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[食領域]

「キリンビール大学」レポート
2015年 世界主要国のビール生産量

~世界のビール生産量は、アジアが7年連続でトップ~

  • その他

2016年8月10日

キリン株式会社

キリン株式会社(社長 磯崎 功典)では、インターネット上の仮想大学「キリンビール大学」を運営しています。これは、ビールの楽しさ・奥深さをお客様にお伝えすべく2001年7月に開講したもので、おいしいビールの飲み方から、ビールに関する興味深いうんちくまで、さまざまな学部・施設があり、24時間365日通学できます。

今回、世界各国のビール協会などに対して独自に実施したアンケート調査と最新の海外資料に基づき、計171の世界主要国および各地域について、2015年のビール生産量をまとめました。この調査は1974年分から統計開始しています。

トピックス

  • 世界のビール生産量は、約1億8,900万kl(前年比1.1%減)。
  • 地域別では、アジア(前年比1.3%減、構成比33.8%)が7年連続トップ。5位のアフリカ(前年比1.6%増、構成比7.5%)は15年連続で増加。
  • 国別では、中国(前年比4.3%減)が14年連続でトップ、アメリカ(前年比1.4%減)、ブラジル(前年比2.0%減)と続く。日本(前年比0.1%減)は昨年同様の7位。また、上位10カ国では、1974年の統計開始以来、初めてベトナム(前年比20.1%増)がイギリス(前年比0.7%減)を上回りました。

2015年の世界のビール生産量は、前年より約207万kl減(前年比1.1%減)の約1億8,900万klとなりました。東京ドームをジョッキに見立てると、約152杯分(東京ドーム1杯分は約124万kl)に相当します。

1.地域別生産量(表1)
7年連続トップのアジア(前年比1.3%減)は、ベトナム(前年比20.1%増)、インド(前年比2.5%増)が増加しましたが、中国(前年比4.3%減)の影響で減少しました。
5位のアフリカ(前年比1.6%増)は15年連続で増加しています。
2.国別生産量(表2)
中国(前年比4.3%減)が14年連続でトップとなりました。
上位25カ国のうち、10年以上連続で増加している国は、ベトナム(15年連続)、インド(13年連続)の2カ国です。
日本(前年比0.1%減)は昨年同様7位となりました。
3.10年前との比較(表3)
2015年の世界のビール生産量を10年前と比較すると、約2,779万kl(17.3%増)の増加となりました。増加量では中国(約1,235万kl)、ブラジル(約454万kl)、ベトナム(約329万kl)と続き、増加率ではベトナム(3.4倍)、ブラジル(1.5倍)が増加しました。
上位10カ国でみると、ベトナムが24位から8位、11位から25位の間では、フランスが22位から17位、韓国が20位から16位と、順位が上昇しました。

キリングループは、あたらしい飲料文化をお客様と共に創り、人と社会に、もっと元気と潤いをひろげていきます。

注:日本の生産量については、ビール、発泡酒、新ジャンルの合計
前年実績が今年の調査で変更になった国については、変更した数値で前年比を算出している

出典:各国ビール協会などへのアンケート調査(当社が実施したもの)
The Barth Report Hops 2015/2016(BARTH−HAAS GROUP)

(表1)2015年 地域別ビール生産量

地域別ビール生産量と増加率・構成比

  • 日本の生産量に関しては、ビール、発泡酒、新ジャンルの合計
  • 四捨五入のため、合計値が一致しない場合がある

解説

  • 世界的に減少となったが、アフリカのみ増加となった。
  • アジア(前年比1.3%減)は、上位国の中国(前年比4.3%減)はマイナスだったものの、ベトナム(前年比20.1%増)やタイ(前年比6.4%増)が好調で、7年連続トップ。
  • アフリカ(前年比1.6%増)は15年連続で増加。

2015年地域別ビール生産量構成比

(表2)2015年国別ビール生産量

  • 日本の生産量については、ビール・発泡酒・新ジャンルの合計
  • 四捨五入のため、合計値が一致しない場合がある

解説

  • 世界の総生産量は約1億8,900万kl。上位国のマイナスなどが影響し前年比1.1%減となり、2年連続で前年を下回った。
  • 中国(前年比4.3%減)は14年連続でトップとなったが、夏場の天候不順などの影響で2年連続のマイナスとなった。
  • アメリカ(前年比1.4%減)は、生産量はマイナスだが、若年層を中心にクラフトビールの飲用率が拡大し、ビール類におけるクラフトビールの販売構成比が12%となるなど伸張している。
  • ブラジル(前年比2.0%減)は、14年に開催されたサッカーワールドカップ開催の反動や、ビール増税が影響し、減少。
  • ロシア(前年比4.7%減)は、低迷する経済情勢や増税の影響により、昨年に引き続き大幅に減少。08年以降8年連続でマイナス。
  • 日本(前年比0.1%減)は、13年連続で順位に変動は無いものの、最需要期である夏場の天候不順などの影響により微減。

(表3)2015年国別ビール生産量~10年前との比較~

  • 日本の生産量に関しては、ビール、発泡酒、新ジャンルの合計。
  • 空欄は、データ不明箇所。

解説

  • 2015年の世界のビール生産量を10年前と比較すると、増加量は約2,779万kl(17.3%増)となった。増加量が最も多いのは中国(約1,235万kl)、ブラジル(約454万kl)、ベトナム(約329万kl)と続く。

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