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KIRIN News Release

<参考資料>ラクトコッカス・ラクティス JCM5805株摂取による冬期の風邪・インフルエンザ様疾患の発症抑制を確認~インフルエンザウイルスを用いた反応性試験により感染防御メカニズムを究明~

  • 研究開発
  • 2013年11月11日
  • キリン株式会社

キリン株式会社(社長 磯崎功典)のR&D本部(本部長 野中淳一)は、小岩井乳業株式会社(社長 布施孝之)と共同で、ラクトコッカス・ラクティスJCM5805株(プラズマ乳酸菌、図1)※1が動物においてインフルエンザウイルス感染防御作用があることを確認していますが※2、このたび、国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター(第5室 山本典生室長)と共同で実施した試験において、JCM5805株(プラズマ乳酸菌)の摂取により、ヒト血液中の免疫細胞のインフルエンザウイルスに対する反応性が高まり、冬期の風邪・インフルエンザ様疾患の発症を抑制することを確認しました。この研究の成果は、11月11日、第61回日本ウイルス学会学術集会で発表します。

  • ※1以後、JCM5805株(プラズマ乳酸菌)と表記
  • ※22012年10月17日発表 「プラズマ乳酸菌のインフルエンザウイルス感染予防作用を確認」

今回の試験では、30歳から59歳までの健康な男女213名を対象に、JCM5805株(プラズマ乳酸菌)を含むヨーグルト飲料および含まないプラセボ飲料を冬期70日間摂取させたところ、プラセボグループの累積風邪罹患者が14名であるのに対し、JCM5805株(プラズマ乳酸菌)グループでは7名でした。症状別の解析においては、JCM5805株(プラズマ乳酸菌)グループでは、「咳」と「熱っぽさ」の発症・悪化が有意に抑制されていることが明らかとなりました(図2)。

試験食摂取後の被験者より血液を採取し、不活化インフルエンザウイルスで刺激した際の免疫応答性を調べたところ、JCM5805株(プラズマ乳酸菌)摂取グループではプラセボグループに比べて、インターフェロンα遺伝子、及びインターフェロン類によって誘導される抗ウイルス因子ISG15の発現が高くなっており、ウイルスに対する応答性が高まっていることが確認されました(図3)。

以上の結果から、JCM5805株(プラズマ乳酸菌)の摂取により、抗ウイルス免疫の反応性が高まり、ウイルスの増殖や拡散を抑制することで、風邪やインフルエンザ様疾患の発症・悪化を抑制できる可能性が示唆されました。今後は、乳製品をはじめ、キリングループの商品などへの応用と合わせて、他のウイルスに対する有効性も解明していきます。

キリングループは「おいしさを笑顔に」をグループスローガンに掲げ、いつもお客様の近くで様々な「絆」を育み、「食と健康」のよろこびを提案していきます。

図1 プラズマ乳酸菌(Lactococcus lactis JCM5805株)

図2 風邪・インフルエンザ様疾患の累積発症者数

図3 インフルエンザウイルスに対する免疫応答性

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