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[食領域]

<参考資料>赤ワインに含まれるポリフェノールの一種「レスベラトロール」による
内臓脂肪蓄積抑制のメカニズムを解明

  • 研究・技術

2015年6月26日

メルシャン株式会社

メルシャン株式会社(社長 横山清)は、三重大学大学院医学系研究科との共同研究で、赤ワインに含まれるポリフェノールの一種「レスベラトロール」による、内臓脂肪蓄積抑制のメカニズムを解明しました。この研究成果は「127回 日本薬理学会近畿部会大会」にて、6月26日(金)に発表します。

当社では、赤ワインに含まれる成分として機能が注目されているポリフェノールに関して、長年に渡り研究を行っています。これまで、ポリフェノールの一種である「レスベラトロール」については摂取により抗肥満作用を示すことが報告されていましたが、そのメカニズムは解明されていませんでした。今回、当社と三重大学において、この「レスベラトロール」摂取と内臓脂肪蓄積抑制との関連性について共同研究を行った結果、カロリー制限時と共通する抑制のメカニズムが明らかになりました。
今後も当社は、ワインの成分に関する研究を発展させ、様々な機能を解明していくことで、お客様に新たな価値をお届けしていきます。

  • 研究の概要
    • 肥満モデルのゼブラフィッシュ※の肥満誘導期間中、「レスベラトロール」を含む餌を自由摂取させ、5週間飼育しました。その後、解剖により内臓脂肪を採取し、内臓脂肪細胞の遺伝子の発現変動を解析しました。
    • ※ 生命活動に重要な細胞内シグナル伝達・細胞増殖に関与する遺伝子・タンパク質などにおいて、ヒトとの生物学的類似性が高い。
  • 結果・考察
    • 肥満誘導期間中に「レスベラトロール」を含む餌を摂取したゼブラフィッシュでは、内臓脂肪と血中中性脂肪の増加が抑制されており、「レスベラトロール」には内臓脂肪の蓄積を抑制する効果があることを確認しました。
    • 脂肪の蓄積抑制が見られたゼブラフィッシュの内臓脂肪細胞における遺伝子発現変動を解析したところ、「レスベラトロール」の摂取には、カロリー制限時に共通する遺伝子発現制御の仕組みがあることを発見しました。
    • この結果から、「レスベラトロール」の摂取は、肥満に伴い脂肪細胞で活性化する酵素(ヒストンアセチル基転移酵素、EP300 )を制御し、その活性上昇を正常化することで、内臓脂肪の蓄積抑制と減少につながることが示唆されました。

メルシャン株式会社は、ワイン事業スローガン「ワインのおいしい未来をつくる。」のもと、ワインのある豊かな時間を通じて、人と人とのつながりを楽しんでいただけるよう、様々な提案を続けていきます。

発表の概要

1.発表演題名
レスベラトロールの抗肥満作用のシステムズ薬理学
2.学会名
第127回 日本薬理学会近畿部会大会
3.発表日
2015年6月26日(金)
4.発表場所
長良川国際会議場(岐阜県岐阜市)
5.発表者
三重大学、メルシャン株式会社

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