジェクト」を立ち上げました。郡山市と県南鯉養殖漁業協同組合が中心となり、「郡山の鯉」の再興のみならず、時代に合った新しいマーケットの創造に取り組んでいます。
キリングループはこのプロジェクトに賛同し、2015年11月から「復興応援 キリン絆プロジェクト」水産業支援の一環として支援を行っています。生産者や行政、地域が協働して新しい鯉料理の開発を行い、地域の学生を巻き込んだプロジェクトロゴデザインの公募、プロジェクトの海外へのアピールなども行いました。その結果、市内飲食店における鯉の取り扱い店舗は、プロジェクト発足前の1店舗から91店舗(2019年1月)と大幅に増加しました。2017年には学校給食に7年ぶりに鯉が復活するなど、「鯉に恋する郡山」ブランドが地域に定着しつつあります。

福島県相馬市「松川浦青ノリ」

福島県の北東部、相馬市に位置する松川浦は波が穏やかなため、海藻や貝類の養殖にも適しており、特に青ノリは松川浦だけで年間生産高全国2位を誇っていました。しかし東日本大震災の津波により、青ノリを育成するためのノリ網2万4千柵含めて養殖施設は破壊されました。
キリングループは、2012年まで「復興応援 キリン絆プロジェクト」の復興支援第1ステージとして、水産業の中でも「養殖業の復興」に取り組み、相馬市松川浦の養殖設備の復旧支援を行いました。
その後、相馬双葉漁業協同組合の皆様の努力により、昨年2018年2月、7年ぶりに青ノリの出荷を再開しました。
キリンビールでは、復活した松川浦の青ノリの応援を目的に、2018年に大手量販チェーンとの協働企画において、東北県内42店で松川浦産の青ノリの取り扱いおよび「一番搾り」6缶パックの景品として採用いただき、お客様に楽しんでいただくことができました。

商品を通じた支援

キリンビール

2013年以降、キリンビールのRTDブランド「氷結®」と福島県は商品を通して連携を重ねてきました。これまで「キリン 氷結®和梨<期間限定>」や「キリン 氷結® 福島産桃<限定出荷>」を発売してきました。昨年2018年12月には、これまで「氷結®」ブランドの開発で培った「白桃」「りんご」「和梨」のおいしさを引き出す技術を凝縮し、福島産の果実だけを使用した「氷結ふくしまポンチ」を発売しました。福島産の果実を使用することで、福島の農業を応援し、フルーツ王国福島の魅力を全国のお客様にお伝えします。

メルシャン

福島県はワイン用ブドウの生産地でもあります。メルシャンでは、1976年から契約栽培農家の皆様とともに、白ワイン用ブドウ品種「シャルドネ」の栽培に取り組んできました。メルシャンでは、「シャトー・メルシャン」などの日本ワインの原料用ブドウの各産地の活動を支援するために、昨年からドネーション企画「日本ワインの未来を応援しよう!」を実施しています。今年も3月1日(金)~5月31日(金)まで実施し、対象商品の売上1本につき10円を、福島県を含む自社管理畑・契約栽培畑がある4県の日本ワインに関する各行政の活動支援に活用します。
福島県の会津美里町では、昨年実施したドネーション企画の支援金を活用し、会津美里振興公社が新商品「会津美里シャルドネ」のラベルデザインを募集しました。全国から応募されたデザインの中から、同町出身のイラストレーターのデザインが採用され、ワインのラベルとなって今年4月に発売される予定です。
また、会津美里町新鶴地区のブドウを使用した「シャトー・メルシャン 新鶴シャルドネ 2017(白)」が、2019年3月から8月まで日本航空(JAL)国際線ファーストクラスにて採用されることが決定しました。フルーツ王国福島の魅力を海外にも発信していきます。

サッカーを通じた支援

公益財団法人日本サッカー協会の協力を得て、2011年9月から岩手県、宮城県、福島県の小学生を対象に、元サッカー日本代表選手によるサッカー教室「JFA・キリン スマイルフィールド」を開催し、スポーツの楽しさ、心の豊かさを伝えてきました。2017年3月までに693校で実施(岩手県114校、宮城県296校、福島県283校)し、約10万人の小学生に参加いただきました。
また、2017年9月からは、より地域に寄り添い、子どもたちだけでなく、会場に集まる“人と人とのつながり”や“絆”の醸成を目的として「JFA・キリン ビッグスマイルフィールド」に進化させ、岩手県、宮城県、福島県の3会場で開催しました。元サッカー日本代表選手を講師に迎え、子どもたちを対象としたサッカー教室をはじめ、来場者の皆様に楽しんでいただけるキックターゲットやキックスピードなどのアトラクションの実施、地域の特産品を使用した振る舞い料理の提供などを通じて地域との絆を深められる場を提供し、約2,000人の方に来場いただきました。2018年はさらに規模を拡大し、9月29日(土)に岩手県大船渡市「赤崎グラウンド」、11月23日(金・祝)に宮城県利府町「ひとめぼれスタジアム宮城」、12月24日(月・祝)に福島県楢葉町「Jヴィレッジ」にて開催し、約3,000人の方に来場いただきました。

キリングループは、「酒類メーカーとしての責任」を果たし、「健康」「地域社会・コミュニティ」「環境」という社会課題に取り組むことで、こころ豊かな社会を実現し、お客様の幸せな未来に貢献します。

<参考>

ニュースリリースに記載されている内容は、報道発表日現在の情報です。お客様がご覧いただいた時点で、情報が変更(生産・販売が終了している場合や、価格、仕様など)されている可能性がありますのであらかじめご了承下さい。

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