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[食領域]

「ASEV 日本ブドウ・ワイン学会 2016年大会」にて「大会発表賞」を受賞

~「圃場の気象条件がメルローのレスベラトロール濃度に及ぼす影響について」~

  • 研究・技術

2016年12月2日

メルシャン株式会社

メルシャン株式会社(社長 横山清)は、キリン株式会社(社長 磯崎功典)のワイン技術研究所と共同で研究した「圃場の気象条件がメルローのレスベラトロール濃度に及ぼす影響について」において、11月25日(金)および26日(土)に山梨大学甲府キャンパス(山梨県甲府市)で開催された「ASEV※1 日本ブドウ・ワイン学会 2016年大会」にて発表し、「大会発表賞」を受賞しました。

  • ※1 American Society For Enology & Viticulture
  • 発表表題
    • 「圃場の気象条件がメルローのレスベラトロール濃度に及ぼす影響について」
  • 研究の概要
    • レスベラトロールは、赤ワインに含まれるポリフェノールの中でも、動脈硬化の予防をはじめとして、さまざまな効果を持つ抗酸化物質として知られています。他国のワインと比べると、シャトー・メルシャンの「メルロー」というブドウ品種を使って醸造されるワインには、レスベラトロールが多く含まれることがわかりました。また、同じ畑内でも、区画の違いによりワイン中のレスベラトロール含量が異なることもわかりました。
      そこで、本研究では、これらのレスベラトロールの高含有化の原因について、ブドウ畑の気象条件という観点から検討しました。メルシャンが保有するマリコヴィンヤード(長野県上田市)に気象計を設置し、気象データを採取しました。気象データとブドウ中のレスベラトロール含量のデータとの相関を調べたところ、レスベラトロール含量は土壌水分と有意な正の相関が確認されました。さらに、レスベラトロールの生合成に関わる遺伝子の発現も土壌水分と連動していることが示唆されました。これらのことより、マリコヴィンヤードのメルローに関して、土壌水分が遺伝子発現を介してレスベラトロールの高含有化に寄与している可能性が示唆されました。
      今後は、レスベラトロールの生成メカニズム解明をさらに進め、新しいワインの価値提案や、ワイン市場の発展に貢献して参ります。
  • 「ASEV 日本ブドウ・ワイン学会(ASEV JAPAN)」と「大会発表賞」について
    • 「ASEV 日本ブドウ・ワイン学会」は、ブドウやワインに関する研究と技術の発展を目指し1984 年に創設されました。研究発表会、シンポジウム、総会の開催、日本ブドウ・ワイン学会誌の発行、セミナーの開催、諸外国との積極的な国際交流などの活動に加え、アメリカ合衆国デイビス市に本部のあるアメリカブドウ・ワイン学会(ASEV)の日本支部として活動しています。
    • 大会発表賞は、研究者・技術者の育成を目的に、若手が発表する全ての口頭発表を大会当日に大会座長が審査し、授与される賞です。
  • 受賞者
    • 上原拓磨※2、山本玲子※2、小林弘憲※3、松尾弘則※3、生駒元※2、高田良二※2
      • ※2 キリン株式会社ワイン技術研究所
      • ※3 メルシャン株式会社シャトー・メルシャン

レスベラトロールについては、他にも外部機関との共同研究なども行っています。

メルシャン株式会社は、ワイン事業スローガン「ワインのおいしい未来をつくる。」のもと、ワインのある豊かな時間を通じて、人と人とのつながりを楽しんでいただけるよう、さまざまな提案を続けていきます。

学会の概要

名称名
ASEV 日本ブドウ・ワイン学会 2016年大会
開催日
2016年11月25日(金)~26日(土)
開催会場
山梨大学甲府キャンパス(山梨県甲府市)

受賞の概要

受賞名
大会発表賞
受賞講演
圃場の気象条件がメルローのレスベラトロール濃度に及ぼす影響について
受賞者
上原拓磨、山本玲子、小林弘憲、松尾弘則、生駒元、高田良二

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